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ドイツ最新情報



カーレースファンの聖地、ニュルブルクリンク

Touristenfahrer am Nürburgring


 F1などに使われるドイツの代表的なサーキット、ニュルブルクリンク。F1をはじめ24時間耐久レース、ツーリングカードイツ選手権などのモータースポーツが開催されているこのサーキットでは、サーキットは一般公開されている時間帯であれば、自家用車や専用レンタカー、オートバイなどで自ら運転を楽しむことも可能だ。

 料金は北コース20.8キロを一周が24ユーロ、F1コースの5.1キロの南コースは20分38ユーロで走ることができる。また、北コースにはプロが運転するレースタクシーのサービスもある。隣接したアイフェルドルフには、巨大なディスコから地ビールホール、レストランやホテルがあり、週末は朝まで楽しめる。
なお、今年ニュルブルクリンクで開催されるF1のドイツGPは7月21日から24日まで開催。決勝戦は、7月24日の午後2時から行われる。(2011年5月)

 
Nürburgring - Touristenfahrten
URL  www.nuerburgring.de
 

 

騎士の城で中世にタイムスリップ!

Die Ritter der Burg Satzvey - Impressionen 2010


 ケルンからわずか45キロの場所にある騎士の城「ザッツファイ城」。水濠に囲まれた「ザッツファイ城」が築城されたのは、日本の室町時代のこと。まさに騎士の城と呼ぶにふさわしいこの城には、300年続くバイセル・フォン・ギムニッヒ伯爵家が住んでいる。

 ザッツファイ城では様々なイベントが催されているが、ここで注目したいのは「騎士の試合」。これはロマンチックな中世騎士物語にそって進行されるショーで、中でも「騎士の馬上試合」は圧巻だ。その様子を競技馬場を囲むように設置された見物席から楽しめる。

 また、本番の騎士のスペクタクルショーの前には城内に中世のマーケットが立ち、音楽、職人手工芸実演、大道芸、飲食屋台とタイムマシンに乗った気分を満喫できる。その他にもこの城では夏にはオペレッタが、アドヴェント期には古城クリスマスマーケットも満喫できる。なお、キリスト降誕のクリッペ劇も上演されるこのクリスマスマーケットの入場料は6ユーロ。今年は11月26日から12月18日までの土曜と日曜に開催される。 (2011年5月)

 
Die Ritter der Burg Satzvey - Impressionen 2011
開催日  2011年6月11〜13日
時間 11日  17:00
12日  14:00、17:00
13日  16:00
場所  ザッツファイ城
料金 グランド  € 10.00
メイン屋根なし  € 18.00
メイン屋根下  € 20.00
サイド屋根下  € 19.00
URL  www.burgsatzvey.de
 

 

「第38回ベルリン・マラソン」が9月25日に開催!


 ロンドンやニューヨークマラソンと肩を並べ、世界三大市民マラソンと呼ばれている「ベルリン・マラソン」。ドイツ統一の象徴であるブランデンブルク門をくぐった場所にあるゴールを目指し、約4万人のランナーがベルリンの街を駆け抜ける。

 高低差はわずか20メートル。平坦で走りやすい高速コースであることに加え、沿道から送られる70万人の市民の声援や、世界文化遺産の街の名所旧跡をほぼ網羅する理想的なコースとあって非常に人気が高く、2010年度は世界122ヶ国から48,714人が参加。日本からの参加者も年々増加傾向にある。

 第38回を迎える今年は9月25日に開催。エントリーはオンライン、もしくは郵送で受け付けている。締め切りは7月8日だが、定員となる4万人に達し次第受付は終了となる。なお、1月5日現在で、すでに25,000を越えるエントリーがあった。 (2011年3月)

 
38. BMW Berlin-Marathon
開催日  2011年9月25日
開催地  ベルリン
URL  www.berlin-marathon.com/jp/2011
 

 

今秋「シュテーデル美術館」がリニューアル・オープン!


 1815年にフランクフルト出身の銀行家、シュテーデルの寄付により創設された「シュテーデル美術館」は、中世後期から現代まで700年の美術史を辿るのに理想的な美術館だ。 クラナッハ、デューラー、レンブラント、フェルメール、ピカソなど、思わず目を見張ってしまうような傑作が多く展示されている美術館としても人気が高く、ティシュバイン作の「カンパニアのゲーテ」もここに所蔵されている。

 同美術館には20〜21世紀の傑作も多数所蔵されているが、1945年以降の作品を展示するスペースが不足していた。
そこで現在、拡張工事が進められている。工事が完了すると新たに3000平方メートルが加わり、展示スペースは拡張前のほぼ2倍となる。新たな展示スペースが造られているのは、なんと庭の地下。いくつもの丸い窓から自然光を採り入れる工夫が施されるなど、何とも革新的だ。

 工事は2011年秋に完了する予定で、リニューアル後にはバゼリッツ、ボイス、グルスキイ、キーファー、ウォルホールといった現代巨匠の作品にも触れられる。なお、工事が終了するまでの間、同美術館が所蔵するフェルメール作「地理学者」をはじめ、レンブラント、ブリューゲル、ルーベンス、ハルスなどフランドル派の作品は、東京の渋谷にあるBunkamuraのザ・ミュージアムに貸出され特別展が開催されている。 (2011年3月)

 
Städel Museum
開館時間 火・金〜日  10:00〜18:00
水・木  10:00〜21:00
休館日  月曜、聖金曜日、イースターマンデー、メーデー、
 キリスト昇天祭、聖霊降臨の月曜日、聖体の祝日
住所  Holbeinstrasse 1, 60596 Frankfurt am Main
URL  www.staedelmuseum.de
問い合わせ先  Tel:+49-69-605098-0
 

 

2011年はルートヴィッヒU世没125周年


 「ノイシュヴァンシタイン城」を建てたバイエルン国王、ルートヴィッヒU世は、その奇異な生涯からメルヘン王や狂王、悲劇の王とも呼ばれ、ヴィスコンティの映画にもなったように何かと話題になる王様だ。

 ルートヴィッヒU世の没から125周年に当たる今年、故郷であるバイエルンではケンプテンで特別にミュージカル「ルートヴィッヒ2」が上演され、ルートヴィッヒが建てたヘレンキームゼー宮殿で州展示会「神々の黄昏 国王ルートヴィッヒU世」が開催される。 (2011年3月)
 
 

◆ ミュージカル「ルートヴィッヒ2」

 ルートヴィッヒUの没125年を記念して上演されるミュージカル。1886年6月13日にルートヴィッヒが、シュタルンベルク湖で謎の死をとげたところから筋が展開する。

 
Ludwig 2 - Das Musical
公演日  2011年7月7日〜8月28日の毎日
時間 火・木・金・土  20:00
 18:30
 15:00
 14:00、19:00
会場  ケンプテン市ビッグボックス
料金  € 19.90〜79.90
URL  www.kartenkaufen.de

 
◆ バイエルン州展示会「神々の黄昏 ルートヴィッヒ2」

 ルートヴィッヒU世が若くして突然王位を継承して戦争をする羽目になり、ドイツ皇帝を推戴せねばならなかったのか、産業革命の時代のメルヘン王と伝説化に焦点を当てた特別展。

 展示が行われるのは、今回初めて公開されるルートヴィッヒU世が建てたヘレンキームゼー城の北翼の未完成部分。なお、入場券はヘレンキームゼー島全体で催されている州展示会に有効。

 
Götterdämmerung König Ludwig II
公演日  2011年5月14日〜10月16日
時間  9:00〜18:00
会場  ヘレンキームゼー宮殿
入館料  € 9.50
URL  www.hdbg.de/ludwig
 

 

ジャーマンレイルパスの嬉しい新ボーナス特典


 フランクフルト近郊の「ヴェルトハイム・ヴィレッジ・アウトレットショッピングセンター」と、ミュンヘン近郊の「インゴルシュタット・ヴィレッジ・アウトレットショッピングセンター」には、世界的な有名ブランドが集まっている。また、ほか、テディベアでおなじみドイツの老舗ブランドのシュタイフも店舗を構えている。

この程、ドイツの鉄道パス「ジャーマンレイルパス」に、2011年から嬉しい新ボーナス特典が加わり、その両都市の郊外にあるアウトレットショッピングセンター行きの「ショッピング・エクスプレスバス」が、無料で利用できるようになった。

 バスは基本的に1日1往復運行しており、乗車の際に運転手にジャーマンレイルパスを提示するだけで利用できる。なお、ヴェルトハイム・ヴィレッジ・アウトレットショッピングセンターでは、レイトショッピングナイトやイベント時に臨時運行あり。 (2011年3月)

 
〔フランクフルト〕
運行時間 月〜土 中央駅発  9:30
ヴェルトハイム・ヴィレッジ発  15:00
中央駅発  11:45
ヴェルトハイム・ヴィレッジ発  21:30
所要時間  約1時間半
 
 
〔ミュンヘン〕
運行時間 木・土のみ 中央駅  9:30
インゴルスタット・ヴィレッジ発  16:00
所要時間  約1時間半
 

 

ヴィースバーデンの温泉でストレス解消!


