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オーストリア物語 50 |
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〜通貨「ドル」のふるさと「ハル・イン・チロル」 |
インスブルックから東へ約10キロ、石畳の道が今も中世のたたずまいを色濃く残す街、ソルバード・ハル(Solbad Hall)は、かつて豊富な岩塩の産地(ギリシャ語で塩を「ハリス」という)として発展した街。 「チロル地方にあるハルの街」であることから、通称「ハル・イン・チロル」と呼ばれている。 小さい街だが、チロル最古のルネッサンス式教会であるシュティフト教会、赤い塔が印象的なイェズイーテンキルヒェ教会、街に活気をもたらした塩坑の博物館など見どころは多い。中でも、14世紀初頭にイン河畔に建てられたハーゼック城はハプスブルク家のマキシミリアン1世(のちに神聖ローマ帝国の皇帝)が結婚式を挙げた場所として知られ、多くの観光客が足を運んでいる。 この城をさらに有名にしているのが、塔に設置されていた銀貨の鋳造所(ミュンツトゥルム)。造幣所はもともと南チロルのメラノにあったが、1477年にここへ移され、有名なオーストリア銀貨「ターラー」を鋳造するようになった。 世界最大級の銀貨であったこのターラーが、やがてアメリカへ持ち出され、今日のドル(ダラー)の起源となったと言われている。 この鋳造所は、現在博物館として一般に開放されている。入口では記念のコインを作ることができるので、ドルとの関連秘話とともにお土産にしてみよう。 ハル・イン・チロルへは、インスブルック、ゼーフェルト、 サンクトアントン、レッヒなどから鉄道を利用。インスブルックからは、バスで約10分、またレッヒやドイツのミュンヘンからでも1時間50分程で到着する。ちょっとした日帰り旅行にも最適だ。 |
情報提供:オーストリア政府観光局 最終更新日:2006年4月24日 |
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