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スイス最新情報 | |||||||||||||||||||||||
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「モントルー・ジャズフェスティバル」 美しいレマン湖畔で繰り広げられるビッグな音楽イベント「モントルー・ジャズフェスティバル」が今年も開催される。 今年で第45回目を迎えるこの音楽の祭典では、ジャズというジャンルにこだわらずブルース、ロック、レゲエ、ソウル、アフリカや南米のワールドミュージックなど幅広いジャンルの一流アーティストたちのコンサートが楽しめる。 今年はB.B.キング、ディープパープル、リッキー・マーティン、ポール・サイモン、ジミー・クリフ、カルロス・サンタナ、ナタリー・コール、シールなど。様々なジャンルから日本でもおなじみの有名アーティストたちが参加する。また、無料のコンサートやライブも毎年各所で開催される。詳細は公式ウェブサイト(日本語あり)を参照。(2011年6月)
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「ルツェルン・フェスティバル 〜夏の音楽祭〜」 1938年にルツェルン湖畔のトリプシェンにあるワーグナー邸前で、トスカニーニ指揮によるガラ・コンサートによって始まったという伝統を誇る「ルツェルン・フェスティバル」。4月の「イースター音楽祭」、11月の「ピアノ音楽祭」も良く知られているが、とりわけ有名なのが"言語""変容""エロス"など毎年テーマを決めてプログラムが構成される「夏の音楽祭」だ。 夏の音楽祭の今年のテーマは「夜」。夢、幻想、亡霊、快楽、官能など「夜」のイメージは様々で、時に狂気を帯びた者や異常な行動をとる者を"夜に取りつかれた"と表現したりするように、"夜"は我々を非日常の世界に解き放ってくれる時間でもある。 今回の音楽祭では、そんな「夜」の音楽における表現を探求。神秘的、幻想的な作曲家に焦点を当てるとともに、ノクターン(夜想曲)やセレナーデ(小夜曲)といった音楽ジャンルも取り上げられる。また、「孤独で静かな夜」だけでなく『真夏の夜の夢』や『スペインの庭の夜』のような「躍動的な夜」にもスポットが当てられる。 期間中、ルツェルンには世界トップクラスのアーティストが集結。クラウディオ・アバドが率いるルツェルン祝祭管弦楽団のほか、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団など珠玉のコンサートが堪能できる。 また、アバドとも親交の深いピアニストのマウリツィオ・ポリーニが取り組んでいるコンサート・シリーズ「ポリーニ・パースペクティヴス」にも注目したい。 (2011年6月)
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眼下に美しいブリエンツ湖、トゥーン湖とインターラーケンの町を望み、正面にはアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名山を含むアルプスの山々が広がるハーダー・クルム。インターラーケン・オストからケーブルカーに乗ってわずか10分で山上に結ばれているハーダー・クルムは、時間がない時にでも気軽に絶景が楽しめるスポットとして人気の展望台だ。 2012年にクライネ・シャイデックとユングフラウヨッホを結ぶユングフラウ鉄道が全線開通100周年を迎えることを記念して、この春ユングフラウ鉄道グループ施設の一つであるハーダー・クルムの展望台に新たな見どころが完成した。それが、これまでの展望ポイントから先にのびる約55平方メートルのウッドデッキだ。 周辺の環境に配慮し、グランドキャニオン・スカイウォークをモデルに設計された「二つの湖の橋」と呼ばれるこの橋は、ブリエンツ湖とトゥーン湖の間に位置するまさに"天空の橋"といった展望デッキで、空中散歩を楽しんでいるかのような感覚に浸れるという。 オープンは2011年4月22日の予定。約170年前に音楽家であるメンデルスゾーンが訪れ、感動したというハーダー・クルムからの絶景を是非堪能してみてはいかがだろうか。(2011年4月)
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アルプスの伝統を受け継ぐ民謡ヨーデル。本場スイスでは地域ごとにヨーデル協会支部があり、地区大会などで自慢の歌声を競っていて、ヨーデルの全国大会にあたる「連邦ヨーデルフェスト」が3年に一度開催されている。毎回約1万2千人が参加し、25万人の観客が集まる民族音楽・芸能の祭典だ。 今年はその「連邦ヨーデルフェスト」の開催年に当たり、その舞台となるヨーデルや伝統音楽の本場インターラーケンに全国から選りすぐりのグループが集まり、ヨーデルやアルプホルンの演奏、そしてアルプス祭りでお馴染みの「ファーネンシュヴィンゲン(旗投げ/旗回し)」の技が披露される。 3日間に渡って開催される祭りの初日を飾るのは、若手や新人を対象としたヨーデルと伝統音楽のコンテスト。二日目と三日目には各所でヨーデル、アルプホルン演奏、旗投げのコンテストが開催される。そして、最終日の午前中に伝統の大会旗を引き継ぐセレモニーが行われ、午後には祭りのハイライトでもある大パレードが催される。このパレードでは、インターラーケン・オスト駅からインターラーケン・ヴェスト駅までのメインストリートを、カラフルな民族衣装の一団が行進。祭りは最高潮を迎える。 コンサートや祭りに参加ができる入場料は30スイスフラン。前売りなら25スイスフランで購入できる。チケットの変わりにピンバッチの「フェストピン」は、インターラーケン観光局で販売されているが、スイスの大手プレイガイド「チケットコーナー」のウェブサイトでも販売されている。(2011年4月)
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チューリヒの西側にある「5区」は、かつて工業地区となっていた場所。1894年に建設された石造りの鉄道高架橋は、貴重な歴史遺産となっている。近年このエリアは再開発が進められ、2010年には橋の下のアーチを利用した個性的な商業施設「イン・ヴィアドゥクト」が誕生。長さ約500メートルのガード下にある約60区画に、クリエイターのアトリエやスタジオ、カフェ、ファッションや小物のショップ、レストランなどが軒を連ねるチューリヒのトレンディスポットとなっている。 中でも注目は、リマット通りとハインリヒ通りの間にあたる「マルクトハーレ」という区画だ。 アーチ部分にあるレストランやパン屋、チーズショップなどの奥にあるアーケードの中心部には、約20の農家や卸売り業者が、新鮮な有機野菜やキノコ、果物、チーズ、ヨーグルト、パンやチョコレートなどを販売する屋内マーケットが、日曜を除く毎日営業している。ハーブなどを使った自然化粧品やスローフード、お惣菜の店もある。 イン・ヴィアドゥクトへは、チューリヒ中央駅からトラムで約10分。天気が良ければ、リマット川沿いの道を散策しながら徒歩で訪れることもできる。 (2011年2月)
