ミラノ市長来日、イタリア大使公邸で「ミラノに捧げる夕べ」が開催

2016年10月12日 掲載

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あっという間に「体育の日」が過ぎ、10月も半ばに差しかかり、東京もだんだん秋めいてきましたね。
実りの秋。この季節になると、益々恋しくなってくるのが「秋の味覚」です。


イタリア大使館

イタリアンカラーにライトアップされた在日イタリア大使館



先月、東京ビックサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン2016」に合わせ、ミラノからジュゼッペ・サーラ市長が来日。
その際に会場内のイタリア・ブースでミラノ市の記者会見が行われ、その内容はすでにこちらの記事でご紹介しましたが、実はその会見が行われた23日の晩に在日イタリア大使公邸で、サーラ市長を迎えた「ミラノに捧げる夕べ」が催されました。

光栄にも当編集部もその席にお招きを頂きましたので、今日はその時の様子を少しご紹介したいと思います。


カクテルタイム

大使公邸に集った招待客



こちらが在日イタリア大使の公邸のホールです。開宴までの間ここで食前酒が振舞われ、他の招待客の到着を待ちながらスプマンテの入ったフルートグラス片手にしばし歓談。イタリアのパーティーではお馴染みの光景です。

夜なので暗くてよく見えませんが、大きな窓からは立派な池のある美しい日本庭園が望めます。


Ambasciata-giardino

大きな池がある日本庭園



別の機会にお邪魔した際に撮影させて頂いたものですが、テラスに出るとこんな感じです。なんでも江戸時代に松平隠岐守の中屋敷があった場所だそうで、たいそう立派なお庭です。

公邸の入口の床に用いられているのは、イタリア産の大理石。室内の所どころにオリエンタルなテイストの物が品良く飾られていて、イタリア人の異文化に対する懐の深さや、センスの良さが感じられます。


大使挨拶

挨拶をするドメニコ・ジョルジ駐日イタリア大使



招待客がほぼ揃って少し落ち着いたところで、ホストであるドメニコ・ジョルジ在日イタリア大使からご挨拶。その日の主役であるジュゼッペ・サーラ市長が紹介されました。

このレセプションへの出席者は、関係者も含めてざっと80名程度でしょうか。ミラノに縁のある方やイタリア系の企業にお勤めの方、半数近くは日本に駐在しているイタリア人の方々でした。


主賓はジュゼッペ・サーラ市長

挨拶するミラノのジュゼッペ・サーラ市長



サーラ市長は、この席でも「ミラノが今、ヨーロッパで最もクールな街」であることをアピール。そして、この席にミラノからセレブリティをふたり、ゲストとして迎えていることも明かにされました。

さて、気になるそのふたりとは?



ミラノから来日したふたりのセレブリティ


ミラノは、モードやデザインの発信地として知られる街ですが、「インテル」と「ACミラン」の2つのFCが本拠地を置く「サッカーの街」でもあります。

まず紹介されたひとり目のセレブリティは、元イタリア代表のサッカー選手アレッサンドロ・コスタクルタ氏でした。シブイ!


Alessandro Costacurta

元イタリア代表で、ACミランのスター選手でもあるアレッサンドロ・コスタクルタ氏



コスタクルタ氏は、ご存じミラノを本拠地とするFC「ACミラン」の元スター選手。同チームのレジェンドとも呼ばれていますね。

ミランとインテルが毎週交代で試合を行っている「サン・シーロ」の愛称で親しまれているスタジアム「スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ」は、ミラノで一番多くの人が訪れる人気スポット。ここではスタジアムの見学ができる他、サッカーミュージアムも併設されているので、機会があったら是非訪れてみて下さい。

しかし、サーラ市長は「インテル」の熱狂的なファンらしく、それを笑顔で公言。ACミランのOB が横にいても、市長という立場であっても、お世辞や嘘はつけないのですね(笑)


