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フランス最新情報 |
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ガロンヌ河に抱かれたボルドー市では、2009年に引き続き2011年を「河の年」とし、6月に大規模なイベントを開催する。 1999年に始まった同イベントでは今年、河に関するテーマの講演会や、ぶどう畑や河口を巡る遊覧船などが運航される他、大きなヨットや帆船による水上パレード、またガロンヌ河を横断する水泳大会やボートレースなども催される。 特筆すべきは、ボルドーからスペインのバルビオまでのヨットレースの出発地点となる新たな桟橋の開通に伴い大型客船も来航。また、河にちなんだ展覧会や船のコレクションの展示も行われる。開催期間中には、河岸のあちらこちらで野外コンサートやダンスパーティーが予定されており、祭り気分が盛り上がること間違いなしだ。(2011年3月)
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夏のフランスは、各地で音楽や花火、そして音と光のスペクタクルが目白押しだ。その中でも見逃せないユネスコ世界遺産に指定されている建造物、観光地で開催されるイベントをいくつか紹介しよう。(2011年3月) ◆ ポン・デュ・ガール「橋の妖精たち」 今注目のグループ・エフによる音と花火のスペクタクルショー。ローマ時代の大水道橋を舞台に繰り広げられるスペクタクルは圧巻だ。
◆ シャンボール城「光の夢」 城の北側の壁面に映し出される映像が、フランソワ1世のルネッサンス時代へと誘う。
◆ ナンシー「ランデヴー・プラス・スタニスラス」 スタニスラス広場にある絢爛豪華な市庁舎にナンシー出身の偉大な人物が音楽とともに投影される、全長96メートルのナンシーの歴史絵巻。 音楽や映像だけでなく、最新の映像技術を駆使した近代的な創作イルミネーションの数々が楽しめる。
◆ アミアン「アミアン、ライトアップされる大聖堂」 極彩色に彩られていたとされる、遙か昔の大聖堂を再現したライトアップイベント。
◆ シャルトル「光に照らされたシャルトル」 4月〜9月の毎日、古都シャルトルで日暮れと同時に行われているイルミネーションイベント。市内17か所に散らばる26の史跡や観光名所が音楽とともにライトアップされ、美しい夏の夕べが楽しめる。
◆ シャルトル「夜のガイドツアー」 イルミネーション期間中、光に照らされた夜のシャルトルの町並みが堪能できるガイドツアー。ガイドは英語、もしくはフランス語で行われる。
◆ シャルトル「光の祭典」 イベントのクライマックスを飾る祭り。市内の観光名所や施設でも臨時のライトアップが実施され、音楽コンサートやストリートアート、スペクタクル、企画展などが催される。
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『草の上の昼食』や『オランピア』で裸体を描いたとして一大スキャンダルを起こした、エドワール・マネ(1832〜1883)。2011年春、オルセー美術館でマネの特別が開催される。 「マネ、近代絵画の生みの親」と題した同展は、マネの回顧展であると同時に、18世紀末から19世紀初めにかけてアカデミスムの大家であるトマ・クーチュールの教え、詩人ボードレールの後援、宗教画の変革、性愛の想像描写の光と影に強く影響を受けたマネの作品に焦点が当てられる。 だが、こうした作品を観ただけでは、想像の域を超えたマネの斬新さは十分に理解することができない。 そこで、断片的な画法や女性画家であるベルト・モリゾーやエヴァ・ゴンザレスとの関係、いわゆる芸術運動として当時栄えた印象派主義とは一定の距離を保ち続けたマネの印象派に似た作風、そしてフランスを代表する詩人マラルメとの交流が与えた影響などにも焦点を当て、サロンに取りつかれたマネが1880年にたった一人で開催した「ラ・ヴィ・モデルヌ(現代生活)ギャラリー」の展覧会を再現。マネにとって「共和国で自由に創造する」ことが何を意味していたのかを改めて問いかける。 (2011年1月)
