開業100周年を迎えたグレンウッドスプリングスの「ザ・ホテルデンバー」
米コロラド州西部の町、グレンウッドスプリングスにある「ザ・ホテルデンバー」は、1900年代初期の面影を残す歴史情緒豊かな老舗ホテル。1915年の開業以来、長距離旅客鉄道アムトラックの駅の真向かいから町の歴史を静かに見守ってきた「ザ・ホテルデンバー」が、2015年10月に開業100周年を迎えた。
ザ・ホテルデンバーが他のホテルと一線を画す特徴の一つが、それぞれ個性的に演出された客室。異なるデザインのキルトのブランケットや、アンティーク家具などが各部屋に合わせてコーディネートされ、その持ち味を一層引き立てている。
100周年を記念して発表された「宿泊者が選ぶお気に入りの部屋ランキング」で、第1位に選ばれたのが304号室。内装の魅力もさることながら、同室からは窓の外に広がるグレンウッドキャニオンや、コロラド川などの美しいパノラマが楽しめる。
この部屋があるのは1922年に増築された部分だが、当時のウッドフロアが丁寧に手入れをされ、現在もそのまま使用されている。
第2位は、コロラドの大自然を眺望し、当時のウッドフロアのみならずレンガの壁も保存され、歴史を感じられる204号室。その他にも駅舎を望むプライベートパティオ付きのペントハウスや、豪華なシャンデリアがある部屋、ユニークなL字型の部屋などがあり、宿泊する度に異なる客室を選ぶ楽しみもある。
ホテルの1階部分は、食料雑貨店やサルーン(酒場)など、時代によって変化してきたが、現在はクラフトビールを醸造する「グレンウッド・キャニオン・ブリューパブ」が営業している。宿泊客や地元の人々にも大好評のこのブルワリーで造られるクラフトビールは、「ザ・ワールド・ビア・カップ」や「ザ・グレート・アメリカン・ビア・フェスティバル」といった知名度の高いビールコンテストで、数々の賞に輝いている。
1世紀に渡り町と共に歩んできた「ザ・ホテルデンバー」は、アムトラックの列車を乗り降りするビジネスマンや鉱山労働者、富を求めて西部に移り住んで来た移民、禁酒法時代、ギャング闘争など数々のドラマを見てきた。第二次世界大戦開戦後には、傷を癒しに温泉を訪れる軍人や、その家族の宿泊地としての役割も担っていた。
ここでは、単に好みの部屋に宿泊するだけでなく、宿泊と温泉プールを組み合わせたプランや、地ビール&食事ギフトカードが付いたプランなどの宿泊パッケージも利用できる。アメリカ西部の歴史を感じるこの「ザ・ホテルデンバー」を、コロラドの旅に加えることで旅がさらに豊かになる。
The Hotel Denver
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(写真はイメージです)
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