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チューリヒの高台にあった老舗ビールメーカー「ヒューリマン・ビール醸造所」の跡地に2007年、アメリカ本社以外では最大規模となるGoogleをはじめ、数々の企業が入ったオフィスビルでもあるほか、ショップやレストランなどが入る商業複合センター「ヒューリマン・アレアール」が誕生した。 2010年12月、その「ヒューリマン・アレアール」にオープンしたのが「テルマルバート&スパ・チューリヒ」だ。 かつてビール醸造所だったことを思い起こさせる建物や雰囲気を活かした同施設には、ジェットバスやバブルバス、ハーブスチームバス、サウナ、リラクゼーションルーム、マッサージルームなどの設備が充実。古い木の大樽でつくられた湯船も特徴的だ。 また、屋上には周囲に広がる山々やチューリヒ湖、そしてチューリヒの街並を眼下に見下ろすパノラマ展望風呂も設けられている。地下深くから汲み上げられるミネラルが豊富な鉱泉は、ミネラルウォーターとして販売もされたり、一部のビールの製造にも使用されたりしていた。 さらに今春には、4ッ星デザインホテル「B2ブティックホテル・スパ」のオープンが予定されており、3フロアにゆとりのあるデザインルーム53室と2階建てスイート8室が完備された同ホテルと、先述のスパ施設はエレベーターでダイレクトに結ばれている。 朝食は、約3万冊の歴史の本が並ぶ「ライブラリー」と名付けられたラウンジで。また、約90席のワインバーがあり、スペイン料理のタパスのように小皿で供されるスイス料理「スワッパス」と一緒に、ヒューリマン・ビールや希少なチューリヒの地ワインをグラスで味わうことができる。 このチューリヒの新スポット「ヒューリマン・アレアール」へは、チューリヒ・エンゲ駅から約5分でアクセス可能だ。(2011年2月)
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老舗ホテルがリニューアルオープン! 3つの古城と城壁に囲まれた旧市街が中世アルプスの城塞都市のモデルとして評価され、世界遺産に認定されたティチーノの州都ベリンツォーナ。 駅前にある老舗ホテル「ホテル・インテルナツィオナーレ」が約2年間の全面改修工事を終え、2010年秋にリニューアルオープンした。 20世紀初頭に建てられたベルエポック様式の面影が随所に残される同ホテルには、ゆったりとしたスペースが魅力のスイート3室を含む、モダンでスタイリッシュに改装された全63室の客室がある。エアコンや新型テレビはもちろんのこと、防音窓の設置や無料で利用できるインターネット環境も完備され、全ての客室から3つの古城やベリンツォーナの街並が眺められるのも大きな魅力だ。建物は国際レベルの安全性をクリアし、最新の防火システムも備えられている。また、館内のレストランも併せて改装された。もちろん、駅前というアクセスの良さから利便性も抜群だ。(2011年1月)
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ミシュランの1ツ星を獲得! ツェルマットで約150年の歴史を誇る名門ホテルグループ、ザイラー・ホテルズ。 その一つ、2007年に4ツ星ホテルから5ツ星ホテルに生まれ変わった「ル・プティ・セルヴァン」は、"ホテルの中のホテル"をコンセプトとしたホテルだ。建物は老舗5ツ星ホテル「モン・セルヴァン・パレス」と地下通路でダイレクトに繋がっていて、豊富なトリートメント・プログラムで人気のスパなどのサービスが共通で利用できるようになっている。 その「ル・プティ・セルヴァン」の4階にある「リストランテ・カプリ」がこのほど、ツェルマット初となるミシュランの1ツ星を獲得した。 シェフ、デ・ヴィーヴォが腕をふるうこのレストランは、創造性あふれる地中海料理が評判だ。営業は冬期のみ。冬の見事な眺望を楽しみながら、美食を堪能できる。(2011年1月)
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山岳ホテル・レストランが生まれ変わる 標高およそ2450メートル。湖が真珠のように連なる美しいエンガディン谷の絶景を望むムオタス・ムライユ展望台。 1907年に開通したケーブルカーが結ぶ山頂には、そこから望む絶景はもちろんのこと、アラカルトからフルコースメニューまで質の高い料理が楽しめる山岳ホテル・レストランがある。 100年もの伝統を誇る同ホテル・レストランは、建物の老朽化が進んだことから現在、歴史ある趣はそのままに大規模な改修工事が行われている。 改修には建築廃棄物をできるだけ出さず、断熱性を高めるため自然エネルギーを活用。未来型のサステイナブル(持続可能)な建物を目指し、約120メートルの深さに地熱収集パイプを設置するといった「ミネルギー・スタンダード」が採用されている。 生まれ変わるホテルには、バスルームが完備されたダブルルームとファミリールームが誕生。さらにウッドデッキの大きな展望テラスも設置されるという。 完成は2010年12月18日の予定で、冬のケーブルの運行もそれに合わせて18日からスタートする。 (2010年10月)
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サン・モリッツとツェルマットを結ぶアルプス横断ルート「氷河特急」。かつてはローヌ氷河の横を通るルートだったためこう名づけられたが、1982年に完成した新フルカトンネルのルートに変更されたため、ローヌ氷河を望むフルカ峠の路線は廃線となった。 しかし、愛好団体のボランティアにより復旧活動が行われ、路線は修復。そして、かつて仏領インドシナに売却された蒸気機関車を買い戻して整備をし、「フルカ山岳蒸気鉄道」として復活を遂げた。 レアルプ=グレッチ間で夏季の特別運行がスタートした2000年夏から、現在はポストバスでしかアクセスできないグレッチ駅から現在のマッターホルン・ゴッタルド鉄道の駅でもあるオーバーヴァルトまでを結ぶ約5キロの工事が進められてきた。 当初は2006年の完成を目標に進められてきた工事は難航。結局、予定から更に4年の歳月が費やされ、グレッチ=オーバーヴァルト駅間の路線がついに開通した。 運行は2010年8月12日にスタートされ、およそ80年前から多くの観光客を乗せて走った、感動的な氷河特急の旧路線を走る蒸気機関車の旅が楽しめるようになった。なお、同路線は、10月上旬から6月下旬まで運休となっている。 (2010年8月)