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昨年から今年にかけて、パリ郊外と南仏に新たなジャン・コクトー(1889〜1963)の美術館がオープン。(2011年1月) ◆ ジャン・コクトー美術館 最初に紹介するのが、ミイ・ラ・フォレのコクトー美術館だ。 ミイ・ラ・フォレは、パリから南へ約50キロにある人口約5,000人の小さな町だ。ここにコクトーが晩年を過ごした家が残されている。 コクトーがこの町に家を買ったのは1947年のこと。以後、1963年に没するまでこの家で過ごした。 詩人、劇作家、小説家、映画監督としてたぐいまれな才能に恵まれたコクトー。生前は多くの芸術家と親交を深め、華やかな世界に身をおいていた。ところが、このミイ・ラ・フォレに居を構えてからは、華やかな社交界の生活とはほど遠い静かな生活を好んだという。自然を愛し、平穏に毎日を過ごしたコクトーの暮らしぶりが、この邸宅から垣間見られる。 町の中心にあるこの建物は、2010年6月24日に「ジャン・コクトー美術館」としてオープンし、一般に公開されている。また、コクトーが埋葬されたサン・ブレーズ・デ・サンプル礼拝堂も、この美術館の近くにある。
◆ 新ジャン・コクトー美術館「セヴェラン・ワンダーマン・コレクション」 ジャン・コクトーゆかりの地として忘れてはならない場所がもう一つある。それが、パリから南へ950キロ離れたコート・ダジュールにあるマントンだ。 マントンにはすでに「城塞美術館」の愛称で親しまれているジャン・コクトー美術館と、マントン市役所の婚礼の間が知られているが、2011年11月6日(予定)には新たなジャン・コクトー美術館「セヴェラン・ワンダーマン・コレクション」がオープンする。 総面積2,700平方メートルの同美術館には、アメリカ人のコレクター、セヴェラン・ワンダーマンが2005年にマントン市に寄贈した、主に1910年から1950年代にかけて制作されたコクトーの作品1,525点などの展示が予定されている。 また、常設展示室のほか、特別展示室や学習室、閲覧室、オーディトリアム、カフェなども併設される予定だ。 なお、これまでのジャン・コクトー美術館は、地中海をテーマにしたコクトーの作品を中心に、1950年から1963年にかけてのコクトーの晩年の作品が展示される予定となっている。
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パリ16区のシャイヨーの丘に、シャングリ・ラ ホテルズ&リゾートのヨーロッパ初となる「シャングリ・ラ ホテル パリ」がオープンした。 このホテルの建物は、1896年にナポレオン・ボナパルトを大伯父に持つローラン・ボナパルト王子の邸宅として建てられた由緒ある建物を改築したもので、2009年には歴史記念建造物に指定されている。 内装を手がけたのはピエール・イブ・ロション。ディレクトワール様式と第一帝政様式をベースに、ヨーロッパとアジア文化の洗練と唯美主義を巧みに取り入れ、東洋と西洋を融合させた見事な造りとなっている。 半分以上の客室からセーヌの川向こうにあるエッフェル塔やパリの美しいモニュメントなど、かつてない絶景が望める。 ホテルの中心にはエッフェルにインスピレーションを得た巨大なクーポールが配置され、香港の旗に描かれた花に由来したホテル直営のレストラン「ラ・バウヒニア」では、フレンチとアジアンの正統派の料理が供される。また、2011年にはフレンチの「ラベイユ」が、続いて広東料理の「シャン・パレス」もオープンする。その他にもバーとラウンジ、4つのバンケットサロン、ルームサービスも完備されている。(2011年1月)
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「ホテル ラ・ベル・ジュリエット」 2010年12月31日、パリのサン・ジェルマン・デ・プレに、ラグジュアリーと隠れ家の趣を兼ね備えた4ッ星ホテル「ラ・ベル・ジュリエット」がオープンした。 「麗しのジュリエット」と呼ばれ、19世紀パリ社交界の花形であったジュリエット・レカミエをコンセプトとした同ホテルの各フロアは、互いに刺激しあった仲だった親友「レカミエ夫人とスタール夫人」や、芸術や人的な面でも重要な出会いがあった「イタリアへの旅」、生涯にわたり最も影響を受けた人物「シャトーブリアン」、そしてサロンを通じて社会に起こした旋風や舞踏会、重要人物、風俗の解放をテーマにした「閑談」など、テーマに沿って装飾され、ジュリエット・レカミエの生涯における出来事を辿れるような仕掛けになっている。 客室は全34室。13平方メートルから35平方メートルの各室には、IMacや無線LANが完備されている。 また、レカミエ夫人と同時代に活躍した役者の名を冠したホテルのバー「ル・タルマ」では、洗練された雰囲気の中で有機食材の朝食やイタリアンの昼食が、またティータイムにはワゴンでサービスされるパティスリー、そして夜には高級ワインとイタリアンスタイルの軽食が供される。 その他、最新のスタイルを取り入れたスパで、北京で中国伝統の鍼施療を学んだセリーヌ・クラレ=コケの「エギーユドール」、スタジオ・メーキャップアーティストのメイヤ・アレオムによるフェイシャルとボディのケアもお忘れなく!(2011年1月)