 フランクフルト空港からライン川に向かって約30キロの場所に、ライン観光の拠点であると同時にカジノでも有名なヘッセン州の首都ヴィースバーデンがある。また、この町は国際的な保養地となっていて、ドイツの伝統的な温泉文化にも触れることができる。

 ヴィースバーデンにある源泉の数は28。ローマ時代からの温泉地として栄え、中でも1913年に建てられたカイザー・フリードリッヒ・テルメ(フリードリッヒ皇帝浴場)は豪華な鉱泉浴場宮殿として知られている。

 ヴィースバーデン観光公社では、1泊でも十分楽しめるお得な宿泊パッケージを用意している。個人旅行だけでなく、商用、視察、会議や見本市の後にも立ち寄ってみてはいかがだろうか。なお、以下の料金はダブルルーム使用した場合の1名料金となっている。(2011年2月)

 
 
◆ 温泉でリラックス


 スタンダードクラスホテル1泊(朝食付)、カイザー・フリードリッヒ・テルメ(3時間)、同浴場地下砂風呂(20分)、フレッシュドリンク、サプライズプレゼントが含まれたパッケージ。

Pure Relaxation
料金  1泊1名  € 81.00〜

 
 
◆ ワイン&スパ


 スタンダードクラスホテル1泊(朝食付)、モダンなアウカムタール鉱泉浴場利用券(サウナを含む)、肩・頸アロマオイルとストーンのスペシャルマッサージ25分、ココナッツピーリング(25分)、旧市街のローカル色豊かなワインレストランで味わうヘッセン地方料理が含まれたパッケージ。

Wine & Spa
料金  1泊1名  € 122.50

 
 
Wiesbaden Marketing GmbH
URL  www.wiesbaden.de
問い合わせ先L  E-mail:hotel@wiesbaden-marketing.de
 

 

2年に1度のチャンス!
コブレンツで「連邦ガーデンショー」開催


 60年の伝統を持つ国を挙げてのガーデンショーが今年、ラインコブレンツで開催される。
このガーデンショーは、ガーデニングだけでなく庭園公園や都市計画、環境に携わる専門家にとって格好の視察素材となっている。

 ドイッチェス・エック会場には、ラインとモーゼル川の景勝の合流点にブルーメンホーフ花の中庭が出現。また、対岸にそびえる難攻不落の要塞、エーレンブライトシュタイン城では、ライン川を跨いたドイッチェス・エックに長さ850メートルのケーブルカーが運行される他、近くに楽しいワイン村があるライン川に面した華麗な選帝侯宮殿にも会場が設けられている。コブレンツへは、フランクフルト空港駅からIC、もしくはICEで1時間12分。 (2011年2月)

 
BUGA Koblenz 2011
開催日  2011年4月15日〜10月16日
時間  9:00〜日没
開催地  コブレンツ
入場料  大人  € 20.00
URL  www.buga2011.de
 

 

自動車の故郷で「オートモビルサマー2011」開催!


 自動車の歴史はカールスルーエ生まれのカール・ベンツが自動車を発明し、マンハイムで世界初の特許を受けた1886年1月25日にまで遡る。時を同じくしてシュトゥットガルト生まれのゴットリープ・ダイムラーも自動車を発明。
ベンツの妻ベルタはマンハイムから生まれ故郷のプフォルツハイムまで車を走らせ、世界で初のこの長距離運転は車社会の始まりと言われている。このルートはベルタ・ベンツ記念ルートと呼ばれ、クラシックカーラリーなどが催されている。 こうしたことから、シュトゥットガルトを州都とするドイツ南西部にあるバーデン・ヴュルテンベルク州は、「自動車の故郷」と呼ばれている。

 自動車の発祥の地であるバーデン・ヴュルテンベルク州では今夏、125日に渡り記念行事「オートモビルサマー2011」が開催される。ドイツには「ベンツ博物館」など200以上の自動車博物館があるが、自動車ファンならずともそれらと組み合わせて楽しみたい注目のイベントを紹介しよう。(2011年1月)

 
 
☆ ハイライト ☆

 
  ◆ オープニングイベント
Eröffnungsveranstaltung zum "Automobilsommer 2011"
開催日  2011年5月7〜8日
開催地  シュトゥットガルト

 
  ◆ 開幕式とオープンエア・カーショー

 宮殿広場とケーニッヒ通り1.1キロに新車が展示される。8日には、ラリーから200チーム余りのクラシックカーが戻ってくる。

 
Open-Air Fahrzeug-Show "S-City mobil"
開催日  2011年5月7〜8日
開催地  シュトゥットガルト市内中心部

 
  ◆ 2日間記念ラリー

 黒い森やベンツ、ダイムラー縁の地を2日間かけて巡る。

 
Zweitägigen Auftaktveranstaltung
開催日  2011年5月6〜8日
ゴール  シュトゥットガルト

 
  ◆ カールスルーエ・テイキングオフ

 カールスルーエでは、車の技術と文化をテーマにしたイベントが多数開催される。中でもZKMアート・メディアテクノロジーセンターで開催される「カー・カルチャー」展示は注目だ。

 
Karlsruhe nimmt Fahrt auf
開催日  2011年6月17〜19日
開催地  カールスルーエ

 
  ◆ 自動車祭り

 市の祭りが、今年は自動車をテーマに開催。シュヴェッツィンゲンとプフォルツハイム間のベルタ・ベンツ記念ラリーと、国際クラシックカーラリーが行われる。

Motorissimo - das Fest des Automobils
開催日  2011年6月24〜26日
開催地  プフォルツハイム

 
  ◆ 閉幕イベント

 見どころは、マルチメディアイベントのアウト・シンフォニック。10日には、南西ドイツ交響楽団による「自動車交響曲」が初演される。

Abschlussveranstaltung
開催日  2011年9月10〜11日
開催地  マンハイム

 

Automobilesommer 2011
URL  www.automobilsommer2011.de
 

 

FIFA 女子W杯ドイツ大会 2011


 「FIFA女子ワールドカップ」が、今年ドイツで開催される。
同大会には、我らが「なでしこジャパン」を初め世界の強豪16チームが集結し、ドイツ9都市で32の熱戦が繰り広げられる。
大会初日となる6月26日には、ベルリンのオリンピック競技場で前回の覇者ドイツとカナダ対戦し、決勝戦は7月17日にフランクフルトのヴァルトシュタディオンで行われる。

 昨年の秋に行われたフランクフルトで組み合わせ抽選会で日本はグループBとなり、ニュージーランド、メキシコ、イングランドと対戦する。日本が初戦を闘うのは、2010年の欧州文化都市に指定されたルール工業地帯の中心都市の一つであるボーフム。第2戦はケルンとデュッセルドルフの間にあるライン河畔の町レバークーゼンで、そして第3戦はロマンチック街道の町アウクスブルクで行われる。グループで2位以上になると、決勝トーナメント進出となる。注目のなでしこジャパンの対戦カードは以下の通り。(2011年1月)

 
 
開催日 会場 対戦国
6月27日 レヴィーアパワースタジアム(ボーフム) ニュージーランド
7月1日 バイ・アレーナ(レバークーゼン) メキシコ
7月5日 インプルス・アレーナ(アウクスブルク) イングランド


 
FIFA Women's World Cup Germany 2011
開催日  2011年6月26日〜7月17日
開催地  ドイツ国内9都市
URL  www.fifa.com/womensworldcup
 

 

ドレスデンの「アルベルティヌム」が再オープン!