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スイス連邦工科大学ローザンヌ校=EPFL(ローザンヌ工科大学)とローザンヌ大学のキャンパス横に、新たな4ッ星ホテル「スターリングホテル」が誕生した。 同校は日本の妹島和世さんと西沢立衛さんによるユニット「SANAA(Sejima And Nishizawa And Associates)」が設計した独創的な建築の多目的学習センターが話題を集めた大学で、世界屈指のレベルを誇るEPELにはセミナーや共同研究などのため多くの人が訪れている。 大学訪問者の宿泊は年間で約4万泊とローザンヌ一帯でも最大規模となっており、このホテルは都市との新たな融合をコンセプトにしたEPELキャンパスの拡張計画の一環として建てられた。 建物にはローザンヌに拠点を置くジャン・バプティスト・フェラーリが手がけた、開放感あるシンプルでスタイリッシュな空間が広がっている。3棟に全154室の客室と会議施設やレストランが完備されている。大学で大きな会議やセミナーがある場合には、原則としてEPELとローザンヌ大学のゲストのために優先的に確保されるが、空室がある場合は一般客でも利用が可能となっている。 (2010年8月)
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世界にその名をとどろかせる高級ブランドの「オメガ」。ビエンヌにある本社前には約160年におよぶ同ブランドの歴史がつまった時計博物館があったが、一般には門戸を開いておらず、特別な場合にのみ電話予約でのみ見学できるというものだった。1984年に開館したこのオメガ博物館は、単一ブランドの時計博物館としては最古のものであった。 この博物館をリニューアルするにあたり、建物を改修と同時に展示コレクションとコンセプトのすべてを見直すことになった。 そして、数ヶ月に渡る工事の後、新たな時計博物館として一般に公開されれている。 同博物館には、「オメガ」の長い歴史を語る各モデルはもちろんのこと、アインシュタインやケネディが使っていた時計をはじめとして有名人に愛されてきた名モデルや、オリンピックやNASAのプロジェクトなどで大きな役割を果たしてきた物語などが紹介されている。また、今回新たにプロトタイプの展示コーナーも加わり、開発された製品や、様々な理由で商品化とならなかった幻の時計たちも見ることができる、時計ファン涎垂の新ミュージアムだ。 (2010年8月)
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ヴァレー州とベルン州の境にある標高2165メートルのグリムゼル峠。 ローヌ川の源流となるローヌ氷河の横にあるその峠の歴史は古代ローマ時代にまで遡り、現在はポストバスでめぐる人気の絶景ルートの一つに数えられている。 峠の山々を映し出すトーテン湖の下には、大規模な水力発電の拠点となっているグリムゼル湖とレーテリッヒスボーデン湖があり、その間には1142年の文献にも登場する峠のホスピス(宿)がある。現在の建物はホスピスが2つのダムに沈んだ1932年に完成したもので、ヨーロッパ初となる電気による暖房が取り入れられた。 その伝統あるホスピスがこの程改装され、快適でモダンなホテルとして生まれ変わった。 約1年半かけて行われた今回の改装工事では、スイスマツで作られた家具や部屋の一部など30年代の雰囲気を残しつつ、客室やラウンジ、バー、レストランなどが全面改修され、クラッシックとモダンが融合した落ち着いた雰囲気に仕上がっている。 文化財としての価値も評価され「スイス・ヒストリック・ホテルズ」のメンバーとなった新生「グリムゼル・ホスピス」は、アルプスの絶景はもちろん、美味しい食事や快適な滞在が楽しめるスイスならではの山岳ホテルだ。 (2010年6月)
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イタリアとの国境近くにあるモンテローザは、デュフールを初めとする4000メートル級の峰々を有するヨーロッパアルプス名峰だ。 その名峰を望む山小屋が、エコ・システムを取り入れたモダンなヒュッテに生まれ変わった。 19世紀後半に造られたこのヒュッテは、モンテローザやカストール、ポルックス、リスカムなどを目指す登山家たちの拠点として親しまれてきた歴史ある山小屋で、その後も改修が繰り返され1984年には160人収容できる規模にまで拡張された。 標高2883メートルという高地での建築であることや約90%の電力を太陽光発電でまかなうなど、エネルギー研究の分野でも注目の的となった今回の改修は、創立150周年の記念事業の一環としてチューリヒ工科大学のチームを中心に進められた。複雑な構造の木造建築をしたユニークな外観から、 "岩山のクリスタル(水晶)"とも呼ばれている。 この春から営業を開始した「モンテローザ・ヒュッテ」は、120人まで宿泊可能。とはいうものの、一般的なホテルとは異なり、寝袋持参で宿泊する"山小屋"だが、ここから望める山並みはまさに絶景と言えるだろう。 ゴルナー氷河上の"プラッテ"と呼ばれるポイントにあるこのヒュッテへは、ゴルナーグラート鉄道のローテンボーデン駅から徒歩で約2時間30分。冬季ならロープウェイのシュトックホルン駅から約1時間半でアクセスできる。登山はしなくとも、アルプスを愛する人に一度は訪れてみてもらいたい宿だ。 (2010年6月)
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2009年秋、バーゼルに誕生した「シュトゥッキ」は、ショッピングセンター、ビジネスオフィス、マンション、ホテルが入った複合施設だ。 中でも大型ショッピングセンターの「シュトゥッキ・ショッピング」には、120店舗もの人気ブランドのショップやレストラン&カフェが軒を連ねている。 ショッピングセンターに隣接して、3ッ星ホテルの「ベストウェスタン・ホテル・シュトゥッキ」もオープンしている。 客室は、キッチンを完備したビジネス・アパートメントを含めた全144室。シンプルで直線的なホテルの建物は、スイスの有名な建築オフィスであるディーナー&ディーナが手がけており、ステュディオ・ハンネス・ヴェットシュタインが担当した内装は、うまく光を取り込んだゆったりとしたスペースに暖かみのある色調、サイドボードなど細部にもこだわった開放感あふれるエレガントな快適空間を演出している。 「シュトゥッキ」へは、ドイツ側にあるバーゼル・バディッシャー駅からバスで約10分、スイス国鉄のバーゼル中央駅からトラムを利用して約20分でアクセス可能。また、フランス、ドイツとの国境近くにあるバーゼルは、フランス領内にあるユーロ・エアポートからも車で約10分というアクセスの良さも大きな魅力の一つ。季節ごとに様々な表情をみせてくれる、外観に施された植栽もユニークだ。 (2010年2月)