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地中海に面するニースはその地理的状況から様々な影響を受け、シミエ地区にはローマ時代に「セメネルム」と呼ばれた遺跡が残されている。また、1860年まではイタリアの支配下であったことから、今もなおイタリア文化の名残が色濃く残り、パステル調の家並みが親しみを感じさせてくれるニース。 港町として栄えていたころの素朴さやエキゾチックな雰囲気を残す半面、19世紀には北ヨーロッパの王侯貴族の避寒地として愛され、華やかな社交が繰り広げられていた。 そのニースで開催されるコート・ダジュール冬の最大イベントといえば「ニース・カーニバル」。世界三大カーニバルにも数えられ、毎年華やいだムードに包まれるこのカーニバルの2011年のテーマは「地中海の王様」。地中海を中心に繰り広げられてきたニースの歴史に思いをはせつつ、美しい地中海の保全や保護といった国と世代を超えた環境問題にもスポットを当て、これからニースが果たすべく役割を明確にする。 パレードでは、様々な色彩やオブジェで飾られた高さ8メートルから20メートルにも及ぶ山車が町を練り歩き、音楽、熱気、ユーモアが洪水のように押し寄せる。 (2010年11月)
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「エドゥアール・セット」 パリでもとりわけ歴史と由緒ある通りの一つ、オペラ通りにおあつらえ向きのクチュールホテル「ホテル エドゥアール セット」がオープンした。 ホテルはエドワード7世(プリンス・オブ・ウエールズ)が持つエレガンスを手本に、霊感に満ちた誘惑者のイメージを踏まえてデザインされている。まさにパリの邸宅といった安らぎの空間と、4ッ星ホテルならではのエレガンスとラグジュアリが見事に結びついたホテルに一歩足を踏め込めば、そこに広がるのはカリスマティックでロワイヤルな指導者であったエドワード7世の世界。 きらびやかな色使いに毛織物、そしてビロード、タータン、ブロケード、花や縞模様など豊かな生地が、各室をオートクチュールの一品のように仕立て上げている。また、愛妾の名前に因んだ8つのスイートルームでは、赤、黒、紫の3色がドミナントカラーとして過去と現在を結び、性質、誘惑、モード、演劇性が見事に融合し、驚くほど熱気を帯びたエレガンスとなって現れる。 装飾を新たに解釈し、現代的な要素にさりげなく取り入れた客室からは、誘惑のゲーム感に満ちあふれている。 (2010年11月)
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リールの東、ヴィルヌーヴ・ダスクにある「リール現代美術館」は、ロンドン・パリ・ブリュッセルの交差点であると同時に、アムステルダムやケルンにも近い、ヨーロッパ諸国の芸術に直結しているともいえる美術館だ。 所蔵作品の数は4500。その理想的な地理関係から、20世紀から21世紀にかけての現代作品について北ヨーロッパを代表する美術館の一つに数えられており、ブラック、ピカソ、レジェ、ミロ、モディリアーニといった現代美術の傑作から、ボルタンスキー、ビューレン、オッペンハイム、スラージュの現代作品、そしてコルバズ、ウォルフリ、ジネッソなどのアール・ブリュットに至る全てをカバーするヨーロッパで唯一の美術館である。 そのリール現代美術館が4年の拡張、および修復工事を経て、2010年9月25日にリニューアル・オープンする。 同美術館の修復、拡張工事を担ったのは、2002年に行われたコンペで優勝した女性建築家のマニュエル・ゴートラン。今回の工事では、当初からあった建物の後ろに、新たに大きな建築物が配置された。アイデアだけでなく素材の面でも新しいこの建築物は、美術館の中からごく自然な形で目にすることができる。 リニューアル後のこけら落としとして開催されるのが、特別展「詩的に生きる」だ。 同展では、芸術家、作家、映画監督といったアーティストが、どのように詩的に生きているかを描き出す。また、この特別展においては、特に現代美術からアール・ブリュットを中心とした所蔵品を積極的に鑑賞することで、美術館の様々な展示スペースを再発見し、現代美術創作とその成果の重要性を感じて欲しいという。 (2010年8月)
