アドリア・アルペンの旅 ~クロアチアからスロヴェニアへ
国連から文化遺産都市として指定されている。1991年のクロアチア独立に際しての戦闘で、この街が「残骸ユーゴスラヴィア」政府(今の新ユーゴスラヴィア)によって砲撃を受けたのは本当に残念なことであった。西側諸国にとってはセルビア人はヨーロッパ人と価値観を共有していないと映ったことであろう。
クロアチアはその昔からヨーロッパでも有数の観光資源に恵まれた国であったが、紛争で一時中断、そして再び国際観光の舞台に復帰しつつある。
クロアチア政府も昨年末のデイトンでの和議の後、今年からの観光客の招致に懸命の努力をしている。その目玉がドブロブニクである。
昨年5月私もこの街を、4月にドブロブニク空港がまた5月3、4日にザグレブがそれぞれロケット砲撃された直後に訪問した。その時でもホテルはすでに整備されていた。ただその当時はまだ戦争中で、砲撃を受ける心配もあったが、今は平和が戻りまずその心配はない。
ドブロブニクについては、下手な説明はする必要はない。「アドリア海の真珠」と呼ばれ、街全体が中世を思わせる博物館で、小型のヴェネチアといった風情もある。昔はラグーサと呼ばれヴェネチアとコンスタンチノーブルを結ぶ重要な港であった。