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チューリヒからクール、ダヴォス、サン・モリッツなどへの玄関口となるランドクアルト。 昨年末、レーティッシュ鉄道のランドクアルト駅のすぐ裏手に、スイスアルプス初となる大型アウトレット「アルペンライン・ヴィレッジ」がオープンした。 ファッション、スポーツ用品、靴などのショップやレストランが立ち並ぶ屋外型のこのアウトレットモールで、約21000平方メートルの敷地にはラコステやボグナー、ナイキ、ヴィクトリノックスといったスイスで人気のトップブランドが軒を連ねている。 いずれの店舗も国内の正規ショップの価格から3割から7割引きのお値打ち価格で販売されている上、日曜も営業しているのも観光客には有難いところだ。 この「アルペンライン・ヴィレッジ」へは、サン・モリッツから鉄道で約2時間、チューリヒからは約1時間という絶好のアクセス。 スイス土産にうってつけのグッズを取り扱うショップも営業しているので、旅の途中に立ち寄ってみるのも良いだろう。 (2010年2月)
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2010年度に向け、2009年12月13日からスイス国鉄が新ダイヤでの運行がスタートした。 今回のダイヤ改正に伴い、国内線は増便や時間の縮小、終電の延長などが行われ、また国際路線ではオーストリア連邦鉄道の国際特急列車「レイルジェット」がスイスとの接続線に登場するなど、多くの路線が快適に利用できるようになっている。 2008年末にデビューしたこの「レイルジェット」は、チューリヒ=ザルツブルク=ウィーン間を1日2往復、チューリヒ=ザルツブルク間を1日1往復しており、車両はエコノミー、ファースト、プレミアムの3クラスあり、従来よりもワンランク上の快適な鉄道の旅を提供。ファーストとプレミアムクラスでは、座席で食事が楽しめるサービスもある。 また、今回フランスとスイスを結ぶTGV路線も増便され、パリ東駅=バーゼル間が1日5往復。その先のチューリヒまで接続する列車も、パリ発が5便、チューリヒ発が4便の運行されるようになった。 その他、スイス国鉄とトレニタリアの共同出資で運行されていたイタリアとスイスを結ぶ国際列車「チザルピーノ」は、運行会社であるチザルピーノ社が解散となったためそれぞれの母体となっていた2社が業務を引き継ぎ、従来のジュネーヴ=ミラノ線、バーゼル=ベルン=ミラノ便、チューリヒ=ミラノ線の運行を継続している。 国内線では、ツーリストに便利な鉄道パス「スイスパス」や「スイスフレキシーパス」の有効範囲にリギ鉄道が加えられた。これまでもスイスパスの提示があれば、他の登山鉄道同様、割引料金が適用されていたが、これからは無料で利用することができる。 (2010年1月)
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チューリヒ駅前にある古城風の建物が印象的な「スイス国立博物館 」。 1898年の開館以来、増え続ける膨大なコレクションを展示しきれないのが長年の悩みだった。 そこで、2007年からこの100年を超える歴史的な建物の駅側の棟(Bahnhofflugel)の大改修工事に着手し、新たな展示スペースが完成。そこにスイス建国記念日の2009年8月1日、な2つの常設展が誕生した。ここでは、スイスにある膨大な数の文化遺産を通じ、スイスという国を多角的に捉えることができる。(2009年10月) スイスの歴史 (Geschichte Schweiz) 紀元前から現代に至るまで、スイスの壮大な歴史を語る大規模な展示室。 ここは@移住・定住史。気候変動や宗教戦争、貧困や政治、経済などのさまざまな要因と人の動きと暮らし、A思想史・宗教史。修道院の暮らしや宗教革命、学校制度など、B政治史。現在の政治体系に至る過程、闘争、協議など、C経済史。繊維・織物産業、機械工学、化学工業、観光業、金融業などスイスの代表的な産業から経済の発展の歴史の4つのテーマに分け紹介している。 コレクション・ギャラリー (Galerie Sammlungen) 国立博物館が所有するスイスの歴史や文化を今に伝える、インデックスのような展示室。 コレクションの数は82万点にもおよぶ。それぞれ趣向が凝らされた20のショーケースに、工芸品を中心にディスプレーされている。その他、1839年に遡る最古の作品を含む、歴史写真の展示も行われている。
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アルプスから流れるミネラルを含んだ水を称える、ブリエンツ・ロートホルン山麓のブリエンツ湖。 湖畔の小さな村ブリエンツは、古くから木彫りの里として知られている。 森に囲まれたスイスと木彫り工芸の歴史は古く、教会や修道院などの柱彫刻や彫像などの芸術的な作品やベッドやタンスなどの家具、家庭でつかわれるコップや皿、スプーンなどの食器なども木材で作られていた。 19世紀、山岳観光が発展したブリエンツのあるベルナーオーバーラント地方では、世界各国から訪れる観光客向けに、動物やスイスの山の少女などを彫った置物や小物といった土産物もつくられるようになり、木彫り産業が発展した。そして、1884年には職人を育成するため、スイスで唯一となる木彫り工芸学校がブリエンツに設立された。 以来、このブリエンツから多くの芸術家や職人が誕生。木彫り・木工芸に関する資料や作品が揃っている。1990年にはそうした貴重な遺産を守り伝えていくため「木彫り工芸財団」が創設され、2009年6月20日にはスイス初の「木彫り工芸博物館」がオープンした。 この「木彫り工芸博物館」は、ブリエンツの木彫り産業をリードしてきたジョバン社の歴史的な工場(1835年建築)を改装したもので、館内には芸術的な彫刻作品、民具やオルゴールや鳩時計など、世界屈指の規模といわれる木彫り製品の数々がアンティークからモダンなものまで展示されている。 (2009年10月)
