伝統的英国流クリスマス

2012年11月29日 掲載

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絵:阿部真由美

 


英国のクリスマスは、家族を中心にした行事です。
日本のお正月のように、12月20日頃から親元に子供達、親戚、友人達が集まりはじめます。

12月23日の午後になりますと一般の会社などでも、事務所内の一隅にクリスマスの飾り付けをして、ドリンク・コーナーを作り日本と違ってチョコレイト等をおつまみにしてシャンパンやワインでお祝いをし早々と家路に急ぎます。12月24日の交通機関は間引き運転となり、12月25日のクリスマス当日は全ての交通機関は止まります。

クリスマス・イヴからクリスマスが始まりま、夕方6時半頃になりますと、マルドワインと言うスパイスやブランディーの入った熱いワインやクラレット(赤ワインにレモン、オレンジ、シナモン、クローブを入れ温めた飲み物)で家族を中心にした「ドリンク・パーティー」が始まります。

夕食は、伝統的にロースト・ハム等の軽食を頂き、真夜中のミサへ家族揃って出かけます。クリスマス・ディナーはお昼1時からですが、いつもと違ってダイニング・ルームで3時頃までゆっくりと頂き、スイーツのクリスマス・プディングを頂き終わりますとコーヒーとリキュールは美しくクリスマスの飾りつけが施されている客間に移ります。

クリスマス・ツリーの下には両親や兄弟姉妹、一人一人からのプレゼンたが待っています。これは一年間、一人一人の顔を思い出しながら、皆が一生懸命一人一人に考えたプレゼントに、一口メモを付けて自分達が思い思いに美しくラッピングをしたものです。決して高価な物ではないのですが、その思いやりの心は黄金の輝きです。

クリスマス・ディナーの時の食前酒は、シャンペンにオレンジジュースが入っているものと決まってます。その時のおつまみも薄切りのパンにスモークト・サーモンと決まってます。これがクリスマス時の習慣です。メイン・デイッシュはロースト・ターキー、ソーセージ、、ロースト・ポテトと芽キャベツ等の付け合せはどこの家庭でも殆ど同じです。スイートはクリスマス・プディングに決まっていて、頂く直前にブランデーをかけて燃やした後、柊をさしてサーヴィスをします。

クリスマス・プディングとクリスマス・ケーキの材料はほぼ同じですが、プディングは3ヶ月位から半年位前に蒸してつくり、納屋などにクリスマスまで吊るしてをき、頂く時、もう一度蒸します。クリスマス・ケーキは焼いたもので、焼きたての美味しいケーキにクリスマスのデコレイションをします。

日本のクリスマス・ケーキとして売っているのは「お茶菓子」で絶対にクリスマス時には頂きません。(クリスマス・プデイングはレーズン、カラント、サルタナスなど干し果物がクリスマス入った濃い茶色に仕上がるフルーツ・プディング)


作:長谷川洋子
英国センター
http://www.britain-centre.co.jp


(写真はイメージです)

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