どうするWi-Fi? ドイツのモバイル旅行節約術

2014年06月02日 掲載

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ICE 1st Class


今や旅の必需品の一つとなったモバイル通信機器。通信をしてみたもののローミング代が高く、後で請求書を見て驚いた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
現在では携帯電話各社も海外ローミングのパケット定額制を導入し、その頃より代金もだいぶリーズナブルになりましたが、まだまだ料金は高め。やむなく空港でWi-Fiのルーターをレンタルするにしても、数日の旅行ならまだしも、ちょっと滞在期間が長くなると結構な出費になります。

もちろん、それでも渡航先の通信事情や、仕事などの関係で常にWi-Fiに繋がっていなければならないという方であれば、日本もしくは海外でWi-Fiルーターをレンタルするのがベストかも知れませんが、私はいつもホテルのLANサービスと、現地の電話会社のサービスを併用してWi-Fiを利用しています。では、あくまでも一つの事例となりますが、今回取材したドイツでのモバイル通信についてちょっとお話したいと思います。

ドイツ観光局が無料配布しているスマホ用アプリを活用する


YouthTravel_Germanyまず最初にご紹介するのが、ドイツ観光局が無料で配布しているスマホ用アプリ「YouthHotSpot」です。このアプリをダウンロード(無料)すると、ドイツ全土で1,300ある無料Wi-Fiスポットがスマホに表示され、さらに100のホットスポット情報と80の特典クーポンが得られるため、高額なローミングサービスを使用せずに、鉄道時刻や観光名所の情報を入手できとっても便利です。
ただ街中というよりは、現在のところ大きな町のショッピングモールや観光施設といったエリアに限定されている印象で、郊外の小さな町ではあまり活躍の機会がありませんでしたので、こちらは今後のエリア拡大に期待です。


現地の通信会社と契約する


ドイツの場合、日本よりも通信速度などが若干劣る印象がありますが、有料のWi-Fiも安価で提供されているのが大きな魅力。
無料でWi-Fiを提供しているホテルもたくさんありますが、一部のホテルでは無料で提供されるデータの通信量に制限が設けられ、せっかく無料のログインコードをもらっても、Gメールを開いたら容量オーバーでいきなりアクセス不能。そのホテルではそれ以上の通信は有料になっていたので、思わず涙目になってしまうようなハプニングもありました。

それはともかく、ホテル内はそうしたホテル側が提供するWi-Fiを利用すれば良いのですが、問題は外に出ている間です。もちろん、先述のWi-Fiルーターを用意する方法もあるのですが、ここで私が活用するのが現地の通信会社です。
ドイツの街中をWi-Fi状況を見ながら歩いていると、色んな通信会社が表示されてきますが、今回は1都市の滞在ではなくドイツを周遊する予定でしたので、ドイツ全国にネットワークを持つ「T-mobile」のホットスポットを選びました。このT-mobileを選んだ理由は他にもあるのですが、それは後ほどお話します。

T-mobile 1まず気になる料金ですが、T-mobileでは2014年6月現在、1日が4.95ユーロ、1週間で19.95ユーロ、1ヶ月で29.95ユーロの3つが用意されています。私は今回半月以上ドイツに滞在しましたので、1ヶ月を契約しました。支払いはクレジットカード。英語画面もあり、契約後には領収書も発行され、メールで送信されてきます。登録したメールアドレスをそのままログインコードとして利用できるのも便利ですね。

次に要のサービスエリアですが、さすがに街中どこでもというわけではありませんが、中央駅やトラム乗り場、広場や繁華街では問題なくWi-Fiが飛んでいます。途中で気付いたのですが、小さな町でも街中にあるT-mobileの公衆電話の近くで同社のWi-Fiを拾うことができます。また、T-mobileのメリットは、同じアカウントを2つ以上の異なるディバイスで共有できるということです。今回同時ログインは試しませんでしたが、パソコンからも同じアカウントでアクセスができて便利でした。
サービスの利用には、モバイルのWi-Fi設定画面で「Telekom」を選んでタップすると、登録画面が自動的に表示されます。


ドイツ高速鉄道(ICE)でもアクセスできるT-mobileの「HotSpot」


さて、では本題に入りましょう。私がドイツ取材の際にT-mobileのサービスを利用する理由の一つに、移動手段があります。
全国くまなく鉄道網が整備されているドイツでは、やはり都市間の移動に鉄道、特にICEに利用は欠かせません。すべての列車ではないのですが、そのICEでT-mobileのWi-Fiが利用できるのです。この列車内では、Wi-Fiが「Telekom_ICE」として表示されますので、これをタップするとログイン画面が出てきます。

乗車している列車の各駅の到着時間などの情報は、別にアカウントがなくても列車番号を入れるだけで閲覧することができるのですが、このT-mobileのアカウントを持っていると、列車の中でもモバイル通信ができ、移動時間を活用して仕事はもちろん、家族や友達とチャットを楽しむこともできるのです。場所により電波の良し悪しもありますが、ドイツ国鉄の駅の構内で同社のWi-Fiを拾うことができます。

夜はホテル、外ではT-mobileやレストランなどで提供されている無料Wi-Fiを活用し、今回の取材で私が使ったモバイル通信量はわずか29.95ユーロ。Wi-Fiルーターをレンタルすると、格安でも見積もりが2万を超えていましたから、円安とはいえ1万5千円以上セーブできたことになります。皆さんもご自身の用途に合わせて、快適なドイツのモバイル旅行をお楽しみ下さい♪
(取材協力:ドイツ観光局、レイルヨーロッパ・ジャパン)


Youth HotSpot  IMG_1184  Hot Spot Mobile

(左)ドイツ観光局が提供する「YouthHotSpot」 (中央)ICEログイン画面 (右)T-mobile HotSpot 画面

HotSpot (T-mobile)

ウェブサイト

http://www.hotspot.de/


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