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1191年、ツェーリンゲン公ベルヒトルト5世によって、湾曲するアーレ川に囲まれた土地を活かして造られた世界文化遺産の美しい町、ベルン。 町を取り囲む森で、ベルヒトルト5世が最初に捕らえた動物が熊だったことから、ベルンと名付けられたという逸話が残されている。町のシンボルとして紋章にも描かれている熊は、ニーデッガー橋のたもとにある小さなお堀で飼育されてきた。 熊たちには少々手狭なこのお堀「ベーレングラーベン」が、この程「ベーレンパルク熊公園」として生まれ変わることになった。 新しい公園は橋の下のアーレ川沿いの土手を利用し、スペースも現在に比べ6000平方メートルも拡張。開放感のある広々とした空間で、2匹のヒグマが活き活きと遊ぶ姿が見られることだろう。 公園は今秋(2009年10月25日)にオープンする予定で、開園日にには彩りを添えるにぎやか祭りも企画されている。また、かつてのお堀があった場所には、ミニ博物館とショップが完成する。 (2009年10月)
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ルツェルンの「スイス交通博物館」は、毎年87万もの人が訪れるというスイス屈指の人気を誇るミュージアムだ。 1959年7月1日のオープンから50年目の節目を迎える今年、同館ではすでに展示スペースの改修や新コンセプトの建物が建設されるなど、50周年を記念した数々のプロジェクトが進行している。その先駆けとして2008年11ガスに誕生したのが、新たな玄関口となるビル「フューチャーコム」だ。 この「フューチャーコム」の設計を担当したのは、ミニマルな建築で知られるギゴン&ゴヤー建築事務所で、ガラス張りになっている正面には同博物館のコンセプトである"交通"と"移動"をイメージし、自動車のハンドル、車輪、飛行機のプロペラ、船のスクリューなど、5000個にも及ぶ形も大きさも様々な"ホイール(車輪)"が透けて見えるようにデザインされている。 館内には、インターラクティブ・コミュニケーションセンターの「メディア・ファクトリー」や新たな2店のレストラン、ミュージアムショップ、コンフェレンスセンターなどが完備されている。特に注目したいのが最新技術が詰め込まれた「メディア・ファクトリー」だ。 ここでは幅広いコンテンツを見て楽しんだり、ゲームが楽しめる他、プロさながらの放送局ブースを使いプロデューサー気分で情報収集から編集、番組制作にチャンレンジすることができる。自分で作った番組は、ウェブで配信したり、持ち帰ることもできる。 その他、新たに3Dデジタルの技術が搭載されたスイス最大規模を誇るIMAXスクリーン(常設)では、新たな映像との出会いが待っている。今後は、屋外で新たな展示なども予定されている。 (2009年1月)
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美しい中世の街並が残されているベルン旧市街。ニィーデッガー橋のたもとにあるビアホール「アルテス・トラムデポ」は、トラム車庫を改装した人気のビアホールだ。 建物の歴史は古く、1889年にトラムの車庫として建てられた。以来、車のガレージ、町の劇場、催事場、横にある熊公園の飼育係の宿舎といった様々な用途として使われていたが、1998年11月17日に現在のブルワリー(醸造所)がついたビアレストランとしてオープン。これまでにメルツェン(黒ビール)、ヴァイツェン(白ビール)、ヘレス(淡色ビール)という3種類を中心に約60種類のビールが製造してきた。現在は、カウンターで「黒スタウトビール」をサーブしている。これは、10周年を記念して醸造されたギネスのような味わいがするビールだ。 「アルテス・トラムデポ」へは、ベルン駅からトラムで約10分。2009年6月25日から4日間に渡り開催される記念イベントにも注目したい。(2009年1月)
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「リンドナー・アルペンテルム」 ローマ時代から多くの著名人や行き交う旅人に親しまれてきたのが、アルプスの名湯ロイカーバート。 1日約390万リットル湧出するスイス最大規模の温泉地で、中でも代表的なスパリゾートとして人気が高いのが1993年にオープンした「リンドナー・アルペンテルム」だ。かねてから充実した施設を誇っていた同リゾートだが、この程大規模な改修工事が行われリニューアルオープンした。 今回の改装では山々を望む屋外スパや、室内スパの「ローマン・アイリッシュバス」のエリアなども手が加えられたより快適になっているが、注目を浴びているのが新設されたスパ「ヴァリサー・サウナドルフ」だ。 「ヴァリサー・サウナドルフ」とは"ヴァレー地方のサウナ村"と意味で、小さな村に見立てた約300平方メートルの敷地に、ヴァレー地方の伝統的な建築である木の小屋が並べられている。納屋、農家、石臼でひく粉引き水車など、それぞれの建物がハーブサウナ、フィンランド式サウナ、スチーフサウナ、ストーンサウナといった具合に、40度から85度までの異なるサウナ室として使用されているというから楽しい。 また、村の泉(水飲み場)は、温泉の源泉。昔ながらの旅籠をイメージした「ゲンミ・シュトゥーベ」では、リフレッシュのためのドリンク類やこの地方の特産品が軽食で味わえる。 (2009年1月)
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「マッターホルン・グレッシャー・パラダイス」 マッターホルンを望む「マッターホルン・グレッシャーパラダイス(クライン・マッターホルン)」は、標高3883メートルのヨーロッパ最高地点にある展望台として知られ、世界各国から毎年55万人もの観光客が押し寄せる人気スポットだ。にもかかわらず、小さなトイレと簡単な売店しかない、という施設面に難点があった。 その「マッターホルン・グレッシャーパラダイス」に、このほど待望の「グレッシャー・レストラン」がオープンした。 工事はその標高の高さから難を極めたが、展望台へ結ぶヨーロッパ最高地点のケーブルカーと駅を設営した時以来の大工事が敢行され、世界に類をみない絶景レストランのオープンに至った。 名峰ブライトホルンを望む同レストランは全120席。清潔で広々したトイレ、登山家用の簡易宿泊設備も完備されている他、新たにエレベーターが設置され、今まで不便だった「グレッシャー・パレス(氷河の宮殿)」へのアクセスも便利になった。 また、最新の太陽熱発電や汚水浄化システムを導入し、省エネ建築の新しいブランド「ミネルギー・ピー・スタンダード」の基準をクリアした点でも注目されるなど、まさに21世紀をリードするレストランだ。 (2008年12月)