 2002年8月のエルベ川氾濫で甚大な被害を被った「アルベルティヌム」では、この災害を受け2006年から大規模な改修工事が行われていた。
この程一連の工事が終了し、来る6月20日、アルベルティヌムにドレスデンの国立博物館の中でも重要な地位を占める「彫刻博物館」と「ノイエマイスター美術館」が再オープンする。

 16世紀に武器庫として造られたこのアルベルティヌム。幾度となく改装が行われたが、1887年に現在のようなネオ・ルネッサンス様式の4つの翼をもつ館となった。当時のザクセン王アルベルトの名前から「アルベルティヌム」と名づけられ、建物はその当時から博物館として使用されていた。
その後、第二次世界大戦の大空襲で大きなダメージを受けたが、再度修復された後に今回再オープンする「彫刻博物館」と「ノイエマイスター美術館」、そして現在ドレスデン城にある「緑の丸天井・宝物館」など多数の博物館があった。

 今回の工事では、洪水で被害を受けた部分の修復と併せ、4つの翼に囲まれた中庭の上部に屋根が完成。広々としたスペースとスタイリッシュな内装がマッチした空間へと生まれ変わっている。

 そこに再オープンする「彫刻博物館」には、世界でもトップレベルを誇る古代の地中海や西南アジアからの作品、"近代彫刻の父"といわれるオーギュスト・ロダンや旧西ドイツからエミール・キミオッティ、ドイツ表現主義のマックス・クリンガーやヴィルヘルム・レームブリュックの作品に加え、旧東ドイツの代表的な彫刻家であるフリッツ・クレ-マーやヘアマン・グレックナー、英国彫刻界の重鎮アンソニー・カロらの力作などが、5千年もの時を経た彫刻と共に展示される。

 また、同時に再オープンする「ノイエマイスター美術館」には、ドイツロマン主義の代表的な画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの傑作「山上の十字架」をはじめ、カール・グスタフ・カルスや、ヨハン・クリスチャン・クラウゼン・ダール、ルードヴィヒ・リヒターらの作品を展示。初期ロマン主義の中心であったドレスデンの他、追随をゆるさないそのコレクションは圧巻だ。

 「画家と彫刻家、ロマン主義から現代アート、東ドイツから西ドイツ、過去から未来へ」を基軸に、待望の再オープンを迎える新生「アルベルティヌム」。年内は12月24日を除く毎日開館しているので、この機会をお見逃しなく! (2010年6月)

 
Albertinum
開館時間  10:00〜18:00 (大晦日と新年は時間短縮)
休館日  12/24
入館料 大人  € 8.00
学生  € 6.00
住所  Brühlsche Terrasse / Georg-Treu-Platz, 01067 Dresden
URL  www.skd.museum
 

 

SLで行く「モーリッツブルク宮殿」への旅


 ドイツで鉄道が開通して175年を迎えた今年ドイツを旅するなら、是非新たな要素として加えてみたいのが「鉄道」。
そこで、今回はドレスデンの隣町にあるラーデボイルから蒸気機関車に乗って訪れるモーリッツブルク城を紹介しよう。

 エルベ河畔に位置するラーデボイルは、ヴィラの多いブドウ畑の広がる町。このラーデボイル・オスト駅からラーデブルクまでは、景観保養地域の中の16.5キロが120年前から蒸気機関車(約50分)で結ばれている。

 そのSLの走行区間の中間にあたるモーリッツブルクに「モーリッツブルク宮殿」がある。
16世紀にザクセン公モーリッツが狩の城として建てたルネッサンス様式の宮殿だったが、18世紀に入ってからザクセン王国のアウグスト強王によってバロック様式に改築された。特に、湖に面して建つその姿は何とも優美だ。この城は内部が公開されており、素晴らしい家具や磁器のコレクションを見ることができる。

 SLは通年、1日7本運行されているので、ドレスデンからの日帰り旅行にお勧めだ。 (2010年6月)

 
Schloss Moritzburg
開館時間 4〜10月  10:00〜17:30
11〜3月  10:00〜16:00
休館日  11〜3月の月曜、2〜3月の火〜金曜、
 1/11〜31、12/24、12/31
入館料 大人  € 6.50
URL  www.schloss-moritzburg.de
 

 

ベルリンで話題のミュージアム
「カレーソーセージミュージアム」


 ベルリンにこの夏オープンした話題のミュージアムがある。それが「カレーソーセージミュージアム」だ。

 そもそもベルリン名物であるカレーソーセージは、戦後間もない混沌とした時代にベルリンでソーセージ屋台を営んでいたドイツ人女性が、店の売れ行きが悪かったことからソーセージにケチャップのカレー粉をかけたのが始まりと言われている。現在では、地元ベルリーナーはもちろん、旅行者にも人気のB級グルメとなっている。

 同博物館では、そんなカレーソーセージの歴史や秘伝のレシピなどが展示されている。もちろん、試食もできる。
ミュージアムショップで扱っているカレーソーセージ皿は、新しいベルリン土産にもお勧めだ! (2009年12月)

 
Deutsches Currywurst Museum Berlin
開館時間 毎日  10:00〜22:00
入館料 大人  € 11.00
住所  Schützenstrasse 70, 10117 Berlin Mitte
URL  www.currywurstmuseum.de
問い合わせ先  Tel:+49-30-88718647
 E-mail:info@currywurstmuseum.com
 

 

州別周遊券を使って効率的に鉄道の旅を楽しむ!


 ドイツ鉄道日本代理店では、効率良く鉄道の旅が楽しめるドイツ州別周遊券を取り扱っている。
この周遊券は、「バイエルンチケット」、「ノルドライン・ウェストファレンチケット」「バーデン・ヴュルテンベルグチケット」の3種類あり、いずれも1枚のチケットを最大5名まで利用できる。各州内の鉄道、地下鉄、バスに適用され、さらに美術館や博物館が割引になるといった特典も含まれているものもある。

 この周遊券ではICEやICには乗車できないが、州内をローカル列車(写真左)で移動するには大変お得。 また、「ドイツ特定便早期割引乗車券」と組み合わせれば更に割安となる。 詳細は、ドイツ鉄道日本代理店のウェブサイトを参照。 (2009年12月)

 
URL  www.railstation.jp
 

 

ローマ人の足跡が残るドイツ最古の町、トリーアとオスナブリュック


 トリーアの歴史は、ドイツで初めてローマ人が駐屯した紀元前16年頃にまで遡る。 町には、1987年ユネスコ世界遺産に登録されたローマ時代の遺跡ポルタ・ニグラ(黒い門)や大聖堂、そして聖母教会といった見どころも多い。

 また、ゲルマン民族が紀元9年にローマ人に勝利した「トイトブルクの戦い」で有名なオスナブリュックのカルクリーゼ博物館公園では、その戦いの遺跡を始め、ローマ人がこの地に入植した際の歴史を垣間見ることができる。

 この遺跡は、ヨーロッパで最も重要な歴史的文化財となっており、2005年に考古学記念物の分野においてヨーロッパ文化遺産賞に輝いた。
「トイトブルクの戦い」からちょうど2000年に当たる今年は、現在も進められている発掘作業の様子も見る事ができる。

 このトリーアとオスナブリュック、そしてヴィースバーデン、レーゲンスブルク、アウグスブルクを結ぶルートは、「ローマ帝国街道」と呼ばれている。 (2009年9月)

 
The Trail of the Romans
URL  www.hhog.de/romans.html
 

 

ドイツの優等夜行列車、シティナイトライン運行中!


 2009年現在、ドイツ鉄道は17路線にシティナイトライン号を優等夜行列車として運行している。

 例えば、プラハを18時29分に出発するシティナイトライン号は、フランクフルト南駅に翌朝午前4時頃に到着する。
だが、余りにも朝早く到着してしまう不便さを考慮し、あえて3つ先の駅であるカールスルーエ下車。そこから高速列車ICEでフランクフルトへ戻れば、町が動き出す時間帯である朝7時8分到着することができる。

 なお、ジャーマンレイルパスを使用してシティナイトラインに乗車する場合は、 必ず到着日の日付が記入されているのでICEは無料で乗車できる。 (2009年9月)

 

 

ロマンチック街道 サイクリングの旅


 総距離は約360キロに及ぶドイツ・ロマンチック街道。街道沿いに整備されたサイクリングロードは、国内でも人気が高い。

 このサイクリングロードを全て自転車で旅すると、その距離はなんと439キロ。ロマンチック街道協会は、街道沿いのサイクリングルートを全10コースで区切っている。

 いずれもヴュルツブルク=バート・メルゲントハイムコースは57.9キロ、ローテンブルク=フォイヒトヴァンゲンコースは32.2キロと言ったように、一日で走り切れる距離(30〜60キロ)距離に設定されている。標識はドイツ語のみだが、非常に分かり易い。

 数週間かけて走破するサイクリング上級者も大勢いるが、初めてドイツを自転車で旅するのであれば、サイクリングはその一部に留めておくのが良いだろう。

 もし疲れてしまったり、雨が降ってしまったら、ドイツ鉄道の「Bahn & Bike」を活用がお勧めだ。このプランを利用すると、追加料金9ユーロで電車に自転車を持込むことができる。但し、ICE(ドイツ高速鉄道)を除く。 (2009年7月)

 
URL  www.romantischestrasse.de
 

 

ベルリンの壁ウォーキングツアー


 「ベルリンの壁崩壊20周年」を記念し、ベルリンの壁があった場所と実際の壁跡を歩くウォーキングツアーが誕生した。

 ツアーはチェックポイントチャーリーを出発し、ブランデンブルク門や当時の状態で壁が残るベルナウアー通り、ベルリン一のトレンドエリア、ハッケーシャーマルクトを3時間かけて巡る。

 料金には日本語ガイド、ベルリン名物のカレーソーセージ、公共交通機関一日乗車券、その他必要な税金やチップが含まれている。ツアーは2名より催行。(2009年7月)

 
Berlin Walking Tour
催行日  月曜、水曜、金曜
URL  www.myu-info.jp
問い合わせ先  みゅうインフォメーションセンター
 Tel:03-5404-8811
 

 

ロマンチック街道で堪能するドイツビールの魅力!