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今秋、話題のスポットが続々とオープンするパリのセーヌ河岸に、アート展示・イベントスペース、カフェ、レストラン、セーヌ河を見渡す遊歩道が完備された巨大な総合商業施設「ドック・アン・セーヌ」が登場する。 総面積は14,400平方メートルで、ここにはモード、デザイン、クリエーションの研究、および教育機関であるフランスモード研究所(IFM)も移設されるなど、まさにモードとデザインの中心都市、シテ・ド・ラ・モードとなる。 このプロジェクトを手がけたのは、建築家のドミニク・ジャコブとブレンダン・マックファーレンの二人。 ドック・アン・セーヌの建設にあたっては、船のドックや工場が建てこんでいたオーステルリッツ駅近くの倉庫跡を転用。1907年に建築されたコンクリートむきだしの建屋はそのままに、スチールとガラスでできた複雑な幾何学模様をした「Plug-Over」と呼ばれる骨組によって古い建物が覆われている。そして、建物に巻きつく緑のチューブのようなものが、セーヌに張り出した遊歩道と辺りが見渡せる屋上の大テラスとを結んでいる。 植物が配されたこの木製のテラスは、夜になると発光ダイオードによってライトアップされる。テラスの景観デザインはランドスケープアーキテクトのミシェル・デビーニュが、照明はヤン・ケルサレが手がけている。 ファッション界をリードするフランス、パリ。「ドック・アン・セーヌ」は現代アート・モードの新たなシンボルとして、パリジャンやパリジャンヌはもちろんのこと、モード関係者でなくとも楽しめるパリの最新スポットとして注目を浴びている。 (2010年8月)
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1854年、パリのヌーヴ・デ・カプシーヌ通りに初めてブティックを構えた「ルイ・ヴィトン」。その後、1914年に息子であるジョージ・ヴィトンによってシャンゼリゼ界隈に移され、アール・ヌーヴォー様式の影響を受けたその美しい建物は同社を象徴するブティックとなった。今秋、パリのカルナヴァレ歴史博物館で、このパリを代表する高級メゾン「ルイ・ヴィトン」の特別展が開催される。 同ブランドの旅行用スーツケースやかばんを一堂に集めた同展では、150年以上にわたり旅をアートとして表現したトランク製造販売メゾン、ルイ・ヴィトンの歴史に焦点が当てられる。 カルナヴァレ歴史博物館所蔵のコレクションやフランス国立図書館、装飾芸術協会、そしてパリ市歴史図書館所蔵の品々に、ルイ・ヴィトンの遺産を加え、パリの文化と芸術の歴史の中この有名なメゾンを再現しようという試みだ。 さらに、メゾンとルイ・ヴィトンの双方の歴史やその無限の探究心を持ったエスプリにもスポットが当てられ、絶えざるテクニックの研究に基づく独自のノウハウ、20世紀初頭にはじまりその後、変革を続けた芸術とのコラボレーションによるデザインの歴史が明らかにされる。 伝統と変革、職人仕事と創造性... パリと密接なかかわりを持つルイ・ヴィトンとカルナヴァレ歴史博物館が力を合わせて実現する特別展をお見逃し無く! (2010年7月)
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ロレーヌ地方の首都、メッス。2010年5月、メッスが欧州文化の拠点になる最大のプロジェクトとして、「ポンピドゥー・センター・メッス」がついにオープンする。 ポンピドゥー・センター・メッスは、TGV東線開業による交流拡大の一環で、メッス駅近くの旧貨物駅跡地を再整備して設立され、パリにある58000もの現代アート作品を有する欧州最大の現代芸術の複合施設「ポンピドゥー・センター」の分館として2004年に着工した。 設計を手がけたのは、日本人建築家の坂茂とフランス人建築家のジャン・ド・ガスティーヌの二人。解放感あるガラス張りの建物は、ポンピドゥー・センターのエスプリでもある「創造性」「芸術性の提唱」をまさに体現していると言えるだろう。 館内には視聴覚ホールや広い空間の常設展示スペースが確保され、パリのポンピドゥー・センターでは展示が不可能だった大型のインスタレーションや巨大な舞台装置などの展示も可能。欧州屈指の美術館の仲間入りを果たす。 ポンピドゥー・センター・メッスでは開館を祝し、2010年5月12日から16日までオープニング・イベントを開催。企画展「傑作?(Chefs-d'oeuvre ?)」が無料で鑑賞できる他、スペクタクルやコンサート、イルミネーションといった多彩なイベントも用意されている。 また、5月15日のフランス各地で実施される「ニュイ・デ・ミュゼ(ミュージアム・ナイト)」では、ポンピドゥー・メッスも15日の夜から16日の朝にかけて美術館を一般に開放する。ポンピドゥー・センター・メッスへは、メッス中央駅(写真左上)から徒歩2分。 メッスは小さな町だが、3000年もの古い歴史をもつこの町にはシャガールが描いたキリスト受難のステンドグラスのあるサンテチエンヌ大聖堂といった見どころもあるので併せて訪れてみたい。メッスとTGV東線沿線の見どころはこちらを参照。 (2010年5月)
