「ナビゲーターオブザシーズ」披露クルーズ
格式にとらわれず現代的な楽しさを求める
気軽なカジュアル・ダイニングや粋なワインバー
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吹き抜けロビーと ガラスのエレベーター |
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14万2千総トンの巨体を誇る史上最大の客船ボイジャーオブザシーズが誕生したのは、1999年だった。翌年デビューした同型姉妹船エクスプローラーオブザシーズには海洋科学実験室搭載し、2001年に生まれた3船目のアドベンチャーオブザシーズは南カリブ海という新しい舞台に繰り出した。そして2002年12月には、早くも世界最大の同型姉妹客船4番手としてナビゲーターオブザシーズが完成した。
この船のゴッドマザーは90年代を代表する名テニスプレーヤーのシュテフィー・グラフさんだ。全豪4回、全仏6回、ウインブルドン7回、全米5回も優勝したテニス界の女王であり、華麗さと力強さを併せ持った彼女の試合運びは多くのファンをひきつけた。そんなシュテフィー・グラフさんに「海の航海長」と命名されたこの船も、ガラスをふんだんに使った華麗さと、全長311メートル、全幅48メートルの力強い姿が魅力的だ。
ナビゲーターは従来の姉妹船より、さらに船内の飲食の種類と楽しさをバージョンアップしたことが特徴だ。その筆頭が、アジアンフュージョンレストラン「ジェード」ができ、朝、昼、夕とアジアの味覚が食べられるようになったことである。遠いカリブの海上で、味噌汁とご飯で目を覚ますなんて夢のよう。その上、夕食の時には寿司が出る確率が高いという。そこで、昼食時に担当者に「今晩、寿司はでますか?」と聞くと「今夜の献立をチェックしてきましょう」と、ギャレーに引っ込んだ。暫くして「大丈夫、寿司は出ます」と満面の笑顔と共に元気な答えが返ってきた。
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眺望ラウンジとデッキチェアーで寛ぐ人々 |
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ところで、このアジア料理コーナー「ジェード」はビュッフェレストランの一画にある。そしてこのビュッフェレストラン全体が、夕食時にはカジュアルダイニングとなるのだ。カジュアルダイニングとは、船の夜のドレスコードに縛られず、カジュアルウエアで夕飯が食べられる場所で、海外のクルーズで最近流行している考え方だ。つまり、その日の気分に合わせて「主食堂で華やかなフルコースディナー」を選んでもいいし、「カジュアルダイニングで気軽な夕食」だって選べるという具合なのである。
旅をしていれば時には着替えて夕食なんて億劫な日もあるから、この自由さは貴重だ。日本では「船上では毎日のように、タキシードやイブニングドレスを着ていなければならない」みたいなイメージを持っている人が多いが、この船ではそんな心配はいらない。特に最近の外国新鋭客船では、乗客である現代人の嗜好、ライフスタイルなどを大いに研究し、そのニーズに合わせて船上の施設や生活様式も、どんどん変化させている。例えば、ナビゲーターではワインバーとラテンバーが新しい目玉バーとして開店した。以前から、この会社のほとんどの船にはシャンペンバーはあったのだが、陸上では、最近、より親しみやすいワイン専門バーが人気上昇中。そこで、モンダビや、べリンジャーといったカリフォルニアワインを中心とした船上ワインバーも完成させ、しかも室内にはブドウ畑や収穫の様子などの映像を映し出し、ワインを飲みながらカリフォルニア名門ワイナリーのバーチャルツアーが体験できるという近代的な演出も施した。
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