KGB国家保安委員会本部のあった建物が一般公開
元ラトビアKGB(ラトビア・ソビエト社会主義共和国国家保安委員会)の本部が置かれていた建物が、リガ欧州文化首都となる今年、期間限定で一般公開されることになった。
リガの中心部にあるこの建物は、1階にレストランやショップが入った住居用マンションとして1912年に建設された6階建ての建造物。当時流行したユーゲント・シュティール(アール・ヌーヴォー)調のデザインで、一般的な住居用マンションよりも商業的要素を含むものであった。現在この建物は、リガ市民の間で「House on the Corner」や「Cheka」などと呼ばれている。
ここにKGB国家保安委員会の本部が置かれたのは、ラトビアがソ連によって支配された1940年6月17日以降のこと。
もともと商業スペースになっていた1階部分は拷問や処刑場となり、ここで罪の無い多くのラトビア人が傷つき命を落とした。
第二次世界大戦後には、1991年まで再拘留のための刑務所として使用。そして、ラトビア独立後にラトビア国家警察の本部が置かれたが、2008年に移転してから廃墟となり放置されていた。
しかし、今年リガが「欧州文化首都」に選ばれたことを受け、そのプログラムの一環として2013年にソ連占領下時代の特設展示会が発足。その閉ざされた闇の建物を、一時的に博物館として公開するプロジェクトが進められてきた。
博物館が公開されるのは、4月30日から10月30日まで。ここに建物の歴史的な背景に加え、それによって影響を受けた人々の人生に焦点を当て、様々なテーマに基づいた写真や映像、当時の生活道具などがそのまま展示される。
そして、ソ連やドイツ支配による犠牲者を哀悼すると同時に、目を背けてはならない歴史の事実を人々に訴える。
Izstaigā Stūra māju
公開期間 |
2014年4月30日~10月30日 |
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