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2008年12月、美しいアルプスの眺望が広がるヴォー州の山里、ヴィラールに、5ッ星ホテル「シャレー・ロイヤルプ・ホテル&スパ」がオープンした。伝統的なシャレー・スタイルと洗練されたデザインが融合した高級感溢れるホテルで、異なるインテリアが個性的な空間を演出している。 客室は、27室のスイートルームを含む全63室。いずれも無線ランやテレビ、ゆとりのバスタブ付きバスルームなど設備が充実している。 ホテル内には上質のグルメ料理が味わえるレストラン「ジャルダン・デザルプ」や、カジュアルに楽しめるレストラン「プティ・プランス」、ジャグジー、サウナ、スイミングプールの他、アンチエイジングの分野で話題を集めるスイスのブランド「セルコスメ」を使ったトリートメントが受けられるスパも完備されている。 (2008年12月)
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2008年12月14日、各地に約3000キロのネットワークを誇るスイス国鉄の2009年度ダイヤ改正が施行された。 新ダイヤでは、ルガーノまでの路線に振り子式高速特急のICN(インターシティ・ナイゲツーク)が導入され、バーゼルやチューリヒからティチーノへの旅が従来よりも15分短縮された。さらにバーゼル=チューリヒ間をノンストップで結ぶIC(インターシティ)に加え、主要都市を結ぶ便を中心に夜の接続便も増発され、より多くの座席がを確保された他、中長距離を結ぶ全てのIC、ICNには、食堂車、もしくはビストロが連結されるようになった。 なお、新しくなったオンライン時刻表にも新機能が登場し、遅延や事故情報がタイムリーに入手できるようになった。また、始発や終電情報もワンクリックで表示できるサービスもスタートしている。 (2008年12月)
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スイス人にとっても観光客にとっても魅力的な大型施設が、2008年10月8日グランドオープンを迎えた。スイス史上かつてない規模の資金を投じて誕生したのが、複合レジャー・ショッピングセンター「ウェストサイド」だ。 建築を担当したのは、ドイツの「ユダヤ博物館」に続き、アメリカ同時多発テロで崩壊したワールド・トレード・センター跡地の再建を担当することで世界的に注目されている、ポーランド人建築家のダニエル・リベスキンド。同氏が初めて手がけた商業的な複合建築となった。 広大なスペースには、幅広いジャンルの約50店舗が軒を連ねるショッピングエリア(25000u)、モール(9000u)、フードコート(3000u)、プール&スパ(10000u)があり、さらに11スクリーンを誇る最新のシネマ・コンプレックスや144室を備えるホテル「ホリディイン・ウェストサイド」、高齢者向けのマンション「セネ・カシータ」なども併設されている。また、同施設のオープンに合わせ、ベルン中央駅から近郊線で直結する鉄道駅も新設されている。 (2008年10月)
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雄大なアルプスと鏡のように穏やかな水をたたえる湖。その時がとまったかのような静けさと神秘的な美しさから、ニーチェやヘッセ、プルーストなど、数多くの文人や哲学者に愛されてきた小さな隠れ里がシルス・マリアだ。 そのシルス・マリアを代表するのが、1908年6月15日にオープン以来、1世紀に渡り常に古い良きホテルの歴史遺産を最大限に守りながら、時代とともに求められる快適さを追求して改修してきた5ツ星ホテル「ホテル・ヴァルドハウス」。このホテルを愛した宿泊客の中には、ヘッセ、アインシュタイン、ユング、トーマス・マン、シャガール、ヴィスコンティ、ロッド・スチュワート、デビット・ボウイといった、各界の著名人の名が連なる。 同ホテルでは、宿泊客のために毎日クラシック・コンサートを開催している他、ゆったりとした滞在を楽しめる夕食付きの宿泊プランを設定、また様々なエクスカーションの提案や手配など、きめ細やかなサービスを提供している。 こうした文化プログラムは毎日企画されているが、100周年を迎えた今年は、スイスの有名アーティストと演出家を交えてのオープン当時を偲ばせる舞踏会の開催などが企画されている。 (2008年10月)
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スイス南部、雄大なアルプスをはじめ美しい自然に恵まれたエンガディン地方にある「スイス国立公園」は、イタリアの国境を接する広大な敷地に、動植物たちの野生のままの生態系が守られているスイス唯一の国立公園だ。 2008年5月、国立公園の入口にあたるエンガディンの伝統を残すかわいい村、ツェルネッツにビジターセンターが完成した。グラウビュンデン州出身の有名建築家、ヴァレーリオ・オルジアーティがデザインを担当し、構想から6年の歳月をかけてのオープンとなった。 総面積は、約800平方メートル。展示スペースは大きく4室に分けられ、各室で自然環境に関する様々な情報が紹介されており、ここで学んだり、体感したりできるようになっている。また、常設展向けには5ヶ国語のオーディオ・ガイダンスも用意されており、無料で貸出を行っている。 場所は、新たに改修される村の歴史的な古城「プランタ・ヴィルデンベルク」の横。対照的なシンプル・モダンな建物が印象的だ。ワイルドな国立公園でのハイキングを楽しむ前に、ぜひ立ち寄ってみよう。 (2008年8月)
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2007年からホテルの改修、新築ラッシュが続くツェルマットでは、魅力あふれるホテルが続々と誕生している。そのうちのの一つが、ザイラーグループの4ツ星ホテル「ホテル・ニコレッタ」がワンランクアップした5ツ星ホテル「ル・プティ・セルヴァン」として生まれ変わった。 「ホテルの中のホテル」というコンセプト通り、同グループの5ツ星ホテル「モン・セルヴァン・パレス」と新設された地下通路で結ばれ、豊富なトリートメント・プログラムが人気の「ダニエラ・シュタイナー・ビューティスパ」を含む敷地1700平方メートルのウェルネス・スパエリアなど、各施設が共通で利用できるようになっている。 スタイリッシュなデザインで高級感ただよう客室、暖炉のそばでキューバ産のシガーやラムなどが楽しめるバーラウンジ「ハバナ・バー」も完備。小規模ながらきめ細やかなサービスが自慢だ。(2008年6月)
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ルツェルン湖とも呼ばれるフィアヴァルトシュテッテ湖は、スイス領内にある湖の中で4番目に大きな湖で、非常に複雑な形をしていることから数々の入江と周囲の山々が織り成す幻想的で美しい景色が楽しめる。 この湖で130年以上の伝統を誇るのが、フィアヴァルトシュテッテ湖汽船会社のフラッグシップ。この優美な蒸気外輪船「ルツェルン号」が、今年で80周年を迎える。 これを記念し、5月31日には蒸気船の歴史に関する展示会のほか、船上レストランでの特別メニュー、手回しオルガンの演奏などが行われる「バースディ・クルーズ」が予定されている。さらに、1928年生まれ、もしくは5月31日生まれの乗客は、乗船券が無料になるサービスも行われる。 (2008年5月)