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2009年11月から改修工事に入ったオルセー美術館。この工事に伴い、印象派・後期印象派作品の展示階(上階―niveau 5)は現在閉鎖されている。 そのため同館の全てのコレクションを観ることはできないが、オルセー美術館を代表するルノワールの『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』、マネの『草上の昼食』や『ランピア』をはじめ、セザンヌ、ゴッホ、モネ、ゴーギャン、トゥールーズ・ロートレックといった、印象派を代表する数々の画家の作品は引き続き展示が行われている。 但し、一部のコレクションについては、キャンベラ、東京、サンフランシスコの順に作品貸出が予定されているため、この間に来館を予定している人は、目的の作品が展示されているかどうか事前に確認しておくと良いだろう。 同美術館の公式サイトには現在鑑賞できる作品が紹介されているが、現時点で鑑賞可能な作品も状況に応じて変わる場合があるので注意が必要だ。なお、この改修工事は、2011年3月に終了する予定となっている。 (2010年5月)
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今年も11月19日に解禁されたボジョレーヌーボー。 天候に恵まれた2009年は作柄も良く、数十年に一度の傑作との呼び声も高い。 ボジョレーワインの里は、ブルゴーニュ地方南部のマコンからリヨンの北部まで、南北約50キロに広がる一帯。日当たりの良いソーヌ河の西側の渓谷を中心に、シルーブル地区の400メートルを最高地点とする丘陵にブドウ畑と森が広がっている。 村の数は150ほど。「ボジョレー」「ボジョレー・ヴィラージュ」「サン・タムール」「ムーラン・ア・ヴァン」のほか、それぞれの地区名がついたクリュ・ボジョレーなど、全部で12のAOCワインが生産されている。 気候で分類するなら南仏の入口にあたるこの一帯の風景は、しばしばトスカーナの景色にも例えられている。 この程、点在する小さな集落を縫って、クリュ・ボジョレーの生産地区を巡る観光ルートが設定された。 ワイン委員会が優良と認定した94の蔵元の規模は様々だが、試飲と酒蔵の見学をベースに、宿泊施設を併設したワイナリーもある。何とも嬉しいことに、個人向けの試飲は無料で提供する生産者も多いようだ。 その他にも、数百名規模での受け入れが可能なワイナリーや、英語で対応をしてくれるワイナリーも増えている。ワインへの取り組み方は違っても、そこに注ぐ情熱や思い入れは共通のようだ。この観光ルートを辿れって行けば、行く先々で温かく迎えてくれる作り手たちに出会えそうだ。 (2009年11月)
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2009年5月、パリ16区トロカデロ界隈に4ッ星のブティックホテルが新たに誕生した。 スイートを含む全48室からなる「ラディソン・ブルー・ル・メトロポリタン - パリ・エッフェル」は、数々の高級ホテルの内装を手がけた、フランソワ・シャンプソールが設計したエレガントなブティックホテルで、ほとんどの客室から美しいエッフェル塔が眺められる。 中でもお勧めなのが、最上階の「エッフェル・スイート」だ。白一色に統一されたこの部屋にある楕円形の窓からは、まるで額縁に収められたような美しいエッフェル塔が独り占めできる。また、この部屋にはプールやトルコ式スパへと通じるプライベート・アクセスも設けられている。 客室には、ジンバブエ産花崗岩を利用したバス・ルーム、アンヌ・セモナンのバス・アメニティーがセットされている他、40インチの薄型フルハイビジョン液晶テレビ、ノートパソコンが収納できる金庫、目覚まし機能付きiPodラジオなどが完備され、インターネットへの無料接続サービスなども提供している。 「ラディソン・ブルー・ル・メトロポリタン - パリ・エッフェル」へは、メトロ6・9番線のトロカデロ(Trocadéro)、もしくはメトロ9番線のラ・ポンプ通り(Rue de la Pompe)で下車。 (2009年8月)
