夜景の魅力

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 私が初めて香港の夜景を見たのは、外貨の国外持ち出しが自由化され、物見遊山の海外旅行ができるようになってから3年ぐらいたった1967年頃である。その時泊まったホテルは今はないが、チムシャツイ(尖沙咀)の裏通りの一角にあった。ヨーロッパからの帰りで、航空機故障による思いがけない香港一泊の時である。
私は音に聞こえた『100万ドルの夜景』なるものを一目みようと、スター・フェリーの埠頭に急いだ。しかし、内心「たかが夜景・・」とたいして期待していなかったのも事実である。

 ところが初めて見た香港の夜景には大きなショックを受けた。その感動は今日でも忘れることはできない。文字通り、「・・されど夜景!」というところである。
遠く一面にぼんやりと広がる明りを想像していた私は、突如、予想に反して身近に展開された香港島の夜景には全く圧倒され、その美しさもさることながら、何か引きずり込まれるようなダイナミックな力強さを感じたのを記憶している。もちろんその頃の夜景は現在の夜景と比べたら、そのスケールもかなり狭く小さなものだった筈である。

 また、ワンチャイやコーズウェイベイ付近も、今日のようにハーバー沿いに林立する高層ビルもなかったので、ハッピーバレーあたりからビクトリアピーク方向にのびる道路の明りが、暗い山腹を背景にやたらに目立って見えた。
ともあれ、私は、初めて見た絢爛豪華な香港の夜景に完全に度肝をぬかれたのであった。

 余談だが、香港のネオンサインは瞬かない。赤や青やオレンジ色など・・原色の輝きは見せるが点滅はしない。いわば静止したイルミネーションである。カイタック空港(啓徳国際空港)に着陸する航空機が滑走路の着陸灯をはっきり識別できるように、点滅は禁止されているのである。
しかし、街からかなり離れたランタオ島の北に建設中の新空港が完成し、現在の空港が使用されなくなった時、ネオンサインの点滅は許されるのだろうか?中国への返還後も現在の経済体制が維持されることになっているが、香港の自由競争市場がネオンサインをどう変えるか、今から楽しみである。

 もし、ラスベガスそこのけの派手なネオンサインが香港島や九龍いっぱいにきらめくことにでもなったら、昔から言い古されてきた『100万ドルの夜景』とか『東洋のホタル籠』などという表現は、全く現実にそぐわない時代遅れのものとなろう。
香港すべてのネオンサインは新空港が完成したら一斉に輝き始めるかもしれない(?)・・・という話は、ただ、そんな可能性もある、ということにとどめておこう。



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