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世界でも注目を集めた、素朴な山里ヴァルスにある「テルメ・スパ」は、「山・石・水」をキーコンセプトに、全て地元産の石を使って設計された神秘的なスパだ。有名建築家、ペータ・ツントーが手がけた同施設には、中も外も計算されつくした隙のない美しさが随所に光っている。 スパに隣接する「ホテル・テルメ」は全部で4棟で、約140室。昔からあった宿泊施設を毎年少しずつ改修し、タイリッシュなデザイン・ルームが毎回増設されている。 新たに完成した客室には、ツントー新の試みとなるスタッコ・ルストロが使用され、ポンペイが栄華を誇った時代に貴族の邸宅を飾った艶のある赤や黄色のフレスコの壁をイメージさせるデザインとなっている。なお、「ホテル・テルメ」は、2008年4月1日から6月13日まで休業となっている。 (2008年5月)
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雄大なアルプスと鏡のように穏やかな水をたたえる湖、秋ともなるとカラマツの木々は黄金色に染まるシルス・マリア。まるで時が止まってしまったかのような静けさと神秘的な美しさから、ニーチェやヘッセ、プルーストなど、数多くの文人や哲学者に愛されてきた小さな隠れ里だ。 このシルス・マリアにある白亜の「ホテル・ヴァルドハウス」は、スイスを代表する名クラシック・ホテル。1908年のオープン以来、常に古い良きホテルの歴史遺産を可能なかぎり大事に守りながら、時代とともに求められる快適さを追求して改修してきた5ツ星ホテルだ。 今年で100周年を迎える「ホテル・ヴァルドハウス」では、100年前を偲ばせる舞踏会の開催など、スイスの有名アーティストと演出家を交えて特別なイベントを企画している。詳細は、ホテルのウェブサイトを参照。 (2008年4月)
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スイス全国で展開している老舗時計・宝飾店「ブッヘラー」は、世界トップクラスのロレックス・コレクションでも知られている時計メーカーだ。 ルツェルンの旧市街、シュヴァネンプラッツに1888年に創業した本店が、大規模な改修工事を終了し新装オープン。高級時計や宝飾品のフロア、ロレックスコーナー、ブッヘラーブランドコーナー、スワロフスキーコーナーなど、すべてがワンランク上の上質空間へとグレードアップした。 中でも店内でひときわ目を引くのが、「世界最大のローリングボール時計」。4フロア分の吹き抜けスペースにある巨大な時計で、151個のクリスタルの球が絶え間なく高速で動き、螺旋状になったリングに集まり時を刻んでいく。キネティック・アート(動く芸術作品)の分野で有名なアーティスト、マーク・ビショフ氏とハンス・マルティン・ヴァグナー氏が設計した傑作だ。その流れるような動きは、まさに「秒の滝(時の滝)」と呼ぶのに相応しい。(2008年4月)
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バーゼルの印刷業で成功を収めたハインリヒ・ヴァイス氏が蒐集してきた、オルゴールや自動演奏楽器、自動人形など、の膨大なコレクションが公開されたのは1979年のこと。世界中の愛好者を驚かせた貴重なプライベート・コレクションが、1990年にスイス連邦に寄贈された。その後、展示規模や内容が拡張され、2000年にバーゼルの南約15キロのゼーヴェンに国立博物館として「自動演奏楽器博物館」がオープンした。 同博物館は、手回しオルガンや自動演奏オルガン、自動演奏機など、見るだけでなく実際に音も楽しめる博物館として人気が高いが、中でも注目したいのがピアノやオルガンの製造で19世紀から名を馳せたヴェルテ社の名器フィルハーモニック・オルガンだ。これはタイタニック号の姉妹船『ブリタニック号』に搭載され、その後1世紀以上も消息が不明だった伝説のオルガンと見られている。 同博物館ではこのオルガンがブリタニック号のものであるとする大きな手がかりを発見し、2006年春から1年かけて秘かに修復作業を進めてきた。修復が済んだオルガンは2007年10月から一般公開され、大きな話題となっている。 (2008年3月)
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アインシュタインが、物理学だけでなく現代の技術や社会に多大な影響を与えた『光量子説にもとづく光電効果の理論』『ブラウン運動の理論』『特殊相対性理論』の3つを発表したことから、"奇跡の年"と呼ばれた1905年。それから100年目にあたる2005年は「世界物理年」と定められ、世界各国で様々な関連イベントが開催された。 アインシュタインが世紀の大発見をしたベルンでも、アインシュタインの功績をたたえる特別企画展が大々的に開催され、国内外から連日多くの人々が押し寄せた。好評を受け、一度は会期を延長した形で展示が継続されていたが、来場者数が35万人に達したことから、この展示を常設とした世界初の「アインシュタイン・ミュージアム」を歴史博物館の中にオープンする運びとなった。 同ミュージアムには、2005/2006年の特別展をベースにしたコレクションに加え、アインシュタインのスイス国籍パスポートやベルンでミレヴァ・マリッチと結婚した時の婚姻届、ベルンでの奇跡の年に執筆された論文など、新たに収集した貴重な品々も展示されている。また、展示の情報は、すべて英語、独語、仏語で表記されている他、日本語を含む7ヶ国語でのオーディオ・ガイドも用意されている。 (2007年9月)
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2年間に渡り大規模な改修工事が進められてきた、サン・モリッツの「ザ・カールトン・ホテル」が、2007年12月にリニューアル・オープンすることになった。 1913年にロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世が建てた夏の別荘に始まり、サン・モリッツの高台にある有名な5ツ星ホテルとして営業してきた同ホテルの内装を手がけたのは、人気インテリア・デザイナーのカルロ・ランパッツィ氏。独特のカラーリングや調度品など、洗練されたモダン・エレガンスを感じさせてくれる。また、南向きの全室から美しいサン・モリッツ湖とアルプスの山々の眺望も楽しめ、ほとんどの客室にはバルコニーも設置されている。 すべてが新しい空間となっているが、スタッフのきめ細やかなサービスや『ロマノフ』と名付けられたグルメ・レストランは健在。伝統と格式を守りつつ、よりモダンに生まれ変わった優雅なホテル・ライフを楽しみたい。 (2007年9月)
