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トラベルライターによるホットな現地情報
<No.13>タイ・ランタ島


南海の楽園タイの穴場ビーチ、ランタ島に遊ぶ
Khog Khoangビーチの夕日

 タイを代表するビーチ・リゾートといえば、まずプーケットが挙げられる。
紺碧の海に豪華なリゾート・ホテル、マリン・スポーツをはじめとするアクティビティも豊富で、アフター・ダークの楽しみも充実している。だが、混雑するビーチやひしめき合う土産物店、真夜中まで喧騒が絶えないバーといった、観光地特有の猥雑さもまた併せ持っている。
 もっと観光客が少ないところで、のんびりと、そしてなるべく安く過ごしたい、と思っている個人旅行者にお勧めしたいのが、プーケットの南東に位置するランタ島である。ここ2、3年、俗化したプーケットやピピ島からシフトして来る欧米からの観光客が増えているが、日本人の間ではまだほとんど知られていない。その魅力を紹介しよう。

三谷 緑 (トラベルライター)


■プーケットから高速フェリーで2時間の別世界
Khong Khoangビーチ

 ランタ島へ行くには、プーケットの港から高速フェリーでピピ島経由で約2時間、クラビーからも直航フェリーが運航されている。またランタ島は本土に近いため橋代わりのフェリーが行き来しており、クラビーからミニバスに乗って直接島に渡ることもできる。
 さてランタ島は、本土側に位置するランタ・ノイ(小さい)島とランタ・ヤイ(大きい)島から成っている。ランタ・ノイ島の海岸線の大部分とランタ・ヤイ島の東海岸はマングローブによって覆われており、ビーチがあるのはランタ・ヤイ島の西海岸だけである。

バンがローへの入口
 南北に細長く伸びているランタ・ヤイ島の北の端が、フェリーやミニバスの発着所となっているサラダンで、ランタ島の中心地である。といっても10分も歩けば終わってしまうような小さな町だが、ここにレストランや土産物店、旅行代理店、食料品店、DPE、ダイビング・ショップ、銀行などが集まっており、インターネット・カフェもオープンしている。海に張り出した高床式のレストランでは、対岸のランタ・ノイ島やその間を行き来するボートなどを眺めながら食事ができ、しかも驚くほど安いので是非お勧めだ。

 ランタ・ヤイ島のもうひとつの中心地は、東海岸の中ほどに位置するランタ・タウンである。ここはかつて行政の中心だった町で、中国風の木造2階建ての建物が立ち並び、サラダンとは違ってしっとりとした雰囲気を持っている。海に面した広場で青空マーケットが開かれているが、地元の人のためのマーケットであるため、何となくのんびりとした雰囲気が漂っているのも、他の観光地とは違うところだ。ランタ・タウンの桟橋からは、近くの小さな島を結ぶ船が発着している。


オーナーのかおるさん 
■日本人女性が経営しているビービーバンガロー

 サラダンから南に向かって、海岸線と並行に一本の道が延びており、そのビーチ沿いにホテルやバンガローが立ち並んでいる。ランタ島が注目され始めたのはまだ最近だが、観光客の伸びは著しく、3年前はわずか15軒だったホテルやバンガローが、今では80軒を超えている。といっても、南北に20キロもあるランタ島はまだまだ開発途中で、特に南のほうのビーチはまだほとんど手がつけられていない。最も早く開発されたのはサラダンに近く、遠浅の砂浜が続く Khlong Dao クロン・ダオ・ビーチ。宿泊施設も整っており、プール付きの豪華なホテルもある。といっても宿泊費はプーケットなどと比べるとかなり安く、コテージでも3000円から5000円くらいである。シーズン中はかなり観光客で賑わっている。
 サラダンから海沿いに少し西に向かうと、ディア・ネック(鹿の首)と呼ばれる場所に出る。陸地がちょうど鹿の首のように細くなっていて、右を見ても左を見ても海が広がっているという、珍しい光景を形作っている。左手のビーチを下っていくと、クロン・ダオ・ビーチへとつながる。
ビービーバンガロー

 さらに南に車で20分くらいの Khong Khoang クオン・コン・ビーチには、竹で作られた現地スタイルのバンガローが多く、300円から1000円くらいで泊まることができる。しかも他のビーチ・リゾートのように、オーシャン・フロントは高級ホテルが独占していて安いバンガローは海から離れた路地の奥、ということはなく、すべてビーチに面しているのが、ランタ島の魅力のひとつであろう。

 クオン・コン・ビーチには、東京都出身の民内かおるさんの経営するバンガローがある。昨年11月にオープンしたばかりの、小ぢんまりとした Bee Beeバンガローである。竹で編んだ壁に椰子の葉で葺いた屋根、小さなベランダの付いた素朴なバンガローで、各戸にシャワーとトイレ付き。風通しの良い、東屋風のレストランもあり、今年中には静かなカクテルバーもオープンする予定。

 
庭にゴザを敷いてバーベキュー
ビーチの前には180度のアンダマンの海が広がっており、天気が良ければ遥か地平線に、ピピ島の小さな島影を臨むことができる。

 人影もまばらなビーチやハンモックに寝そべっていると、聞こえてくるのは波の音と椰子の葉の擦れ合う音だけ・・・そしていつの間にか、まどろみの中に落ちていく。夕方には、冷たいビールを片手に、海に沈む真っ赤な夕日を眺めよう。そうして過ごす日々が、ランタ島での本当の楽しみ方である。

Bee Bee Bungalous の連絡先 :
M2,Klong Khoang Beach,Saladan,Koh Lanta, KRABI 81150 THAILAND
TEL(日本からダイレクトでかける場合):001-66-1-464-6418

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