マレーシアのエコリゾートに泊まる
自然に身を委ねる快適な空間
ランカウイ島は淡路島の3分の2ほどの大きさで、開発の進んだペナン島と異なるユニークな自然資源に恵まれている。ユネスコ認定ジオ・パークが3つもあり、エコ・ツアーが体験できる。東部のジオフォレストパークは、約5億年前の石灰地層に囲まれた河川地帯。桂林のような岩山、マングローブ林、鍾乳洞や魚の養殖所(レストランも併設)などをガイドがボートで案内する。
リゾートが集まる白砂のビーチは島の南部。フランジパニ・リゾートはパンタイ・チャナンの白砂のビーチから南東に伸びる半島の西岸にある。あたりにはバード・ウォッチングの宝庫の熱帯樹林、水牛が畑仕事をする牧歌的な田園が広がる。半島のせいか、夕暮れからは夕方にはアンダマン海からマラッカ海峡へ抜ける涼風が吹く。
家庭的な雰囲気のシンプルな客室は、風通しがよく、夕方には冷房が必要ない。心地よい午睡の後、海辺にある浄水のプールで日と泳ぎする。ビーチにある廃舟を改造したデッキで、グラスを片手にサン・セットを望む。
夕陽で蜜色を帯びた海に、黒々と豊かな樹林を宿す島影が浮かぶ。豊饒な自然に囲まれて過ごしていると、その恵みは無尽蔵であるかのように錯覚してしまう。だが、水でさえそう遠くない将来、世界的に不足するという警告されている。
50億年前に誕生した水の惑星を、100年も寿命のない人間がゆっくりと破壊している…人はこうして、いつまで自然を贅沢に楽しむことができるのだろうか。エコリゾートでのほんの短い滞在は、豊穣な自然と長い時間の流れに心身を放ってくれた。
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