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2008年6月、南仏リュベロンとオート・プロバンスの間に「クーヴァン・デ・ミニム&スパ・ロクシタン」がオープンした。 これは1613年に建てられた由緒ある修道院を改造した全46室のホテルで、修道院の雰囲気を残しながらも全室にはサテライト付テレビやDVDプレーヤー、HIFI、Wi-Fiといった近代的な設備が完備されている。 館内には南仏の郷土料理が愉しめるレストラン「ル・クロワートル」やラウンジバー、プールやテニスコートといったレクリエーション施設に加え、日本でも若い女性を中心に大人気の自然派化粧品ブランド、ロクシタン社のスパも併設されるなど、リラクゼーションとグルメが同時に楽しめる宿泊施設として注目を浴びている。 (2009年3月)
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リヨン西部の9区に、モータースポーツの興奮と醍醐味を手軽、そして安全に楽しめ、なおかつ環境にも配慮したアトラクション施設「アイ・ウエイ」がオープンした。 世界でも他に例を見ないこの施設のメイン・アトラクションは、限られた自動車メーカーや航空会社、一部の軍隊とトップクラスのレーシングチームのみが開発や完熟運転の目的で使用するグレードのシミュレータ。 実車大のマシンの空力特性と、前後左右に路面のアップダウンを加えた6方向のマシン挙動を忠実に再現されており、最大で2Gの重力が体感可能。まさにハイエンドな3Dダイナミック・レーシングシミュレータだ。 マシンのカテゴリーはF1、耐久レースのスポーツカー、ラリーの3種類(各6台)で、ラリータイプではレースモードのほか観光ドライブ・モードも搭載されているので、エコ・ドライブや安全運転にチャレンジすることもできる。もちろんタイムやランキングも表示される。 (2009年3月)
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2007年3月のオープン以来、世界各国から訪れた25万もの人々が観客がショーを楽しんだパリのキャバレー「ボビノ」が、2009年3月末に閉館することになった。 (2009年1月) |
「ホテル・レ・ゼグロン・リゾート&スパ」がリニューアル 2008年12月、シャモニーに「ホテル・レ・ゼグロン・リゾート&スパ」がリニューアル・オープンした。客室は従来の51室からシャモニーでも最大規模となる107室に増設され、スパ施設を完備した快適なリゾートホテルへと生まれ変わった。 スパには、マッサージ、フィットネスセンター、ハマム、ジャクジー、サウナなどのスペースと7名のエステティシャンを配置。12メートルあるプールは一部が屋外に出ており、薪式のボイラーで加温されている。この他、ビジネスでの利用にも対応可能なサロン4つ(内3つが変動タイプ、最大200席の対応可)や120席のレストランも設けられている。 (2009年1月)
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今春リニューアル・オープン 2009年4月、シャンゼリゼ通りにほど近いパリ16区に「ヴィラ&ホテル マジェスティック」がリニューアル・オープンする。 デザインを手がけたのは、ラルカ・ウルゾニュとポール・サルトル。規模の拡大と大幅なモデルチェンジが行われ、新設のウエルネス・スペースにはスパと16メートルのプールのほか、最新式のフィットネスルーム、2つのサウナ、2つのハマムならびに2つのマッサージルームも設置された。また、スイートルームにはDVDプレーヤーやiPodステーション、無線LANなど最新設備が完備されている。 なお、同ホテルには、長期滞在用のレジデンス形客室も設けられている。 (2009年1月)
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ニースの中心に最高級ホテルの「ル・ボスコロ・エクセドラ・ニース」がオープンした。 同ホテルは、以前「アトランティック」として営業していた20世紀初頭のベルエポック調の建物に、イタリアのホテルグループ「ボスコロ・ホテルズ」が大規模な改修工事を施し、5ッ星デラックスホテルとしてよみがえらせた。 客室数は、スタンダードなタイプから80平方メートルにおよぶ2室のエグゼクティブ・スイートとスイート1室、5室のジュニア・スイートが設けられている。また、連結機能によって最大130平方メートルまで拡大できる部屋もある。その他、スパスペースや、プール、サウナ、ハマム、マッサージ、フィットネススペースも完備されている。 (2009年1月)