 19世紀まで、この地方の領主であったエッティンゲン・ヴァラーシュタイン候の居城となっていた「ヴァラーシュタイン宮殿」は、侯爵家全盛の時代から地ビール造りでも有名だ。現在は学術フォーラムの中心となっている宮殿内のホールの一部は、イベントやパーティー会場としてレンタルすることもでき、レストラン「ヴァラーシュタイン・ブラウハウス」ではランチやディナーも楽しめる。

 ヴァラーシュタイン候のもう一つの城「ハールブルク城」は、その昔牢屋として使用されていた本格的な中世様式の騎士の城で、現在は楽しい解説と演出で当時の様子を見せてくれる博物館として一般に公開されている他、レストランも併設されている。

 いずれの城もロマンチック街道のハイライトとなるディンケルスビュールとネルトリンゲンの間に位置。街道周遊をさらに魅力的に演出するスポットとしてお勧めだ。 (2009年5月)

Schloss Wallerstein
住所  Berg 78, 86757 Wallerstein
URL  www.fuerst-wallerstein.de
問い合わせ先  Tel:+49-9081-7820 Fax:+49-9081-782191
 E-mail:unternehmen@fuerst-wallerstein.de

 
Brauerei-Gaststätte Fürstlicher Keller
URL  www.fuerstlicher-keller.de
問い合わせ先  Tel:+49-9081-275909 Fax:+49-9081-275908

 
Die Harburg
開館期間  5月中旬〜10月
開館時間  10:00〜17:00
住所  86655 Harburg
URL  www.fuerst-wallerstein.de
問い合わせ先  Tel:+49-9080-96860 Fax:+49-9080-968666
 E-mail:burg-harburg@fuerst-wallenstein.com

 
Fürstliche Burgschenke Harburg
URL  www.burgschenke-harburg.de
問い合わせ先  Tel:+49-9080-96860 Fax:+49-9080-968666
 E-mail:info@burgschenke-harburg.de

 

 

「平和革命への道 ライプツィヒ」開催中


 ベルリンの壁崩壊のきっかけとなったのは、その1ヶ月前の10月9日に起こった「ライプツィヒ平和革命」と言われている。
当時、毎週月曜日にニコライ教会で行われていた「平和の祈りの集会」から、7万人もの人々を動因するデモへと発展した「平和革命」では、「我々が国民だ!」をスローガンにライプツィヒの町を行進。40年もの間、シュタージ(国家公安省)のライプツィヒ本部が置かれていた建物、ルンデ・エッケを占領した。 その時点でシュタージは権力を失い、そのままベルリンの壁崩壊に至った。

 現在、ルンデ・エッケは博物館として公開されており、当時のシュタージ将校のオフィスや取調べ室、平和革命に至るまでの流れなどを見学することができる。また、平和革命のデモルートを辿る市内ガイドツアー(英語)も催行されている。 (2009年5月)

Leipzig - the City of the Peaceful Revolution of 1989
催行日 毎週土曜  14:00〜
集合場所  ニコライ教会
参加費  €3.00
 

 

初心者でもOK!ザクセンスイスでハイキングを楽しむ


 ドレスデンからエルベ川に沿って車で約40分ほど移動した場所に、「ザクセン・スイス国立公園」がある。 国内外からは数多くのクライマーが訪れることでも知られているこの国立公園には、200年以上も前からハイキングルートが整備されおり、ここが本当にドイツ?と思わせるようなダイナミックな風景が広がっている。

 ハイキングコースが始まるのは、駐車場から歩いてすぐの場所。ここから眼下にエルベ川と奇岩が織り成す感動的なパノラマが広がるバスタイの展望台を抜け、ノイラーテン城跡に通じる小道を行くと、石造りのバスタイ橋に出る。ここにはホテルとレストランがあって、美しい景色を見ながら郷土料理を楽しむことができる。
ザクセン・スイス国立公園でのハイキングは、ドレスデンからの日帰りも可能なのでぜひ足を延ばしてみてほしい。 (2009年4月)

 

 

ヨーロッパ中の王室が集う宮殿の町、コーブルク


 かつて、ザクセン・コーブルク=ゴータ公国ではハプスブルク家のモットーに従い、戦争ではなく婚姻関係を結ぶことで国力を強化していた。その結果、コーブルクはまたたく間にヨーロッパ王朝の一つに数えられるようになった。

 英国のヴィクトリア女王とザクセン・コーブルク=ゴータ公国アルベルト王子の結婚はまさに象徴的な出来事であり、1932年には現スウェーデンの国王の両親にあたるザクセン・コーブルク=ゴータ公国のジルヴィアと、スウェーデンのグスタフ・アドルフ皇太子がカレンベルク宮殿と聖モーリッツ教会で結婚式を挙げている。 また、この5月には同じ場所でフーベルトゥス皇太子とアメリカ人の婚約者が式を挙げる予定だ。

 カレンベルク宮殿、エーレンブルク宮殿、ローゼナウ宮殿、コーブルク要塞の4つの宮殿と、数々のミュージアムを有するそのコーブルクでは、これらのヨーロッパの王家の婚姻関係について知ることができる。
カレンベルク宮殿は、一般に公開され見学可能。歴代の公爵たちが収集し残した、世界的にも価値のある芸術コレクションの数々をお見逃し無く! (2009年4月)

Schloss Callenberg
開館時間  11:00〜17:00
休館日  12/24、イベント開催時
入館料 大人  € 5.00
学生  € 2.50
6歳以下  無料
住所  Callenberg 1, 96450 Coburg
URL  www.schloss-callenberg.de
問い合わせ先  Tel:+49-9561-55150 Fax:+49-9561-551555
 E-mail:mail@schloss-callenberg.de
 

 

フランクフルト国際空港に「ウェルカム・ラウンジ」オープン!


 2009年1月、ルフトハンザドイツ航空はフランクフルト空港に、初となる到着客専用の「ウェルカム・ラウンジ」をオープンした。
ラウンジには、シャワールームやアイロンサービスが設置され、PC機器装備も完備されている。なお、このラウンジはファーストクラス、ビジネスクラスの利用客、およびHON Circle、セネターのほか、フリークエント・トラベラーカードの所有者が利用可能となっている。(2009年4月)

Frankfurt Lufthansa Welcome Lounge
営業時間  5:30〜12:30
場所  フランクフルト空港内 到着エリアB
URL  www.lufthansa.com
 

 

チューリンゲンの森を歩く


 ドイツのほぼ中心に位置する「ハイニッヒ」の森。
チューリンゲンの森の一部である1万6千ヘクタールの広さを誇るこの森は、1997年に国立公園に指定された。 そのまるでジャングルのような森の中に突然現れるのが、高さ24メートル、全長306メートルの森を縫うように続く「バウムクローネンプファート」という遊歩道だ。

 その途中にある高さ44メートルの塔からは、7000種の動植物が生息するチューリンゲンの森が見渡せる。
この塔はもともと大学の研究のために建設されたものだが、2005年8月から一般客にも開放されるようになり、今では人気のスポットとして注目されている。
また、この森の中には総距離120キロのハイキング・ルートも整備されており、うち50キロはバリアフリーになっている。ドイツで気軽に森林浴を楽しみたい、という初心者にもお勧めのウォーキング・ルートだ。

 「ハイニッヒ」へは、アイゼナッハを起点にティームスブルク(Thiemsburg)へ。バスのみを利用する場合は、1回の乗り換えを含み所要時間は約50分。また、鉄道とバスを併用する場合は2回の乗り換えが必要となり、約1時間20分で到着する。 (2009年3月)

Nationalparks Hainich
URL  www.nationalpark-hainich.de
問い合わせ先  Tel:+49-3603-390728 Fax:+49-3603-390720
 E-mail:NP_Hainich@forst.thueringen.de
 

 

コーブルクにオープンした「ヨーロッパ現代ガラス館」


 2008年秋、バイエルン州北部のコーブルクに「ヨーロッパ現代ガラス館」がオープンした。
ローゼナウ城に程近い「現代ガラス」をテーマにしたこのミュージアムは、英国庭園の中に位置するヨーロッパ最大級の現代ガラス館で、館内には日常で使うクラシックな器から異なる素材を組み合わせた彫刻品まで、ガラスの持つ幅広い可能性に触れることができる他、世界各国のガラス工芸家による多種多様な作品も展示されている。

 ミュージアムでは毎月第3日曜の14時半から(2.50ユーロ/1名・予約不要)ガイドツアーを催行。また、予約をすればガラス職人による実演を見学(30分・30ユーロ/1名)することもできる。なお、コーブルク要塞美術館の入場券があれば無料で入館可能。 (2009年1月)

