ドイツ観光局が「Meet Germany 2024」を開催 ~ 高級志向の顧客に合う旅の素材をアピール

2024年11月07日 掲載

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コロナ禍を経て、大量送客から個人旅行、さらにパーソナライズされた旅のスタイルが主流となった海外旅行。世界中で本格的なSDGsへの取り組みが進み、観光業界においても「サスティナブルな旅」の重要性は増している。そうした中、ドイツ旅行をよりサスティナブルに、かつ高付加価値を持つ旅のデスティネーションとして位置付けるべくプロモートしているドイツ観光局が今年10月、「Meet Germany: Off the Beaten Track 2024」(以下、Meet Germany)を実施した。



Meet Germany

「Meet Germany: Off the Beaten Track 2024」のために来日した観光ミッション




「Meet Germany: Off the Beaten Track」とは

この「Meet Germany」とは、2022年からドイツ観光局が高級志向の顧客に合う旅の素材を持つ観光サプライヤーを迎え、「サステナビリティ」と「ラグジュアリー」をテーマに催している、日本の海外旅行業者とのネットワーキング強化のためのイベント。従来のような複数都市で行う巡回型ではなく、日本での開催は東京のみ。一連のイベントには商談会(ワークショップ)をはじめ、メディアおよび旅行会社のVIPイベントなどが含まれている。

商談会に先駆け行われたメディアとのネットワーキングイベントでは、ドイツ観光局 日本支局長の西山晃氏がプレゼンテーションを行い、「数字で見る日本市場の現状」「リカバリーの見通し」「市場のトレンド」、さらには「2025年の観光テーマ」とあわせた「ドイツ観光局の戦略」などについて、丁寧に説明を行った。



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ドイツ観光局 日本支局長 西山晃氏




最も回復の早いセグメントは「個人旅行」

歴史的水準の円安、ウクライナ問題、さらには欧州で続く物価高騰など、いまだ厳しい状況が続く海外旅行市場。
だが、ドイツ観光局が行った代表的な旅行会社・ランドオペレータへのヒアリングによると、道のりはまだまだ遠いながらも順調に回復しているのがドイツ旅行。とりわけ個人旅行(FIT)の回復が早いという。

日独直行便の運航本数もコロナ以前の水準に近づいており、これに押し上げられるかのようにドイツへの旅行者数も直近(2024年8月)でコロナ禍前の7割まで回復。「今より円高になることが前提」としながらも、ドイツ観光局では2025年は(2019年度比で)8割程度にまで回復すると予測している。



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出典:ドイツ観光局




価格高騰と長くなる現地滞在日数

物価高騰に伴い、年間の平均価格が2019年の482,398円から、2024年は814,311円へと販売価格が大幅に上昇している日本発着のパッケージツアー。にもかかわらず滞在日数は、2019年の4.04日から2024年は4.19日と長くなる傾向にあるドイツ旅行。これはサステナブルの一環としてドイツ観光局が展開する「Stay a litte bit longer」に合致する結果となった。

ドイツ観光局では、商品化されたパッケージツアーを分析。販売実績は除き、旅行会社が好む宿泊都市や好むテーマにも言及した。結果、そのTOP3に入ったのが、今回の「Meet Germany」に出展したミュンヘン、ローテンブルク、ドレスデンの3都市。ドレスデンは長らく低迷が続いたが、名だたる都市を抜き、そこから復活。見ごとにTOP3入りを果たした。



MeetGermany2024_P14

出典:ドイツ観光局




パッケージで人気のテーマも、上から順に「世界遺産」「宮殿と城」「都市観光」「観光街道」「田舎巡り」と続く。いずれもサステナブルを促進するテーマで、ドイツ観光局では「日本人はドイツにそうした旅を自然と求めている」と分析している。

西山氏はまた、2023年に「ドイツフェスティバル」の会場でドイツ観光局が実施した意識調査の結果にも言及。「行ってみたいドイツの町・場所は?」との問い対し、1回でも名前が挙がった町の数は170を数え、それらはドイツ全土、 16州すべてが含まれていたと述べ、「ドイツ観光に対する日本人の関心は高く、また多様性に富む。小さな町や地方都市は、今後も高い需要が見込まれる」との見解を示した。



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出典:ドイツ観光局




こうした背景を受けドイツ観光局では、最終的に海外旅行需要を押し上げるのは日本の経済回復としながらも、B2C向けには旅行頻度の低い層、および中間層向け、SNSや複合メディアを活用した「インスピレーションキャンペーン」を実施し、中期的な視点から関心および需要喚起。また、B2B向けには旅行会社に向け商談会(ツアー造成の商談促進)やウェビナーでの素材紹介、研修旅行などを行い、主として富裕層に向け短期的視点からの需要喚起に努めている。

今回の「Meet Germany」は、旅行会社にとって商品化しやすい都市に絡めた、まさにリピーターおよび高所得層向けに提案するにふさわしい、付加価値のある高品質な素材をアピールする機会となった。



「Meet Germany: Off the Beaten Track 2024」出展社紹介


マイセン磁器工房(マイセン)


1710年にザクセン公国アウグスト強王の命によって誕生した、ドイツを代表する高級磁器名窯。
実演工房「マイセン・テーマワールド」をはじめ、磁器博物館、ショールーム、マイセン磁器で提供するカフェやレストランが併設されている。まる1日マイセンが満喫できる「VIPゲストのためのプログラム」も提供あり。


