ロンドンを起点に A. クリスティとシェイクスピアゆかりの地を訪ねる

2015年11月02日 掲載

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英国を旅するのに便利な「ブリットレイル」は、11月からキャンペーンのため3種類の鉄道パスが20%引きとなる。そこで、今回のレイルヨーロッパジャパンが提案するのが、ロンドンを起点にした1泊2日の小旅行だ。
まず1つ目が、2016年に没後400年という節目の年を迎えるシェイクスピアの故郷、ストラットフォード・アポン・エイボンを訪れる旅。その後、ダーウィンの故郷であるシュルーズベリーを巡り、ロンドンに戻るルート。そして、2つ目がアガサ・クリスティの足跡が残るトーキーへの旅。アガサ作品の多くの舞台にもなっているこのトーキーでは、海岸沿いを走る蒸気機関車に乗ったり、ウォーキングを楽しんだり、アガサ・クリスティのファンでなくとも楽しめるルートとなっている。

スケジュール(1) ロンドンからは約2時間30分、ストラットフォード・アポン・エイボン


まずはロンドン滞在中に2泊3日で、劇作家ウィリアム・シェイクスピアと、進化論の提唱者チャールズ・ダーウィンゆかりの町へ。
朝、ロンドン・メリルボーン駅から、チルターンレイルウェイズに乗り、約2時間30分でストラットフォード・アポン・エイボン駅に到着(途中、バーミンガム・ムーア・ストリート駅で、ロンドンミッドランドへの列車の乗り換え)する。ロンドンとストラットフォード・アポン・エイボン間を列車で移動する際、1回または2回の乗り換えがあり、所要時間は2時間前後から3時間かかる場合があるので注意したい。

シェイクスピア(1564~1616年)の故郷であるストラットフォード・アポン・エイボン。下車駅は、町の西側に位置している。散策も楽しい絵になる町並みとエイボン川のせせらぎが、この町を特徴づけている。

ここでは「シェイクスピアの生家」はもちろん、シェイクスピアが通った「グラマースクール」、埋葬された「ホーリー・トリニティー教会の墓地」、妻アンの実家「アン・ハザウェイの家」といったゆかりの地が、数多く残されている。夜には、ロイヤル・シェイクスピア劇団(RSC)の公演を楽しむのも良いだろう。

Shakespeare's Birthplace © SBT

シェイクスピアの生家 (C) SBT


シュルーズベリーからロンドンへは約2時間42分

翌日は、ストラットフォード・アポン・エイボン駅からロンドンミッドランドに乗って、ダーウィンの故郷シュルーズベリーへ。所要時間は、およそ2時間16分。途中、スメジック・ゴルトン・ブリッジ駅で、アリヴァトレイン・ウェールズの列車に乗り換える。

チューダー王朝様式の家並みが残るシュルーズベリーの見どころは、駅前に集中している。11世紀建造の「シュルズベリー城(シュロプシャー連隊博物館)」や、直ぐ側の図書館に前に「ダーウィン像」もある。また、エリス・ピーターズ作の推理小説『修道士カドフェル』の舞台にもなった「シュルーズベリー修道院」や、16世紀の商人の家を改装した「シュルーズベリー博物館」なども見逃せない。少し郊外へ足を伸ばすと、13世紀建造の保存状態が極めて良い「ストークセイ城」や、世界遺産にも登録される「アーチ型の鉄橋」もある。

白壁と黒い梁の家並みと、石畳が美しいシュルーズベリーの散策を楽しんだら、夕方ロンドンへ。シュルーズベリー駅からアリヴァトレインズに乗り、途中バーミンガム・ニューストリート駅でヴァージントレインズに乗り換えて、ロンドン・ユーストン駅へと移動する。この間の所要時間は、乗り換え時間を含め約2時間42分。もう1泊して、郊外の世界遺産などを訪れるのも良いだろう。

この日程では、ロンドン発着で2つの町を巡るが、初日はロンドン・メリルボーン駅、翌日到着するのはロンドン・ユーストン駅。異なる2つの駅の利用となるので注意しておこう。

