次に交通システムが整っていること。日本の27倍もの広大な面積をもつ国なので、どこへでも簡単に行くという訳にはゆかないが、日本人が数多く訪ねる有名観光地ならば、ほぼ問題はない。もちろん交通機関は一日数本といったところが多いので、十分な下調べが必要なことは論を待たない。
システムが整っていると書いたのは、そのわずか数本のバスであってもうまく航空便に接続しているということだ。交通機関の数が限られた国では非常に有り難いことだ。
最近では現地の日系旅行社が主要空港と街中の主要ホテルの間を「混載バス」という名の予約制準乗合バスを運行しているので便利になった。日本人ドライバーが運転し、日本語で案内をするのはもちろん、ホテルや空港のチェックインなどを手伝ってくれるので、慣れない旅行者には安心だ。
バンフ ガソリンスタンド
さらにレンタカーシステムはアメリカと並びよく発達した国なので、どんな小さな空港でもレンタカーカウンターがある。レンタカーを上手に使えば自分のペースで行動ができるし、行動範囲が3倍以上にも広がる。
日本と反対の右側通行なので、多少躊躇するかもしれないが、車はほとんどオートマチックで、交通量も日本と比べてはるかに少なく、マナーもよい。日本で運転に慣れている人ならまず問題はないはずだ。
次に言葉の問題だが、英仏2カ国語が公用語のカナダは英語が通用する区域は限られていると思っている人が意外と多い。これは大きな間違いでフランス語が常用されている地域は東部のケベック州とニューブランスウィック州の一部だけで、それも観光客の行くような場所はまず英語が通じる。
カナダは適格な情報と中学2年生程度の会話力があれば個人旅行が十分楽しめるということだ。もちろん、この他にも個人旅行に必要な条件は数多くあるが、だいたいこの3つが揃っていれば、個人旅行がしやすい国といえるのではないだろうか。
次回は具体的なプランニング方法や、ありそうでなかなか見つけにくい個人旅行向けの情報入手方法について書いてみたいと思う。