Meet Germany - Porcelain Manufactory MEISSEN

MEISSEN Porcelain Manufactory - Ms. Denise Zippel


MEISSEN Porcelain Manufactory

URL

https://www.meissen.com/int/



ザクセン州立歌劇場 – ゼンパーオーパー(ドレスデン)


ドレスデンの旧市街にある、460年以上の歴史を誇るヨーロッパを代表する歌劇場。シュターツカペレ・ドレスデン(専属オーケストラ)の伴奏で、室内アンサンブルや国際的な音楽家が舞台を彩る。日本でも非常に人気が高いクリスティアン・ティーレマンに代わり、2024年8月、首席指揮者にイタリアの名匠ダニエレ・ガッティを迎えた(2030年7月まで6年契約)。首席指揮者を退任したティーレマンには、名誉指揮者の称号が与えられている。

公演のチケットは、オンラインでも簡単に入手可。公演の開始時刻が南欧のように遅くないので、日本とほぼ同じ感覚で劇場鑑賞が楽しめるのも魅力。


Meet Germany - SemperOper

Semperoper Dresden - Ms. Doris Schneider


Semperoper Dresden

URL

https://www.semperoper.de/




クロワジ・ヨーロッパ


1976年創業のヨーロッパを代表する高級リバークルーズ会社。親しみやすいサイズ感の客船を50隻所有し、リバークルーズをはじめ運河クルーズやオーシャンクルーズなどを独創的、かつユニークな行程で提供。移動と景色鑑賞が一体となった新しい旅のスタイルを提案している。

ドイツではライン川、ドナウ川、エルベ川、モーゼル川などでクルーズを運航。質の高い食事と、オールインクルーシブの優れたコストパフォーマンスが自慢。船内のWi-Fiも無料で提供している。


Meet Germany - Croisieurope

クロワジ・ヨーロッパ日本代理店の土井氏


Croisi Europe

URL

https://www.croisieurope-japan.com



ルフトハンザ ドイツ航空


日本とドイツを結ぶ、ドイツ観光局のパートナー企業。現在、羽田からフランクフルト、ミュンヘン線を毎日運航、関西国際空港からもミュンヘン線を運航している。大型かつ最新鋭の機材の投入で、サービス水準の向上とともに、供給する座席数も大幅に増強している。

羽田/フランクフルト線には、レア機材として知られるボーイング747-8型機を投入。近年は「カーボンニュートラルな空の旅」の実現に向け、持続可能な航空燃料(SAF)や欧州域内でのグリーン運賃を導入するなどに、積極的に取り組んでいる。


Meet Germany - Lufthansa

ルフトハンザ ドイツ航空 -澤田氏


Lufthansa

URL

https://www.lufthansa.com/



ケーテ・ウォルファルト(ローテンブルク)


ロマンチック街道沿いの町ローデンブルグに本店を構える、家族経営の老舗クリスマス玩具店。ドイツ国内では7店舗を展開し、バイエルンの村をイメージしたローテンブルク本店「クリスマス・ビレッジ」では、シーズンに関係なくおよそ2万種にもおよぶクリスマス玩具を販売している。

また、歴史的なクリスマスオーナメントを展示した「クリスマス博物館」も展開。店では、日本語を話せるスタッフが対応してくれる。


Meet Germany - Käthe Wohlfahrt

Käthe Wohlfahrt - Mr.Lukas Gabler


Käthe Wohlfahrt

URL

https://kaethe-wohlfahrt.jp



ミュンヘン空港会社(ミュンヘン)


ヨーロッパ初となる5ッ星の評価を受けた国際空港。南ドイツのバイエルン地方はもとより、隣接するオーストリアのチロルやザルツブルクへの空の玄関口。羽田と関西国際空港から直行便の運航もある。

世界で唯一となる空港内醸造所があり、アドヴェント(待降節)のシーズンには敷地内でクリスマスマーケットも開催されるなどもミュンヘン空港ならでは魅力。その他、VIPサービスや出迎えサービスも提供している。


Meet Germany - Flughafen München

Flughafen München - Ms. Anna Kuchenreuther


Flughafen München

URL

https://www.munich-airport.com



バイエルン・ツークシュピッツェ鉄道(ガルミッシュ・パルテンキルヒェン)


ドイツ最高峰ツークシュピッツェ山と隣接するガルミッシュ・クラッシック地域(ハウスベルク、クロイツエック、アルプシュピッツェ)を、鉄道やロープウェイでつなぐ山岳鉄道会社。夏はハイキング、冬はスキーなど幅広いアクティビティが楽しめる。ツークシュピッツェでは絶景を望む展望台、レストランなども運営している。


Meet Germany - Bayerische Zugspitzbahn

Bayerische Zugspitzbahn Bergbahn AG - Ms. Eva Raab


Bayerische Zugspitzbahn Bergbahn AG

URL

https://zugspitze.de



ララ・トラベル(ミュンヘン)


今回が初出展となるミュンヘンにある現地のインカミング・オペレーター。信頼、プロフェッショナル、コンフィデンシャルをモットーに、テイラーメイドのサービスを提供している。短時間かつ低価格、人数と予算に応じたプランの提供を強みとし、また歴史、ミュージアム、城、建造物の他、アドレナリンが刺激される娯楽、エンターテインメント、グルメ、ワイナリー、伝統のビールなど、様々な体験プランを豊富に提供している。


Meet Germany - LaRaReisen

La-Ra Reisen - Ms. Larissa Margolina


La-Ra Reisen

URL

https://www.la-ra.de


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