旅程 1 (提供:Rail Europe Japan)

スケジュール

宿泊都市

1日目

 朝食後、ロンドン・メリルボーン駅からチルターンレイルウェイズで
 ストラットフォード・アポン・エイボンへ(約2時間30分所要)。
 着後、市内散策。

ストラットフォード・アポン・エイボン泊

2日目

 朝、ストラットフォード・アポン・エイボン駅からロンドンミッドランドで、
 シュルーズベリー駅へ(約2時間16分所要)移動。
 市内散策後、ロンドンへ移動(約2時間42分所要)。

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スケジュール(2) アガサ・クリスティ縁の地トーキーへ


アガサ・クリスティが生まれ育った町、イングランド南西部の海岸沿いにある港町トーキーへと出かけよう。
まずロンドン・パディントン駅からグレートウェスタンレイルウェイズに乗り、ニュートン・アボット駅へ。ここで列車を乗り換え、トーキー駅で下車する。所要時間は、約25分の乗り換え時間を含め約3時間16分。ロンドンとトーキー間は、列車によっては約2時間46分でアクセスできるほか、直行便も運行されている。

トーキーの上流階級の家に生まれ、最初の夫アーチー・クリスティーと結婚するまで、この町で暮らしたアガサ・クリスティー。トーキー駅の直ぐ側にある白い壁が印象的なグランドホテルは、アガサが新婚旅行中に滞在した海辺の豪華ホテルで、宿泊した部屋は「クリスティスイート」として残されており、もちろん宿泊できる。
駅から徒歩20分ほどのトア・アベイには、アガサの愛用品のタイプライターなどが展示されている。さらに「トーキー博物館」にもアガサ・クリスティー常設展があり、『ABC殺人事件』にも登場する「プリンセス・ガーデン」は、アガサもよく散歩をしたという。

また、アガサがダンスパーティーを楽しんだという「インペリアル・ホテル」は、ミス・マープルが活躍する『スリーピング・マーダー』にも登場している。トーキーのあるデボン地方は、アガサも大好きだった濃厚なクロテッドクリームで有名。スコーンに苺ジャムと、このクロテッドクリームをたっぷりとつけて食べてみよう。

トーキー駅から西へ徒歩30分ほどで、コッキントン村に到着する。ここは、絵本に出てくるような可愛らしい茅葺き屋根の民家が集まっており、アガサも気分転換に馬でやって来た村だという。さらに、ミス・マープルの「クラスセント・メアリー・ミード村」のモデルになった村とも言われている。

隣町のペイトンまで10分ほど列車で移動し、そこから海岸沿いを走る蒸気機関車に乗車。この「ダートマス蒸気機関車&リバーボート」は、アガサ作品のなかでも人気の名探偵ポアロの『ABC殺人事件』に登場し、車窓の眺めの美しさが描写されている。「イングリッシュ・リビエラ」と呼ばれる、この周辺の風景も堪能してみよう。

約20分でグリーンウェイ駅に到着。ここから歩いて30~40分で、ナショナルトラストが管理するアガサ・クリスティの別荘「グリーウェイ」がある。アガサが世界で最も愛しい場所と称し、ここで数多くの小説が誕生した。寝室や書斎、応接間、メインホールなどが一般公開されている。

旅程 2 (提供:Rail Europe Japan)

スケジュール

宿泊都市

1日目

 朝食後、ロンドン・パディントン駅からトーキー駅へ(所要約3時間16分)。
 途中、ニュートン・アボットで乗り換え、または直行便。
 着後、トーキー市内散策。

トーキー泊

2日目

 朝、トーキー駅から列車でペイトン駅へ(約10分)。
 蒸気機関車に乗り、キングスウェアへ移動。
 夕方、トーキーからロンドンへ(約3時間16分所要)。

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なお、レイルヨーロッパの公式サイトでは、ロンドンのおすすめ観光スポット情報やマップ、主要鉄道駅情報を提供。また、ロンドン市街地の主要な鉄道駅についても紹介しているので、そちらも参考にしてみよう。

Rail Europe Japan

ウェブサイト

http://www.raileurope-japan.com/


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