サラワク州ムルの洞窟探勝

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350万匹のコウモリが蛇となって天に昇る

ムルの洞窟  ロイヤル・ムル・リゾートの桟橋から、蛇のように曲がりくねった川を遡る。カーブを幾つか繰り返し、国立公園の管理事務所に着いた。ここで、入山の登録とガイドによる自然環境のレクチャーが行われた。

早くジャングルを歩きたいと思ったが、ランチを食べてから出かけるとガイドは言う。森の奥に食堂があるわけではないので、簡単にコーヒーハウスで済ませ歩き出す。
160~170cm幅の木道が整備されていて、たいへんに歩きやすい。雨が多いためにスリップしやすいが、それを避ける意味で目の細かい網で、木道をカバーしてある。

歩きだしは日本の薮山の中のようで何の変哲もないが、しだいに巨木が現れシダ類も目につくようになる。道はアップダウンもなく快適で、1時間足らずでラングとディア洞窟の分岐に着いた。右に行くと鍾乳石の林立するラング洞窟、左が巨大なディア洞窟(DeerCave)で幅100m高さ120mもありセント・ポール寺院が4つ入るという。

しばらくすると、アンモニア臭が漂いはじめた。どうやら洞窟の天井の住人、コウモリの排泄物が落下しているようだ。その危険?地帯を足早に抜けると、異臭は消えた。
奥に進むにつれ暗くなり、ヘッド・ランプを点けながら行く。すると、遥か先に明かりが見えはじめ反対側に抜けられることがわかった。

元の道を引き返し、洞窟の外でコウモリが出てくるのを待った。5時35分、1~2万単位の大群が蛇のように連なり、つぎつぎとディア洞窟から飛び出してきた。洞窟内には300万匹が生息しているというから、その出動風景は艦砲射撃の如く凄まじい。足元の暗くならないうちに管理事務所まで急ぎ足で戻ることにした。

さて、ムル国立公園は自然の宝庫でもあり、1500種あまりの熱帯植物、262種の鳥などが生息し、写真愛好家にとっては限りない魅力の場所だといえる。

トラベル・メモ蛇となって天に昇るコウモリ

アクセス

ミリからマーシア航空で35分。船では6時間余かかる。

宿泊施設

ロイヤル・ムルリゾート(Royal Mulu Resort)
TEL:085-421122 FAX:085-421088
日本での予約先:リーガ・ロイヤル・ホテル・グループ
TEL:0120-116180 (フリーダイヤル)


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