Carlo Cracco

イタリアのテレビ番組でもお馴染みのカリスマシェフ、カルロ・クラッコ氏



そして、ふたり目のセレブリティは、イタリアのカリスマシェフ、カルロ・クラッコ氏です。ミラノにミシュラン2ッ星のレストラン「Cracco」を構える同氏は、イタリアのテレビ番組でもお馴染みの人物です。

2015年に大成功のうちに幕を閉じたミラノ博のテーマは「食」でしたが、それ以前からミラノは「美食の街」として知られていました。そこで、今回のパーティーの席でアピールされたのが、ミラノを中心とするロンバルディア州の伝統的な味覚です。

ちなみにこの宴席の料理は、来日したカルロ・クラッコ氏が厨房の指揮を執りました。



トリュフが香るロンバルディア伝統の味覚


ここからは、パーティーで供された料理を見ながら、ロンバルディア伝統の味覚についてご紹介していきます。


ディナービュッフェ

ロンバルディアのアンティパストが並ぶビュッフェ台



さて、いよいよディナービュッフェがオープンです。長テーブルのブッフェ台に左右バランス良くアンティパストが並び、なんだかワクワクします。シンプルですっきりした、こういうテーブルセッティングがイタリアらしいですね。とても参考になります。

一緒に供されるワインは、赤白3つずつの計6銘柄。もちろん、すべてロンバルディア産です。


Ambasciata-22

もちろんチーズもロンバルディア産



もちろん、チーズもロンバルディア産です。チーズは、どちらかというと食後のイメージが強いかも知れませんが、食前にも食べられます。

今ではイタリア各地で食されている日本でもお馴染みの「マスカルポーネ」は、もとはロンバルディアのチーズでした。青カビの「ゴルゴンゾーラ ピカンテ」もこの州が発祥です。


トリュフ

秋のイタリアと言えばトリュフ



日本の秋に松茸があるように、イタリアの秋と言えばトリュフですね。秋になるとイタリアには、上質なイタリア産のトリュフを求めて世界各地からグルマンが集まってきます。
中でも白トリュフと言えばイタリア。隣国でも採れる黒トリュフとは、質も香りも格段に違います。

白トリュフの産地は、特にピエモンテ州のアルバが有名ですが、その州都トリノへはミラノから列車で1時間ほどで到着しますので、ミラノから日帰りや小旅行で白トリュフ料理を堪能しに出かけてみてはいかがでしょう。


ミラノ風アスパラガス

白トリュフをたっぷりのミラノ風アスパラガス



アンティパストを一皿手にしようとした瞬間、食いしん坊の私の鼻がまるでレーダーのように反応!
間違いありません。そう、一削りごとに部屋いっぱいに広がる白トリュフの香りです!!

その匂いの方向に顔を向けると、そこにあったのは白トリュフが削られたばかりの「ミラノ風アスパラガス」でした。

これは半熟のタマゴの黄身をグリーンアスパラにからめて頂くイタリアの定番料理で、ステーキに目玉焼きをのせて食べるのが好きだったドイツの政治家オットー・フォン・ビスマルクにちなみ、フランスでは「ビスマルク風アスパラガス」とも呼ばれています。

どちらもほぼ同じ料理ですが、ミラノ風とビスマルク風の大きな違いは、パルミジャーノのかけるか、かけないか。ミラノ風には、たっぷりのパルミジャーノ・レッジャーノをかけるのがお約束で、そこに添える目玉焼きはロンバルディア伝統の「ウォーバ・イン・チェレギン」という焼き方をします。

今回はそこに、白トリュフがたっぷり。タマゴと白トリュフの相性は、やはり抜群です!


オーブン料理

表面に焦げ目をつけたパスタにもトリュフを贅沢に添えて



こちらのパスタのオーブン焼きにも、白トリュフがふんだんに添えられました。
初っ端から立て続けにトリュフ攻撃。さすが美食の国イタリア。その魅せ方まで、ただ者ではありません!