Kunstsammlungen der Veste Coburg
開館時間 4〜10月  9:30〜13:00、13:30〜17:00
11〜3月  13:00〜16:00
休館日  月曜(4〜10月を除く)、12/24、12/25、12/31
料金  €3.00
URL  www.kunstsammlungen-coburg.de
問い合わせ先  Tel:+49-9561-8790 Fax:+49-9561-87966
 E-mail:sekretariat@kunstsammlungen-coburg.de
 

 

東西ドイツ統一により復活 !ブロッケン山へノスタルジック体験


 ドイツの中央から北部地域で、最も高い山が標高1125メートルのブロッケン山。その昔、度々ゲーテも訪れて散策を楽しんだという歴史的な観光地で、魔女伝説やブロッケン現象で有名なハルツ山地を、100年以上もの歴史を持つ蒸気機関車で山頂までの旅が楽しめる。このハルツ鉄道は、天候不良の日を除き毎日で運行している。

 ヴェルニゲローデのウェスタートーア駅からは、1920年代の蒸気機関車約90分の旅。給水のため10分途中停車するドライ・アンネ・ホーネン駅は、ほとんどの乗客が一旦汽車を降りて記念撮影を撮るという人気の撮影スポットとなっている。そこから山頂へは、シールケ(Schierke)を通過し約15分。東西ドイツ統一前はここまで一般の人が立ち入りが許可されていた。そこから先はブロッケン山頂にある東ドイツと、ソ連軍が管轄する通信施設に物資を届けるために車両の進入が許可されていた。
このシールケで降り、頂上までハイキングを楽しむドイツ人は多い。本格的に歩く人から子供連れまで、それぞれにあったハイキングコースがあるという。中には、ベビーカーを押して歩く家族の姿もある。

 山頂は、出発地点のヴェルニゲローデより気温が5度も低い。100日に一度しか霧が晴れないと言われるハルツ山地だが、晴れ間が覗けば、90分前に出発したヴェルニゲローデまで見ることができる。 (2008年12月)

Harzer Schmalspurbahnen
運賃 往復  € 24.00
URL  www.hsb-wr.de
 

 

今でも残る悲しい歴史の足跡「東西ドイツ国境の壁」


 ドイツには、現在も東西分裂時代の産物「国境の壁」残されている。 その一つが、ザクセン・アンハルト州(旧東ドイツ)とニーダーザクセン州(旧西ドイツ)の境にある国境記念碑だ。

 ベルリンからハノーバーへ向かうアウトバーン2号線は、かつて西ベルリンへ物資を搬送するために使われていた。
東西ドイツが交わるアウトバーンの出口から長閑な平原を車で15分ほど進んだ「へーテンスレーベン」の標識を過ぎたあたりに残されているのが、1961年の建設当初からそのままの状態で残されているという国境の壁と有刺鉄線だ。

 壁は二重構造になっており、壁の間には数百メートルごとに監視塔が設置されていて、国境警察官が15分おきに整備したという土のゾーンがあある。西へ逃れようとしてここを通ると足跡が残るわけだが、その足跡は遠い監視塔からもはっきり見えたと言う。また、森に入る部分には地雷が埋められていて、監視の目を盗んで壁に近づこうとしてもそれは不可能だったと言う。

 監視室の壁には、当時任務にあたっていた国境警察官による落書きが残されている。「88+h、87+h ・・・」。これは、任務終了まであと「88日+今日(heute)、87日+今日・・・」と意味だ。国境警察官たちが逃亡者を捕らえたり、射殺したりという残酷な任務から逃れ、家に帰る日を心待ちにしている気持ちを窺い知ることができる。 壁の近くの住民も、度々響き渡る観察塔からの銃声に震えたと言う。

 ベルリンにも「壁跡」は残されているが、こうした国境の壁はあまり知られていないのが現状だ。観光客にとってアクセスは良くないが一見の価値は十分ある。悲しい歴史を風化させてないためにも、是非一度訪れてみて欲しい。なお、紹介した「へーテンスレーベン」の監視塔は、ガイド同行の場合のみ入館が許可されている。(2008年12月)

 

 

庭園と宮殿「ムスカウ公園」


 ドレスデンの北東約60キロ、ポーランドとの国境にバート・ムスカウという小さな町がある。この町には、総面積は830ヘクタール(東京ドーム177個分)の面積を誇る英国式庭園「ムスカウ公園」がある。敷地がナイセ川の両岸、ポーランドとドイツにまたがっているという世界的にも珍しい公園で、庭園の中心にある橋を渡るとポーランド側に行くことができる。

 公園は、1815年から1844年にかけてヘルマン・フォン・ピュックラー=ムスカウ侯爵によって造られた。貴族でありながら、旅行作家でもあったムスカウ侯爵は、アマチュアではあるが素晴らしい庭園芸術家でもあった。イギリスで数多くの庭園を見て回り、当時プロシアに属していたムスカウに戻って来た。

 造園芸術で大切なことは、自然が自然な状態に見えるようにすることと考えた侯爵は、「スコップを持った景観の画家」として庭園をデザイン。ゆったりとした設計や広い視界を重視し、地元でよく見かけるカシ、菩提樹、プラタナスといった樹木で美しいシルエットを作り、森と草原が調和を保ちながら交互に現れるように設計した。この「ムスカウ公園」は、2004年にドイツとポーランドの二ヶ国の世界遺産として登録されている。(2008年11月)

Park Bad Muskau
入場料  € 2.00
庭園  € 4.00
住所  Orangerie, 02953 Bad Muskau
URL  www.muskauer-park.de
問い合わせ先  Tel:+49-35771-5200
 E-mail:direktion@muskauer-park.de
 

 

気分はオリエンタルエクスプレス!鉄道ホテルに泊まる


 ドイツ北部、オスナブリュックから約30キロ離れたメルツェンに、ドイツ初の鉄道ホテルがある。 ドイツ鉄道の車両を改造して設けられた客室は全9室。数こそ少ないが、各室ともモダンな造りになっていおり、快適なホテルライフが楽しめる。また、併設のレストランやビアガーデンには精巧に作られた鉄道模型が、注文したビールを乗せてテーブルまで運んでくれるというユニークなサービスもあり、人気を博している。

 鉄道車両は、ホテル敷地内の「駅の構内」に停まっており、宿泊料金は1泊48ユーロ。鉄道旅行を極めたい人には一押しのホテルだ! (2008年10月)

Eisenbahnhotel Dueckinghaus
URL  www.dueckinghaus.de
問い合わせ先  Tel:+49-5466-368
 E-mail:info@dueckinghaus.de
 

 

宮殿と庭園「シュヴェリーン」


 シュヴェリーンは、ハンブルクの約100キロ東、森と湖に囲まれた美しいメックレンブルク・フォアポンメルン湖沼地帯にある城。
973年にスラブ人が建てた城に由来する。その後、メックレンブルク公爵がこの城を居城とし、増築を続け、19世紀に入ってからメックレンブルク・シュヴェリーン大公によってフランスのロワール地方にあるシャンボール城を手本とした今日の姿に至った。
この巨大な城には、いずれも豪華絢爛な653の部屋があり、見事な磁器コレクションなども見ることができる。

 このシュヴェリーン城では、2009年4月23日から10月11日まで、新たな庭園を残すことを目的に2年に1度ドイツ各地で持ち回りで行われている「第30回連邦ガーデンショー(BUGA)」が開催される。
50年以上の歴史を持つこの連邦ガーデンショーでは、城の周囲55ヘクタールの会場にテーマ別に分けられた7つの庭園が造られる他、5000人収容できる野外ホールではクラッシック音楽を初め、民俗音楽やポップミュージックなど多彩な催し物も上演される予定だ。 (2008年10月)

Schloss Schwerin
開館時間 4/15〜10/14  10:00〜18:00
10/15〜4/14  10:00〜17:00
休館日  月曜 (10/15〜4/14のみ)
住所  Lennestrasse 1, 19053 Schwerin
URL  www.landtag-mv.de
問い合わせ先  Tel:+49-385-5250 Fax:+49-385-5252141
 

 

緑に囲まれた大学町「イエナ」


 チューリンゲン州の東に緑に囲まれた大学町、イエナがある。
フリードリヒ・シラー大学と呼ばれているイエナの大学は、約500年前となる1580年に創設された大学だ。ワイマールで活躍したゲーテは大学の学術施設の設備を促し、シラーは10年もの間イエナに住み教鞭を取った。また、イエナにはフィヒテ、ヘーゲル、ノヴァーリス、シュレーゲル兄弟といった著名な学者や芸術家が集まり、ドイツ哲学と初期ロマン主義の活動の拠点となった。旧市街には、彼らの足跡が辿れるゲーテ記念館、シラー記念館、ロマン派の家といった見どころが数多い。

 光学史では、1846年にカール・ツァイスがイエナに光学製作所を創設し、オットー・ショットが顕微鏡用などの精密レンズガラスを開発した。市内には世界最古の「ツァイス・プラネタリウム」や、1866年のツァイス光学製作所を再現した光学博物館などがある。