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現在、第1〜第3まで3つの空港を持つパリのシャルル・ド・ゴール空港。2007年の利用旅客数は6000万人で、ヨーロッパ1、世界でも6番目の利用旅客数を記録する重要な航空交通拠点となっている。2008年9月、そのシャルル・ド・ゴールの第2空港に「2G」ターミナルが完成した。 新ターミナルの敷地面積は1ヘクタール。ターミナルは2層構造になっていて、地上階はチェックイン手続きに、2階部分に搭乗ゲートが設けられている。ここからボーディングブリッジを通り、直接搭乗できるようになっている。 従来使用されてきたターミナル2A〜2Fからは大分離れた北方に作られており、チャーター便などシェンゲン協定加盟国への乗継ぎ便の搭乗ゲートとして利用されている。 新ターミナルは、環境・エネルギー管理庁が定めている基準、高品質環境HQEラベルに則って建設されている。また、中国の風水が取り入れられているという点も興味深い。なお、同ターミナルにはブティックほか新聞や雑誌などを扱う「ルレ」、レストランや寛げるラウンジバーなどが完備されている。(2009年1月)
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バルバラ・ビュイは、世界で次々とブティックを展開しているベトナム系フランス人のファッション・デザイナー。1983年、パリにオープンした自身のアパレルブランドを皮切りに、今日ではミラノやモスクワ、そしてニューヨークなどでもブティックを経営している売れっ子デザイナーだ。そのバルバラ・ビュイが、エリゼ宮から至近距離のフォーブール・サントノレ通りに新店舗をオープンした。 店舗は全3階、総面積は約400平方メートルのフラッグシップ・ストアで、バルバラ・ビュイの得意とする素材であるシルク製品の美しさをより引き立てるような、艶のあるメタルやガラスを多用した洗練された造りになっている。店舗の1階部分がカバンや革製品、地下は靴、2階ではプレタ・ポルテ製品を扱っている。(2009年1月)
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2004年の欧州文化首都に認定されたのをきっかけに、今日では文化・アートのメッカであると自負するリール市。近郊のヴィルヌーヴ・ダスク市にあるリール近代美術館(別称MAM)は、豊富な近代・現代アートコレクションで知られている。そのリール近代美術館が名称を新たに「リール近代・現代アート、アール・ブリュット市立美術館」として、2009年にリニューアルオープンする。 今回新たに整備されたのは、美術関連の書籍38000点を閲覧できる図書館や、一般の人がアクセス可能なマルチメディアスペース。また、敷地である彫刻園そのものも再整備され、館内で展示される作品に呼応した造りとなった。また、庭園の景観を活かして進められた建物の拡張工事により、従来の2倍の展示スペースが確保された。今後、同美術館では常設展と並行して年間に3つの展覧会、4つのテーマ企画展、10ほどのイベント開催を計画している。 なお、マルチメディアスペースでは見学者用のオーディオガイドは勿論、若者向けの端末やゲーム、タッチパネル式のインタラクティブな模型なども用意されるなど、様々な年齢層の人が楽しめる模範的な文化施設を目指している。 (2008年11月)
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パンテオンからほど近いパリ5区のモンテターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ通りにある「ド・ヴィニ・イリュストリビュス」は、今日のパリで、知る人ぞ知るこだわりのワインセラーだ。 このセラーのオーナーは、リヨネル・ミシュラン氏。2004年に由緒あるパリの古いワインカーブを買い取って以来、オリジナリティあふれる見学ツアーやワインの夕べを開催するなど、ワインの素晴らしさを一人でも多くの人に知ってもらおうと活動を続けている。 17世紀初頭建築の地下2層にわたって広がる空間には、多くの銘柄ワインや年代物の希少なお宝ワインが眠っている。 必見は、地下2階の古いセラーの造りを残した部分だ。8名までのグループでセラーを見学し、ワインや蒸留酒についてレクチャー。その後、テイスティングを含めた食事会が準備されている。値段は試飲するワインの銘柄によって異なるが、「玄人コース」は99ユーロ、「マニアコース」は199ユーロから参加可能だ。 特に2008年は日仏交流150周年であることを記念し、1858年に作られたヴィンテージ物の高級コニャック「グランド・シャンパーニュ・スゴンザックが一般公開されている。(2008年9月)