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ベルガモ名物の「ベルガモ風カソンチェッリ」



料理は次から次へと運ばれてきます。

こちらはベルガモ名物の「ベルガモ風カソンチェッリ」というパスタです。水餃子のような形をしたラヴィオリの一種で、中に豚肉や牛肉、アマレットや洋梨、スパイスなどが入っています。もとは豚や牛の残りものの肉を使った質素な料理だったそうですが、次第に具材が増えていったのだとか。

同じロンバルディア州のブレーシアという町にも、この「カソンチェッリ」と呼ばれるパスタがありますが、そちらには洋梨やアマレットは入らないそうです。


ミラノ風トリッパ

白インゲンや香味野菜をトマトソースで煮込んだ「ミラノ風トリッパ」



こちらは「ミラノ風トリッパ」です。このトリッパはイタリア各州にレシピがあり、日本ではフィレンツェ風が有名ですが、ミラノ風にはトマトの他に白インゲンや香味野菜が一緒に煮込んであります。ワインと最高の組み合わせです!


ミラノ風リゾット

トリュフが香るミラノ風リゾット



こちらはもうお馴染みですね。サフランで色づけした「ミラノ風リゾット」です。昔はこの上に金粉をかけて食べていた、なんて話もあったりします。こちらはお米に、ほんのりトリュフが香り付けされていたようで、ワンランクアップしたお味でした。


ミラノ風カツレツ

サクサクとした食感の「ミラノ風カツレツ」



こちらの「コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ」も、すでにお馴染みの料理かと思います。

油で揚げるというよりも、叩いて薄く引き伸ばした仔牛の肉に衣を付け、たっぷりのオリーブオイルでこんがりと焼き上げた「ミラノ風カツレツ」は、サクサクとした食感がたまらない一品です。


ドルチェ

ドルチェまでロンバルディアづくし!



最後にドルチェまでたっぷり頂き、お腹はもうはち切れんばかり!
店のショーウインドーでも目にする「マーマレードと森のフルーツのタルト」は、2種類ありました。

ミラノは、ドーム型をしたクリスマスの伝統菓子「パネットーネ」で有名ですが、今回はあいにくパネットーネは出てこず。残念ですが、シーズンではないので仕方ありませんね。

やっぱりイタリア料理は美味しい!またすぐにでもイタリアへ旅立ちたくなりました。ロンバルディアも最高です!



アマトリーチェの復興を願う一品も


今回、大使公邸でご馳走になった料理は、どれもロンバルディア地方の伝統的な料理でしたが、たった一つだけ他州の料理が供されました。それがこの「アマトリチャーナ」です。

ニュースなどでご存じの通り、このアマトリチャーナの故郷である「アマトリーチェ」が今年8月、大地震による甚大な被害を受けました。これはそのアマトリーチェの一日も早い復興を願い、シェフのクラッコ氏が加えた一品です。


アマトリチャーナ

地震で被災したアマトリーチェへの思い「アマトリチャーナ」



今回のお料理は、どれも大皿に盛られてビュッフェ台まで運ばれてきましたが、このアマトリチャーナだけは鍋のまま運ばれてきて、それをカメリエーレ(給仕)が小皿にとりわけて下さいました。

実はこれ、イタリアの家庭そのままのスタイルなのです。日本ではよく、茹でたパスタをフライパンの上でソースに絡めたりしますが、イタリアの家庭ではソースは鍋で用意して、その中に茹でたパスタを入れて和えます。それをマンマが、まるで雛鳥のようにテーブルでごはんを待つ家族のために取り分けていきます。

これを見たイタリアの人たちは、マンマの味や離れてイタリアで暮らす家族を思い、被災地への思いと復興の願いが、一層強まったのではないでしょうか。

私も被災地の一日も早い復興を、強く心の底から祈っています。




「ツーリズムEXPOジャパン2016」の会場で行われたミラノ市記者会見については、こちらをご覧下さい。


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