史上最大の客船フリーダムオブザシーズ誕生(その1)
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サウサンプトンに初入港する フリーダムオブザシーズ |
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総トン数16万トンの史上最大客船フリーダムオブザシーズが完成し、英国で披露クルーズを行うため4月29日の朝サウサンプトンに入港した。私はその瞬間に立ち会おうとヒースローを午前五時に出発し、サウサンプトンに向かった。
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大西洋航路黄金時代から幾多の客船の出船、入船を見守った伝統の港サウサンプトンは、朝から活気を帯びていた。多数のヘリコプターが飛び交い、水路の前にある公園には数百人の見物人が押し寄せ、東屋の屋根に上ってカメラを構える人もいた。
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まだ開けきらぬ空の下、遠くからウエーブのように歓声が上がった。
その方向を見ると、はるか彼方に堂々たる史上最大の客船の姿が現れた。私は3台のカメラで写真を撮りながら、感動で胸が震えた。
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豪華なメインダイニングルーム |
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なぜなら、昨年8月、この船の造船所であるフィンランド・ツルクのエッカー造船所へ行き、建造途中のフリーダムオブザシーズの船内に日本人として初めて入り、取材をさせてもらったからである。
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広い船内を見て回ったが丁度メインダイニングルームはイタリアから取り寄せた高級大理石と金箔を張る作業中。水のテーマパークとなるプールエリアの中央には大きな橋がかかったばかりの状態で、いったいどんな船になるのかと夢が膨らんだ。
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そんなフリーダムオブザシーズが、世界最大の客船として出来上がり、いま、まさに目の前を通り過ぎているのだが、全長338メートル、全幅56メートルの客船は大きいこと、長いこと。
いよいよ着岸というときに、急に空が明るくなり、朝日が英国初入港を歓迎するように船体を照らしだした。
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