モダンに改装 クリスタルセレニティの新型ラグジュアリクルーズ

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セレニティ船体




洗練されたペントハウス客室

クリスタルセレニティ(Crystal Serenity 68870総トン)は日本郵船の子会社で、米国ロサンゼルスに本社があるクリスタルクルーズ社の客船。つまり、日本船籍最大の客船飛鳥Ⅱの僚船である。
さらに、デビューするや否やスターンズのクルーズガイドブックで最高の6星を獲得するなどの実績を持ち、日本人に乗りやすい世界トップクラス客船として、度々、本誌「夢とロマンの船旅―クルーズ考」にも登場してきた。

そんなクリスタルセレニティが、より現代感覚を取り入れるため、2011年5月、ドイツのブローム&フォス造船所において約2500万ドルをかけた大幅改装を行った。そこで、新装されたクリスタルセレニティを体験するため11月16日から12日間の地中海クルーズに乗船した。

ベテラン執事のクラウスさん

今回の改装の重要ポイントは全客室を洗練されたモダンなデザインに変えたこと。例えば、ペントハウス客室は、従来のベージュ、ブラウン、ゴールドなどを基調色としたクラシカルな色合いをがらりと変え、黒、白のモノトーンを多用。天井まで続く白い皮革のベッドボード。黒と白のゴブラン織り風ソファと椅子。その色柄と同調する大胆なデザインのカーペット。

さらに、現代アートのようにガラスボールをつけたスタンドなども配置し、高級感と躍動感を併せ持つ斬新なデザインとなった。また、ベッドサイドで出し入れできる読書灯、ボタン点灯式のサイン表示(お掃除をしてください、入らないでください等)など、細かな面も現代的で便利な仕様となった。

セレニティプール

クリスタルセレニティのペントハウスにはバトラー(執事)のサービスがつく。
今回の担当はデンマーク出身のクラウスさん。2003年に就航したクリスタルセレニティの命名式では、女優ジュリー・アンドリュースがゴッドマザーを務めたが「あの時、ジュリー・アンドリュースさんを担当したのが私です。とても光栄でした。」というベテラン執事だ。

夕方になると、バトラーは、キャビア、コールドロブスター、生ハムとメロン、鴨のパテなど日替わりで美味しいオードブルを部屋に届けてくれる。他のラグジュアリシップの配達オードブルと比べても、豪華な点が特徴だ。

クリスタルセレニティは、プール周りも一新。ゆったりとした籐風デッキチェアを多数配置し、一段と寛げるスペースを確保した。最近海外の客船で流行している籐風の椅子だが、この船では、ラウンジチェア、カウチ、円形等多種のデザインの椅子にマンゴオレンジ、ブルー、ライムグリンのクッションを合わせ、洒落た船上のリゾートを実現。泳ぐだけでなく、読書にも、昼寝にも、数独を解くにも最高の居心地だ。


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