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2007年8月、レ・ゾテル・ド・パリ・グループの24番目となるホテル「パヴィヨン・ナシオン」 がオープンする。 同ホテルは、ロワイヤル・レッドのモダンを極めた現代的な内装と、かみのある色調の家具との組み合わせが特徴で、全客室にはクーラー、無線LAN、ミニバー、金庫、衛星放送、プラズマテレビが完備されている。また、最上階にあるコーポーレート・フロアーのスーぺりア・タイプ(5室)には、最新のホーム・オートメーション・システムが設置されている他、テラス付きの中庭もある。 「パヴィヨン・ナシオン」へは、地下鉄1、2、6、9号線、もしくはRER郊外線A号線を利用し、ナシオン駅で下車。RER郊外線を利用すれば、ディズニー・ランドへわずか35分で到着する。また、リヨン駅へのアクセスにも優れ、観光だけでなくビスネスやでの利用にもお勧めだ。 (2007年8月)
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シャンゼリゼー通りに、ルノーのショールームがあるのをご存知だろうか。店内に一歩足を踏み込むと、そこに広がるのは最新モデルからF1マシンまで並ぶルノーのマシンの世界。ドライブシミュレーターを体験すれば、気分はF1ドライバー。タイヤ交換のシミュレーターもあり、臨場感たっぷりだ。 実は、このウルトラモダンなショールームの2階はレストランになっていて、シーズンごとにメニューが変わるディナー以外にも朝食やランチが楽しめる。ここでは、車のショールームとは信じられないほど繊細で美しく盛り付けされた料理の数々を味わうことができる。F1ドライバー気分に浸ったあとは、レストランで舌鼓。フランスならではの楽しみ方をご堪能あれ。なお、ショールームでは、ミニカーやTシャツなどの特製グッズも販売されている。 (2007年8月)
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セーヌ左岸モンパルナス地区にあるボビノ劇場は、第2次世界大戦末期にエディット・ピアフやジョゼフィン・ベーカー、ジュリエット・グレコ、シャルル・アズナブールなどの大物歌手達が舞台に立った名劇場だが、1年に及ぶ改装工事が終わり新スタイルのキャバレーへと生まれ変った。 今回新たに登場した「ボビノ」では、ショーと一緒に高級ホテルで腕を磨いたシェフによる本格的なフレンチを楽しんだ後にはDJが登場し、観客も踊れるクラブへと場内が大変身する。伝統的なキャバレーとは一線を画したこのモダンさが話題のキャバレーだ。客席は全430席。中2階には高級感あふれるプライベートのボックス席も用意されている。 (2007年8月)
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シャンゼリゼのすぐ近くにある「ヒルトン・アルク・ドゥ・トリオンフ」 とエッフェル塔の目の前にある「ヒルトン・パリ」、パリ西部最大のショッピングモールの斜め前の「ヒルトン・パリ・ラ・デファンス」では、日本人の宿泊客に手のひらサイズのオーディオガイド「TAOcity」のレンタルサービスを提供している。 これはGPSが搭載されたPDA式のガイドで、タッチスクリーンマップを使いパリにあるレストランやバー、ブティック、200以上もの史跡・美術作品について情報が日本語で入手できるというもの。その情報量は4 冊分のガイドブックに相当し、日仏辞典、換金計算、天気予報、発音ガイドなどの便利な機能も付いている。 1日のレンタル料は15ユーロ。希望者は、宿泊予約をする際に申し込んでおこう。詳細は、ヒルトン・リザベーションズ&カスタマー・ケアまで。 (2007年5月)
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◇ 掲載の内容は予告なしに変更されることがありますのでご注意下さい ◇ 情報提供:フランス観光開発機構 最終更新日:2011年3月7日 |
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