 教育学史上では、キンダーガルテン(幼稚園)がイエナと深い繋がりを持つ。1840年にチューリンゲン州の出身でドイツに世界初の幼稚園を作った幼児教育の祖フレーベルは、シラーが歴史を、シェリングが哲学を教えていた当時に哲学生としてイエナ大学に入学した。幼児教育の基礎は、フレーベルのイエナ大学時代に形成されたと言っても過言ではないのだ。

 イエナは小さな町だが、こうした学問や光学の観点からの見どころが多い。イエナ観光局では、ゲーテやシラーが活躍した18世紀の衣装を着たガイドが町を案内するシティツアーといった、大学・光学の町ならではのプログラムを提供している。詳細は、同局のウェブサイトを参照。 (2008年10月)

URL  www.jena.de
 

 

宮殿と庭園「コーブルク」


 コーブルクは、バイエルン北部フランケン地方に位置する宮殿の町。ザクセン・コーブルク・ゴータ侯爵家の宮廷都市として発展し、ヨーロッパ各国の王室と積極的な婚姻関係を結ぶなど、世界史に華々しい歴史が刻まれている。英国のヴィクトリア女王とザクセン・コーブルク家のアルベルト王子との結婚は、結婚政策の中でも象徴的な出来事として知られている。

 コーブルクには、コーブルク要塞、エーレンブルク宮殿、カレンベルク宮殿、ローゼナウ宮殿の4つの宮殿がある。現在のコーブルク家の当主、アンドレアス皇子とその家族はカレンベルク城に居を構えているが、英国王室のウィンザー家がコーブルク詣の際には現在でもエーレンブルク城を定宿としている。かつては、今は亡きダイアナ妃もこの城を訪ずれている。どちらもガイドツアーに参加すれば見学が可能。バイエルン地方ののどかな中世都市が、ヨーロッパ王室が集うサロンになっている現実とのギャップが、この町の魅力をさらに高めてくれる。

 一方、コーブルクはフンメル人形で有名なゲーベル社や高級テディベアのヘルマンの故郷としての一面も持ち合わせている。コールブルクへは人気の世界遺産都市、ヴュルツブルクやバンベルクから1時間足らずでアクセスできる。(2008年7月)

 

 

偉大な人物の足跡が残る、エアフルト


 「エアフルト・・・ それは最高の場所に位置している。そこには素晴らしい町があるに違いない。」と宗教改革者マルティン・ルターが言ったのは16世紀のこと。

 ドイツの中心部に位置するチューリンゲンのさらに真ん中にある州都エアフルトは、今から1200年以上も遡った742年に書かれたザハリアス司教の手紙に初めて登場する。その後、エアフルトは中世の小販路の交差点に位置し、商業・大学都市へと成長。商業の中で最も発展したのが、藍の染色原料の交易だった。現在でもチューリンゲン地方独特の模様が描かれた藍のテキスタイルや、陶器などがハンドメイドで製作されており、人気の民芸品となっている。

 1782年にアフルトでシラーの処女作『群盗』が初演され、その5年後にシラーが初めてエアフルトを訪れた。1808年には、ゲーテとナポレオンがこの町で出会うなど、歴史的にも重要な人物が足跡を残している。
見どころは、カトリックとプロテスタントの教会が隣同士に立つドーム広場や、現存する家屋付き石橋としては最も古いとされるヨーロッパ最長のクレーマー橋などがある。このクレーマー橋の周辺には、昼間はお洒落なカフェとして、夜には地元の若者で賑わうバーが軒を連ねている。

 エアフルトを訪れたら、是非味わっておきたいのが"チューリンゲン・ソーセージ"だ。レストランでももちろん味わうことができるが、できれば街中の屋台で味わいたい。1本でお腹が膨らんでしまうほど大きなソーセージだが、焼きたてを熱々をパンを挟み、たっぷりマスタードをつけてかぶりつくのがチューリンゲン・スタイル。ソーセージの屋台は、町の至るところで煙を上げ、香ばしい香りを漂わせている。匂いの元をたどっていけば、どうやら迷うことは無さそうだ。(2008年7月)

 

 

ザクセン・ゴータ公爵の宮廷都市、ゴータ


 ドイツのほぼ中央に位置するゴータは、その昔ザクセン・ゴータ公爵の宮廷都市だった。ゲーテは、1768年以降に何度もこの地に足を運んでいる。

 見どころはフリーデンシュタイン城。ゴータ最大の17世紀の建築物というだけではなく、初期バロック様式ではドイツ最大の城でもある。強固な城壁に囲まれ、城砦の中を歩いて周ると約45分かかる。
現在、城の内部は地方民俗史博物館になっていて、館内には銅版画や硬貨、磁器、扇、宗教儀式の装束が展示されている。また城美術館では、中世ルネッサンス時代の絵画を見ることもできる。中でも、絵画史上初めてカップルを描いたとされる1484年の「ゴータの恋人たち」は有名だ。

 この城の西塔にあるのが、ヨーロッパ最古のバロック劇場だ。夏にゴータを訪れるなら、ゴータが誇る芸術イベント、宮廷劇場初期から全盛期にかけての演劇や音楽、文学を体験できる「エクホーフフェスティバル」へ足を運んでみよう。また、城のまわりに造られた庭園やオランジェリーは、季節を問わず散策に最適。庭園内には、チューリンゲン最大の自然博物館がある。

 その他、毎年5月には歴史祭りが、8月末には城でバロックフェストが開催される。後者のバロックフェストでは、公爵と宮廷役人や召使の様子が鑑賞でき、中庭では商人、職人などに扮した役者たちが当時の衣装に身を纏い、華やかな賑やかな18世紀当時の宮廷の様子を解説してくれる。 (2008年6月)

 

 

宮殿と庭園「リンダーホーフ城」


 バイエルン王国の最後の王、ルートヴィヒU世はノイシュヴァンシュタイン城を建てた王として有名だが、彼は他にも素晴らしい城をバイエルンに2つ残している。
Schloss Linderhof
そのうちの一つが、 ノイシュヴァンシュタイン城から車で約40分の静かな山間にあるリンダーホーフ城(写真右:リンダーホーフ城庭園)。ルートヴィヒU世が存命中に完成した唯一の城で、王の独創性とその拘りが色濃く出ていると言われている。

 当初、個人の隠れ家として計画されていたリンダーホーフ城だが、フランスの絶対主義君主の方向性にとりつかれたルートヴィヒU世が芸術工房に大量の注文をもたらし、フランス宮殿建築を模倣した建築物となった。
一見小ぢんまりとした印象を受ける外観だが、周囲の自然に溶け込み何とも優美。山が一つまるごと敷地になっていて、その中に幻想的な建物「ヴィーナスの洞窟」や「ムーア人のキオスク(イスラムの館)」などが点在している。

 「ヴィーナスの洞窟」は、まさに神話の世界。王はワーグナーの信奉者で支援者だったが、この洞窟もオペラ「タンホイザー」に登場する。王はライトアップされた人工の洞窟に黄金の貝殻の形をした船を浮かべ、オペラの世界に浸ったと伝えられている。これ以外にも、城内にはオペラの題材が多く見受けられる。
城の内部の見学には、ガイドツアーに参加。庭園などもじっくり見たいのであれば、時間にゆとりを持って訪れたい。 (2008年6月)

Schloss- und Gartenverwaltung Linderhof
住所  Linderhof 12, 82488 Ettal
URL  www.schlosslinderhof.de
開催日  Tel:+49-8822-9203-0 Fax:+49-8822-9203-11
E-mail:sgvlinderhof@bsv.bayern.de
 

 

ミュンヘンの「BMWミュージアム」がついにオープン!


