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トラベルライターによるホットな現地情報
<No.22>
オーストラリア
世界遺産ブルー・マウンテンズ国立公園

2002年1月号


世界遺産ブルー・マウンテンズ国立公園のエコツアー

金剛寺 拳 (カメラマン)
エコーポイントから眺望する


 朝9時、シドニーのセントラル・ステーションを列車はスタートした。ブルー・マウンテンズの玄関口カトゥンバまでは2階建て列車に揺られていく。1時間ほど走ると左手に峡谷が見えてくる。いよいよ山岳地帯に入ったのだ。小奇麗なルーラの町を過ぎると次の駅が海抜約1000mのカトゥンバだ。到着時刻は10時55分。駅前にあるバス停からエコー・ポイントの展望台までは緩やかな下り坂を5分も乗れば着いてしまう。名勝スリー・シスターズをはじめ、ブルー・マウンテンズの山々が谷をはさんで連なる風景は圧巻だ。ちなみに名の由来であるが、ユーカリの葉からでるオイルが太陽光の反射により、山の色が青く霞んで見えることからブルー・マウンテンズと名付けられたという。


 ここでは子供連れでも安心なエコー・ポイントからのハイキング・コースを紹介したい。


ジャイアント
   展望台からの景色を堪能してからスリー・シスターズのブッシュ・ウォーキングにとりかかる。インフォメーションの建物を回りこむと標識がある。それに従いしばらく進むと、ジャイアント・ステップとよばれる急な階段の下りが始まる。下の森までは高度差約100m、900段の階段が岩壁に沿って作られている。下り始めてまもなくスリー・シスターズの岩峰に架けられた橋がある。このスリルに満ちた橋は下の森とは通じていないので特に渡る必要は無い。階段は人がすれ違えないほど狭いので意外と時間がかかるがあせらずにゆっくりと行こう。膝が笑うほどの急下降を20分ほど繰り返すと森の道に合流する。樹林の上空を純白の鳥、リルファー・カカトゥーが飛んでいる。ブルー・マウンテンズではもっとも多く見られる鳥のひとつである。

 標識に従い右手、シーニック・レイルウェイへのトレイルにはいる。ユーカリの森は冬でも葉が落ちず深山幽谷の雰囲気が漂う。コースは大部分が水平道で子供ずれのハイカーが楽しそうに歩いている。所々で木漏れ日が差し込む快適な山道だ。いつの間にかカトゥンバ滝の下、滝見台のような休憩場所に着く。テーブルがあるので昼食などをとるのに都合が良い。ここから、シーニック・レイルウェイの駅まではさらに15分の歩きとなる。

ジャイアント

 ここから、5分足らずでロープウェイ、シーニック・センダーのハリーズ駅があるが、そこから先のトレイルは道をつくっている途中で、部分的には整備されているが安全のために進入禁止となっている。クリスマスの頃にはオープンできる模様だ。
 
 なお、シドニーからガイド付きのバスツアーも出ている。動植物など自然について解説を聞きながらガイドと歩くツアーだ。


所要時間:エコー・ポイント(徒歩1時間45分)シーニック・レイルウェイ下駅
乗り物乗車料:シーニック・レイルウェイまたはセンダーはともに片道5ドル
ガイド付きツアー:トラベルボックス 電話(02)9510−0324


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