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イタリア統一150周年祝賀イベント
2010〜2011年

 2011年3月17日に統一150周年を迎えるイタリア。今年5月5日、国の一連の統一150周年祝賀開幕の式典がジェノヴァで開催され、2011年3月をピークにイタリア国内では様々な展覧会や行事、催事が開催される。

 日本の明治維新とほぼ時を同じくして起きたイタリアの統一運動「リソルジメント」。イタリア史の中ではあまり日本人に馴染みのないこの激動の時代を知るに絶好の機会となるだろう。

 イタリア内閣各省では公式ウェブサイトを開設されている。イタリア統一の歴史や過去の50・100周年祭の軌跡等の情報も掲載されている。
ここに紹介するのは、すでに開催が決定しているイベントの一部だ。詳細、およびその他のイベントについては、http://www.italiaunita150.it (伊語のみ)を参照。

◆ 信義の王 ヴィットリオ・エマヌエーレ2世展

 統一イタリア最初の王となったのが、サヴォイア王家のヴィットリオ・エマヌエーレ2世だ。
同展では、政治面だけでなく、妻マリア・アデライデや息子達、食や狩猟への愛着など、王の人間的な面も紹介される。

 世界遺産に登録されているトリノ市内にある王宮やトリノの南43キロにあるラッコニージの城は、かつてのサヴォイア王家の邸宅として使用されていた。ラッコニージ城へはトリノから鉄道で約30分。

 
Mostra "Vittorio Emanuele II. Il Re galantuomo"
開催日  2011年3月13日まで (月曜を除く)
時間  9:00〜18:30
会場  王宮、及びラッコニージ城 (トリノ)
入場料 展覧会のみ  € 12.00
共通券  € 15.00
URL  www.fondazionednart.it
問い合わせ先  INFOPOINT Tel:+39-011-4369213
 E-mail:prenotazioni@fondazionednart.it

 
◆ 1861年:リソルジメント期の画家達

 当時を代表する画家、ジュセッペ・モルテーニとジェロラモ・インドゥーノによる戦いの絵や、レーガによるガリバルディ将軍の肖像画など、リソルジメント期の1859-1861年を描いた作品が中心に展示される。
 
1861.I pittori del Risorgimento
開催日  2011年1月16日まで (火曜を除く)
時間  10:00〜19:00 (金・土のみ 〜21:30)
会場  スクデリエ・デル・クイリナーレ (ローマ)
入場料  € 10.00
URL  www.scuderiequirinale.it
問い合わせ先  Tel:+39-06-39967500

 
◆ 1860年ヴォルトゥーノ《千人隊》最後の戦い

 展覧会のタイトルにもなっているこの戦いは、ガリバルディ将軍率いる義勇軍《千人隊》らがブルボン軍を相手に戦った、リソルジメントの中でも重要な南イタリアでの戦闘。その戦争を描いた絵画、文書、書簡、武器などが展示されている。
 
Volturno 1860.L'ultima battaglia dei Mille
開催日  2010年11月15日まで (火曜を除く)
時間  9:00〜19:00
会場  王宮 (カゼルタ)
入場料 内部  € 7.00
庭園  € 3.00
内部・庭園  € 9.00
URL  www.reggiadicaserta.beniculturali.it

 
◆ クアルト:千人隊記念碑除幕

 1860年5月5日、ジュセッペ・ガリバルディ将軍が義勇団「千人隊(あるいは赤シャツ隊)」を率いて、ジェノヴァのクアルト沖から南イタリアへ向けて出港した。その時の千人隊義勇兵達の名を刻んだ記念碑がクアルトに建てられた。2010年9月14日には除幕式が行われている。
 
Inaugurazione del Memoriale dei Mille a Quarto
場所  クアルト (ジェノヴァ)
URL  www.italiaunita150.it

 

イタリアのリソルジメント(統一運動)とは・・・


 中世以来、都市国家が分裂状態にあったイタリア。
神聖ローマ帝国時代以来、イタリアの小国はドイツの影響下に置かれ、19世紀にはハプスブルク家のオーストリアに従属している国が多く、またフランスもイタリアに干渉していたが、19世紀になるとイタリア人としての民族意識が高まり、統一運動が活発になっていた。

 1849年以降、イタリア統一の中心となったがサヴォイア王家が統治するサルデーニャ王国だった。
サルデーニャ王国が中心となってイタリアを統一するのが現実的だと多くのイタリア人が考えるようになり、1849年にサルデーニャの新たな国王として即位したヴィットリオ=エマヌエーレ2世の下、自由主義的改革による近代化とイタリア統一を目指すようになった。

 そして、政治家であったカヴールが首相に任命されたが、併合されたのはヴェネツィアを除く北部イタリアだけで、サルデーニャ王国の統一戦争は一時中断してしまった。

 しかし、青年イタリアのメンバーとして以前から統一運動で活躍していたガリバルディが、個人的に千人隊あるいは赤シャツ隊も呼ばれる「義勇兵」を約千人を集め、1860年にイタリア半島の南部からローマに向かって進軍。その後、自分が占領した南イタリアを中心とする土地を王に献上し、イタリア半島の統一がほぼ完成するに至った。

 ローマ教皇領とオーストリア支配下のヴェネツィアを除くイタリアの大部分が、ガリバルディの活躍でサルデーニャ王国によって統一。こうしてヴィットリオ=エマヌエーレ2世は、1861年イタリア王国の成立を宣言。初代イタリア国王として即位した。

 その後、1866年にヴェネツィア、そして1870年には教皇領がイタリア王国に編入されてた。首都はトリノからフィレンツェを経た後、1870年に現在のローマに制定されている。

◇ 掲載の内容は予告なしに変更されることがありますのでご注意下さい ◇
情報提供:イタリア政府観光局
最終更新日:2010年10月15日
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