 2008年6月19日、大改修工事が進められていたミュンヘンの「BMWミュージアム」が、リニューアルオープンする。

 1973年にウィーンの建築家カール・シュヴァンツアーによって手がけられたユニークな形の建築物、通称「ミュージアム・ボウル」の展示スペースは、従来の5倍にあたる5000平方メートルにおよび、そこに企業力と革新力の歴史的な発展やモータースポーツ界での功績の紹介した展示スペースのほか、『R32』や『507』、往年の名車『BMW2002』、コンセプト・カー、レーシング・モデル市販車など120以上もの車が展示されている。

 ミュンヘンのドイツ本社に隣接する同ミュージアムは、BMWワールド、工場見学とともにドイツが誇るカーブランドが丸ごと体験できるスポットだ。なお、一般公開は、6月21日から予定されている。 (2008年5月)

BMW Museum
開館時間 火〜金  9:00〜18:00
土、日、祝  10:00〜20:00
入館料  € 12.00
住所  Am Olympiapark 2, 80809 München
URL  www.bmw-museum.de
問い合わせ先  Tel:+49-89-38225652
 E-mail:infowelt@bmw-welt.com
 

 

宮殿と庭園「ヘレンハウゼン王宮庭園」


 北ドイツのハノーバーにあるヘレンハウゼン王宮の大庭園「グローサー・ガルテン」は、1714年にハノーバー選帝侯妃であったゾフィーによって完成した。

 ドイツでも最も良い状態で保存されている初期バロック庭園で、幾何学模様の広い花壇と、砂岩でできた白い彫刻群が印象的だ。

 19世紀半ばまでに庭園は次々の拡張され、現在は4つの庭園で構成されている。園内には、ヨーロッパ最高といわれる高さ82メートルの大噴水や、1670年頃のものと見られる大きな多段滝、オランジェリーが点在し、黄金の庭園劇場では夏になると野外コンサートが開催されている。

 中でも最近注目されているのが、王宮庭園の一角にあるフランスの女流造形芸術家、ニキ・ドゥ・サンファルの作品だ。「色彩の魔術師」と呼ばれるニキの代表作、グロッテ(洞窟)は、壁一面がカラフルなモザイクアートで埋め尽くされている。 また、毎年5月から9月にかけては、世界花火コンテストを開催している。今回出場するのは、ポルトガル、フランス、フィリピン、デンマーク、カナダの5ヶ国で、花火のほかにも音楽や演劇イベントも繰り広げられる。 (2008年5月)

 

 

庭園王国 「デッサウ・ヴェルリッツ庭園」


 バウハウス発祥の地、デッサウの郊外に18世紀の啓蒙思想全盛期、デッサウ・アンハルト領主レオポルト3世により造られた広大な庭園がある。
この庭園は、人間本来の姿を取り戻す自然の重要性を説いたルソーの影響を受けて英国庭園をモデルに完成した「庭園王国」で、2000年にはユネスコ世界遺産に登録されている。

 庭園の見学には、4月から10月まで約2時間のガイドツアーが催行されているが、庭園をくまなく張り巡らされた運河を巡る約45分のゴンドラ遊覧もお勧めだ。庭園内には複数の城があるが、主となっているのはロココ様式のモージッヒカウ城。ここには、ルーベンスなど17〜18世紀の絵画や当時の貴族が愛用したインテリア・家具が展示されている。(2008年4月)

Dessau Wörlitz Garden Realm
URL  www.gartenreich.com
問い合わせ先  Tel:+49-340-646150 Fax:+49-340-6461510
 E-mail:ksdw@ksdw.de
 

 

ヴュルツブルクでワインセラー見学


 ヴュルツブルクを中心としたフランケン地方は、丸く平たいボトルで知られるワインの産地。飲み口はライン地方の優しく華やかなワインとは異なり、男性的で力強い辛口が特徴だ。

 かつての司教領主の製造所が、現在でも140ヘクタールのブドウ畑を有するバイエルン州醸造所として存続し、セラーでは200年以上前の巨大な樽や、三十年戦争の歴史を物語る「スウェーデンの樽」を見学することができる。

 このセラーのガイドツアーは、3月1日から12月21日までの週末、および祝日にほぼ1時間毎に催行されている。参加費は、グラスワイン1杯付きで6ユーロ。ツアーはドイツ語のみで行われているが、世界遺産の宮殿の地下、ろうそくの明かりの中のツアーは必見だ。 (2008年4月)

Staatlicher Hofkeller Würzburg
営業時間 月〜金  9:00〜18:00
 9:00〜14:00
住所  Rosenbachpalais, Residenzplatz 3, 97070 Würzburg
URL  www.hofkeller.de
問い合わせ先  Tel:+49-931-3050923 Fax:+49-931-3050966
 E-mail:hofkeller@hofkeller.bayern.de
 

 

花の島、マイナウ島でウェディング


 花の島マイナウは、スイス、オーストリアとの国境にあるボーデン湖に浮かぶ45ヘクタールの島。島全体がヨーロッパを代表する庭園となっており、5月にはチューリップ、7月にはバラが、そして8月からはドイツ原産のダリアなど、四季折々の花々が鑑賞できる。また、この地域はドイツでも一番温暖とあって、他の場所ではお目にかからないハイビスカスやオレンジの木、メタセコイアといった植物も多く見られる。

 島の造園はドイツ騎士の時代に始まり、ぶどう園と薬草園が造られた。1928年以降は、スウェーデンのベルナドッテ伯爵が所有している。 伯爵はランの花を撮る写真家としても知られ、島にはすばらしいラン園がある。

 伯爵の城と隣接した場所には人気のウェディング会場となっているマリエン教会があり、島内には季節の料理をコースで楽しめるレストランから、軽食を取れる萎靡ビスかでまでが揃っているので、ここで挙式と合わせてパーティーを開くこともできる。 宿泊には、ボーデン湖畔の町コンスタンツやメーアスブルクがおすすめだ。 (2008年4月)

Insel Mainau
URL  www.mainau.de
問い合わせ先  Tel:+49-7531-3030 Fax:+49-7531-303248
 E-mail:info@mainau.de
 

 

バロック建築の都、フルダ


 バロック建築の都、フルダの中心部には、調和よく立ち並んだ大聖堂やオランジェリーのある新城や荘厳な宮殿など、18世紀に建てられた華麗な建物が保存されている。

 また、ゲーテが好んで泊まった「ゴールデナー・カルプフェン」が現在でも営業を続けており、グルメレストランと評判になっている。この店では、チューリンゲン風のマス料理と西洋わさびソースの牛の煮込みが堪能できる「ゲーテ・コースメニュー」が楽しめる。 (2008年4月)

Goethe Strasse
URL  www.goethestrasse.info
 

 

3つの世界遺産めぐりが楽しめる「アウグストゥスブルク宮殿」


 ケルンから鉄道で15分場所にあるブリュールには、駅前にユネスコ世界遺産にも登録された「アウグストゥスブルク宮殿」がある。
この城は、18世紀中頃に当時ケルン大司教で絶大なる富と権力を誇っていたクレメンス・アウグスト選帝侯が、ライン川に近いこの地に贅を極めた建てた宮殿で、エントランスから続く階段の間の豪華さに驚かされる。

 ダイナミックさとエレガントさを持ち合わせたこの階段は一見大理石のように見えるが、実は装飾が施された木製で作られている。また、青と白の美しいタイル張りの部屋は、夏を涼しく過ごすための工夫だったと伝えられている。
ユネスコ世界遺産に登録されているのは、宮殿の前に広がる素晴らしい大バロック庭園と、その向こうにある狩りの城「ファルケンルスト城」だ。

 城の見学は、ガイドツアーでのみ可能。庭園は無料で入場できる。ここからは、1時間圏内に位置するケルン大聖堂やアーヘン大聖堂の3つの世界遺産めぐりが楽しめる。(2008年3月)

Schloss Brühl
開館時間 火〜金  9:00〜12:00、13:30〜16:00
土、日、祝  10:00〜17:00
入館料  € 5.00
住所  Schlossstrasse 6, 50321 Brühl
URL  www.schlossbruehl.de
問い合わせ先  Tel:+49-2232-44000 Fax:+49-2232-94431-27
 E-mail:mail@schlossbruehl.de
 

 

さらに環境に優しい国へ
〜環境ゾーン規制の導入について〜


 2008年1月1日よりベルリン、ケルン、ハノーバーの3都市で、環境と健康を守るために環境ゾーン規制が導入された。

 これは車から排出される有害物質を大幅に減らすことを目的に、排気ガス基準をクリアした車だけが指定された区域(環境ゾーン)に入ることができるというもの。車には、排出ガスの量に応じ3色(赤・黄・緑)のステッカーが付けられ、どの色のステッカーが、どの環境ゾーン内に入れるかを示した交通標識が立てられている。ステッカーをつけない車が環境ゾーンに進入した場合には、罰金が科せられる。

 なお、この環境ゾーンは、今後2年の間に渡り計20都市で導入される予定となっている。(2008年2月)

 

 

ポツダムの宮殿を訪れる

サンスーシー宮殿
 プロイセン王国の奥座敷だったポツダムには、数多くの宮殿や庭園が点在する。その多くがユネスコ世界遺産に登録されており、フリードリッヒ大王の離宮サンスーシー宮殿(写真左)や新宮殿、ポツダム会談で知られるツェツィーリエンホーフ宮殿がその代表格と言える。

 ツェツィーリエンホーフ宮殿は、現在その一部は古城ホテルとして営業している。宿泊での利用はもちろんのこと、レストランでゆったりと食事を楽しむのも旅の良い思い出となるだろう。また、サンスーシー庭園にある新宮殿のシアター、オランジェリーでは、3月から12月にかけてコンサートが開催されている。

 この他にも、5月から8月にはポツダムを流れるハーフェル川沿いにある夜の城や庭園を巡るクルーズ船も運航している。出航は20時30分で、所要時間は約3時間となっている。 (2008年2月)

Stiftung Preussische Schlösser und Gärten Berlin-Brandenburg
URL  www.spsg.de
問い合わせ先  Tel:+49-331-96940 Fax:+49-331-9694107
 

 

世界一の斜塔はドイツにあった!


