中世ポーランドへの誘い チャンネル銀河が『大王カジミェシュ~欲望のヴァヴェル城~』を日本初放送!
■ 国交樹立100周年を迎えた日本とポーランド
日本とポーランドが国交樹立100周年を迎えた今年、両国では年間を通じた様々な記念事業が行われている。
会の冒頭では「ポーランド広報文化センター」の所長を務める駐日ポーランド共和国大使館のマリア・ジュラフスカ 一等書記官が挨拶をし、そうした記念すべき年に中世ポーランドの歴史を題材とするドラマが日本で放送されることに喜びを語るとともに、このドラマの放送が「ポーランドの中世史を日本の人に知ってもらう良い機会」と述べ、両国の文化面での理解や交流がさらに深まることに期待感を表した。
■ ポーランドの人たちは優しく、日本にいるような感覚
本イベントにはまた、2013年と2017年にポーランドのサッカーチームでプレーし、現在は横浜FCに所属するプロサッカー選手(元日本代表)の松井大輔氏をゲストに迎えたトークショーも行われ、チームメイトたちの交流やポーランド滞在中のエピソードを語った。ポーランドの印象を質問された松井選手は、「ポーランドの人たちは普通に優しくて、日本と同じような感覚」と、日本人にとって居心地のよい国であると紹介した。
さらに試写会に続いて行われたレセプションでは、ポーランドの伝統的なスープ「ジュレック」や、もっちりとした食感が特徴の餃子のような形をした「ピエロギ」、今日本でも人気上昇中の揚げパン「ポンチキ」などが振舞われ、日本では珍しいポーランド料理に来場者も舌鼓を打っていた。
■ カジミェシュ大王とは?
では、ドラマの主人公「大王カジミェシュ」(以下、カジミェシュ3世)とは、いかなる人物だったのだろうか。
ポーランド史上で唯一「大王」と呼ばれたカジミェシュ3世は、中世末期のポーランドを東欧の大国へと押し上げ、ポーランド王国の基盤を築いた。
ポーランドが神聖ローマ帝国やドイツ騎士団、リトアニアなどの敵国から外圧を受けていた14世紀に国王となり、脅威を武力ではなく外交や通商によって排除し国力を高めた(在位:1333~1370年)。「木で作られたポーランドに生まれ、レンガで造られたポーランドを残した大王」としても知られ、現在流通している自国通貨の50ズウォティ紙幣にその肖像が用いられるなど、現代においてもポーランドで広く愛されている国王のひとりである。
カジミェシュ3世はまた、1364年に当時の首都であったクラクフに国内初の大学を設立。さらに西ヨーロッパで迫害されていたユダヤ人を保護し、植民も積極に奨励した。クラクフには「カジミェシュ」の名を冠したかつてのユダヤ人居住区が今も残されている。ドラマのタイトルにもなっている「ヴァヴェル城」も、このクラクフにある。
ポーランドの現在の首都ワルシャワに対し、第二次世界大戦での被害をほとんど受けていないクラクフは、「クラクフ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録された。歴史地区の中央広場にある1221年創建の「聖マリア教会」は、モンゴルのポーランド侵攻により破壊されたが、カジミェシュ3世の時代に再建された街のシンボルとなっている。
歴史ドラマ『大王カジミェシュ~欲望のヴァヴェル城~』は、2019年12月17日の深夜0時より月曜から金曜まで毎日放送。ポーランド人のソウルフード「ポンチキ」片手にドラマを楽しんだら、中世の面影を求めてポーランドを旅してみよう!
ポーランド歴史ドラマ『大王カジミェシュ~欲望のヴァヴェル城~』
14世紀初頭のポーランドを大国に押し上げ、王国の歴史を通して唯一”大王”と称されたカジミェシュ3世。現在のポーランド紙幣にも描かれるなど、その功績は今もなお語り継がれている。ドイツ騎士団や近隣諸国による脅威にさらされる中で、偉大なる王の道を歩んでいくカジミェシュ。しかし、彼はある難題に生涯苦しむことになるのだった・・・
これは武力ではなく、外交で生き抜いた王の愛と憎しみの物語である。
Korona królów - The Crown of the Kings
放送開始 |
2019年12月17日より |
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放送時間 |
月~金 24:00~25:00 |
放送局 |
チャンネル銀河(J:COM TV 553ch ほか) |
制作 |
2018年/ポーランド/字幕/全42話 |
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