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"山の女王"と呼ばれるリギ山。その山頂にある「リギ・クルムホテル」は、かつてバイエルン王ルートヴィヒU世やゲーテ、ブラームスを始め、王侯貴族から文人、芸術家がこぞって訪れたことでも知られているホテルだ。 1816年8月にスイス初の山頂ゲストハウスとしてオープンしたホテルだが、1875年には宮殿のようなホテルに建てかえられた。その後、2度の世界大戦を経て、その伝説的なホテルの建物は消えてしまったが、1950年から1954年にかけて再建され、現在の新しいクルム・ホテルが完成した。 この伝統のホテルが、この程外観や装飾はそのままに開放感あふれるテラスやレストランなどを増設した1994年の大規模な改修に引き続き、この夏全客室の改修が終了。全室に無線LANが完備された他、液晶テレビや清潔感あふれる使い勝手の良いバスルームなど、まるで都会の一流ホテルのような洗練された空間にうまれかわっている。 湖やアルプスやジュラ山脈など、眼下に広がるパノラマはもちろんのこと、 約100年前にこの山を旅したマーク・トウェインも旅行記に綴っている感動体験、ご来光も拝める。 (2007年8月)
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〜オーバーエンガディン地方〜 豊かな美しい自然に囲まれた、スイス屈指のマウンテンリゾート、サンモリッツ。2003年から夏期に2泊以上の宿泊者に対し、ホームマウンテンでもあるコルヴィリア/ピッツ・ネイルのケーブルが無料になる「サンモリッツ・インクルーシブ」を提供してきたが、この夏からは更にバージョンアップした『ベルグバーネン・インクルーシヴ』が提供されることになった。 これは、従来のものにディアヴォレッツァ、チェレリーナ、コルヴァッチ、フルチェラス、ムオタス・ムライユという人気路線が加って、ーバーエンガディン地方の山岳交通が乗り放題になるという便利でお得なサービスだ。 サンモリッツだけでなく、ポントレジーナ、マローヤ、シルス、シルヴァプラーナ、チェレリーナ、サメーダンにあるサービス加盟ホテルであっても2泊以上すれば適用される予定だ。対象となるホテルは、以下のウェブサイトから検索できる。 このサービスは、個人旅行でも団体旅行でもOK!万年雪と氷河の待つベルニナ山群の名峰、神秘的な湖など、多彩なエクスカーションを満喫してみよう。 (2007年6月)
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ヴィクトリア女王の下で領事を務めたバートン卿が、自身の楽隊アルモニー・ノーティックのために造った「ヴィクトリア・ホール」は、200年以上の伝統を誇る本格的な音楽ホール。内部には、ネオ・バロックのスタッコ装飾やロココ様式の天井が施され、その華麗な美しさだけでなく音響の良さでも知られている。また、1918年にエルネスト・アンセルメが創設した『スイス・ロマンド管弦楽団』の本拠地としても有名だ。 1984年にホールの一部が火事で焼失されたが、その後修復工事が行われ見事に蘇った。また、2006年から約1年に渡り改修工事が行われ、この春にリニューアル・オープンしている。 (2007年6月)
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マローヤ峠を源流に、オーストリアでドナウ河に合流するイン河に沿ってのびる山間の長い谷に広がるエンガディン地方。中でも、サンモリッツを中心に、ポントレジーナ、サメーダン、チェレリーナ、シルス、マローヤなどの村が点在するオーバーエンガディンは、スイス屈指の絶景が広がるエリアとして知られている。 山岳交通も充実し、雄大な氷河や名峰が気楽に楽しめるこの地方の山岳交通グループ「ベルグバーネン・エンガディン/サンモリッツ 」で最初に開通したムオタス・ムライユのケーブルカーは、714メートルの高度差を52%という急勾配で結ぶ絶景路線。今年は、このケーブルカーの開通から100年目に当たる。 「ベルグバーネン・エンガディン/サンモリッツ」ではこの100周年を記念し、ムオタス・ムライユでイベントを開催する他、6月末から10月初めまでフルチェラス、アルプ・ラングアルト、コルヴァッチ、ディアヴォレッツァなどの各所で特別プログラムを企画している。100年の歴史を誇るケーブルで、感動のアルプス体験を! (2007年6月)
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都市交通網が充実しているジュネーヴで、2007年1月から旅行客に嬉しいサービスがスタートした。 これは、ジュネーヴ州のホテルやユースホステル、キャンプ場などの宿泊者であれば路面電車やバス、地方電車、ボートなど、ジュネーヴ州内の公共交通機関(TPG, CFF, Mouettes Genevoises)がすべて乗り放題になる「ジュネーヴ交通パス」が、誰でも無料でもらえるというもの。しかも、ジュネーヴに滞在している間はずっと有効というのが嬉しい。チェック・インする際には忘れずにこのカードを入手し、ジュネーヴをアクティブに楽しもう! (2007年5月)
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昨年の年のアイガー東壁崩落のために閉鎖されたプフィングシュテックからシュティーレックへのハイキングコースに変わり、シュティーレックへの旧ハイキングルートの手前から、ベーレックへ上る約400メートルの新しい道が整備された。 少し高台にあることから氷河に近くなったベーレックには、ドミトリー(簡易宿泊施設)のついた絶景自慢のレストラン「ベルグハウス・ベーレック」も完成している。ここでは、ホームメイドのパイや素朴な郷土料理を、氷河や迫力の山々の眺望とともに楽しむことができる。座席は、大きな窓から絶景をのぞむ室内に30席、屋外のテラスに50席設けられている。同レストランは、ハイキング・シーズンの夏期のみ営業している。 (2007年5月)
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◇ 掲載の内容は予告なしに変更されることがありますのでご注意下さい ◇ 情報提供:スイス政府観光局 最終更新日:2011年6月23日 |
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