 斜塔というとイタリアにある「ピサの斜塔」を思い出す人が多いと思うが、世界で最も傾斜した塔は、実はドイツ北西部のオランダ国境と北海に近いズールフーゼンという町にある。

 ズールフーゼンは人口わずか1,200人の小さな村で、ここにある教会の尖塔の高さは25.7メートルで、傾度は5.07度とピサの3.97度よりも大きく傾いている。

 この教会は13世紀前半に建てられたが、塔はそれからおよそ100年後に建てられた。塔の下にはオークの樹幹が使われているが、地下水位が下がり腐食したため塔が傾斜した。

 夏には教会の見学ツアーが行われている他、昔の農家の人々の生活の様子を知ることのできる博物館もある。 近い将来「ズールフーゼンの斜塔」が、世界的に有名な観光地になる日が来るかも知れない。 (2007年12月)

 

 

話題の「レゴランド・ディスカバリー・センター・ベルリン」


 「レゴランド」といえば、レゴブロックで有名なレゴ社が開設したテーマパーク。 ドイツでは2002年5月にギュンツブルクにオープンしているが、2007年春にはベルリンに「レゴランド・ディスカバリー・センター・ベルリン」がオープンし話題となっている。

 同テーマパークは世界初となる完全インドアのアトラクションタイプで、雨が降っても心配はない。また、アトラクションの内容も多彩で、実際にレゴブロックを使って好きなものを組み立てたり、4Dシネマを見たりできる。

 お勧めは、ブロックで作られた連邦議会議事堂、大聖堂、そしてブランデンブルク門など、ベルリンがベルリンの中に登場する「ミニランド・ベルリン」だ。この「レゴランド・ディスカバリー・センター・ベルリン」の入場券は、オンラインでも購入できる。 (2007年12月)

Rechtliche Hinweise LEGOLAND®
開園時間 毎日  10:00〜17:00
住所  In Sony Center, Potsdamer Platz, 10785 Berlin
URL  www.legolanddiscoverycentre.com
問い合わせ先  Tel: +49-30-3010400 FAX:+49-30-30-104027
 E-mail:info@legolanddiscoverycentre.com
 

 

話題のオーガニック清涼飲料「ビオナーデ」


 最近、日本でも「オーガニック」という言葉をよく耳にするが、その大きな理由の一つと言えば『添加物を使わない』ということだろう。

 そこで今回紹介するのが、今ドイツで大ブームとなっている「ビオナーデ」。バイエルン州のビール酒造職人が、ノンアルコールで化学添加物を使わずに麦芽を発酵させて作った炭酸飲料だ。
種類は、ホルンダー、ハーブ、ライチー、ジンジャー・オレンジの全4種類。フルーツやハーブのエキス入りで、カルシウムとマグネシウムもたくさん入っている。

 「ビオナーデ」などの食料品以外にも、ドイツには化粧品や生活必需品など、たくさんのオーガニック製品を目にする。「オーガニック」も探しにドイツの町を散策してみるのも楽しい。 (2007年12月)

Bionade
URL  www.bionade.de
 

 

ハンブルク港を一望するデザインホテルがオープン!


 2007年11月、ハンブルクに港が一望できる4ッ星デザインホテル「エンパイヤー・リバーサイドホテル」がオープンする。20階建ての全328室で、ほとんどの客室からも港とエルベ川が一望できる。ハンブルク港を舞台に繰り広げられる多数のイベントを上から見物することもできる。

 また、2000年のドイツ・トップシェフに輝いたフレッド・ノヴァック氏を抱えるホテルレストランも話題となっている。観光にもビジネスにも便利なロケーションも、大きな魅力と言えるだろう。 (2007年11月)

Empire Riverside Hotel
客室数  328室
住所  Bernhard-Nocht-Strasse 97, 20359 Hamburg
URL  www.empire-riverside.de
問い合わせ先  Tel:+49-40-31119-0 Fax:+49-40-31119-70601
 E-mail:empire@hotel-hamburg.de
 

 

音楽の都ベルリンで宮殿コンサートを楽しむ


 世界に君臨する音楽の町、ベルリン。ベルリンフィルのコンサートや、シュターツオペラ・ウンターデンリンデン、ベルリンドイツオペラで楽しむ本格的なドイツオペラは一度ならず体験してみたいもの。

 だが、もっと気軽にクラシックを楽しみたいという人に今回お勧めするのが、ベルリン唯一の宮殿、シャルロッテンブルク宮殿のオランジェリーで行われている「ベルリン・レジデンツ・コンサート」だ。

 同コンサートでは、バロック風の衣装に身を包んだ宮廷音楽家たちが、バッハ、ヘンデル、モーツァルトの代表作品を90分間に渡り楽しく聞かせてくれる。また、コンサートの前に、オランジェリー内でのディナーをオプションにつけることも可能だ。 (2007年10月)

Berliner Residenzkonzert
会場  シャルロッテンブルク宮殿
料金 コンサートのみ  € 29.00〜
ディナー付  € 59.00〜
URL  www.concerts-berlin.com
 

 

2008年、ロマンチック街道を走るヨーロッパバスがルート変更


 ロマンチック街道観光に便利なヨーロッパバス。ドイチェ・ツーリング社が運行するこのバスが、2008年にルート変更およびダイヤ改正され、さらに効率よく、より多くのハイライトを簡単に訪問できるようになる。

 新ルートでは、街道には含まれていない人気の観光地オーバーアマガウやビール醸造、オリジナルのリキュールで知られるエッタール修道院にもバスが停車する。 なお、レイルパス(ユーレイルグローバルパス、およびジャーマンレイルパス)所持者が受けられる割引率は、現在の60%から20%に引き下げられるので注意が必要だ。 (2007年10月)

 

 

ワイン樽の中に宿泊?!「ホテル・リンデンヴィルト」


 ライン川クルーズの起点として、いつも観光客で賑わっているリューデスハイムは、ワインの産地として有名なラインガウの中心地。そのリューデスハイムに、本物のワイン樽の中に宿泊できるという、ワインの産地ならではのユニークなホテルがある。

 庭に並べられている6つのワイン樽の大きさは直径2メートル以上で、内部がツインタイプの客室になっている。宿泊料金はシーズンにより異なるが、シャワー、トイレ、朝食付きで1泊1名26.50〜32.50ユーロ。ワイン好きにはたまらない、ちょっと変わったホテルだ。また、地方料理も楽しみたいという人には、ディナーをセットにしたパッケージ料金も設けられている。 (2007年10月)

Hotel Lindenwirt
客室数  全100室 (うち樽の部屋は6室)
住所  Drosselgasse, 65376 Rudesheim
URL  www.lindenwirt.com
問い合わせ先  Tel:+49-6722-9130 Fax:+49-6722-47585
 E-mail:hotel@lindenwirt.com
 

 

2008年は建都850年を迎えるミュンヘンへ!


 かつてのバイエルン王国の都、ミュンヘンにある「ニュンフェンブルク宮殿」は、ルートヴィヒ1世が残したユニークな遺産「美人画ギャラリー」や、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィヒ2世ら歴代の王室が使用した黄金の馬車や馬具を展示した馬車博物館など、見ごたえたっぷりの居城。館内を見学した後、美しい広大な庭園をのんびりと散策すれば、すっかり王侯貴族になった気分だ。

 2008年に建都850年を迎えるミュンヘン。ミュンヘン市では、旅のヒントが満載の日本語のウェブサイトを開設している。2008年のドイツの旅には、ミュンヘンは欠かせない。もちろん、「ニュンフェンブルク宮殿」もお見逃し無く! (2007年10月)

 

 

「TGV東線」まもなく開通


 来る6月10日、パリ東駅とフランクフルト中央駅、およびシュトゥットガルト中央駅間を結ぶフランスの高速列車TGVが開通する。

 パリとフランクフルト間の所要時間は4時間から4時間半。パリ発の列車は毎日3本、そしてフランクフルト発の列車は曜日により本数は異なるものの、1日2〜3本運行される予定だ。また、パリとシュトゥットガルト間の所要時間は約3時間半で、こちらも毎日3本が運行される。

 TGV東線を走る全ての車両の内装を手がけたのは、フランス人デザイナーのクリスチャン・ラクロワ氏で、車内サービスも向上している。 パリからドイツ各都市へのアクセスがより便利になるというだけでなく、ヨーロッパの鉄道の旅も楽しめる。 (2007年5月)

Lutherhaus
運行時刻
(パリ発)
フランクフルト行  6:43、14:43、18:54
シュトゥットガルト行  7:43、11:24、17:24
URL  www.tgv.com
 


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情報提供:ドイツ観光局
Dresden Marketing GmbH
最終更新日:2011年5月13日
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