バーゼルからフランスへ(1) ミュルーズのクリスマス・マーケット
さて、バーゼルからのエクスカーションでフランスへ。 まずは車で1時間ほどのアルザス地方の工業都市、ミュルーズへ到着する。
ミュルーズのクリスマス・マーケット(写真左)が開かれているのは、赤い砂岩の市庁舎広場前だ。
そういえばバーゼル市庁舎の赤い砂岩は、このフランスから切り出されたものだと言っていた。
13世紀にミュルーズは中世自由都市となり、以後スイスと協定を結んだり、フランス領になったりドイツ領になったりと、三国間を揺れ動いた歴史を思い出す。
一見すると、市はドイツと同様にオーナメントやキャンドルなどを売る屋台が並んでいるわけだが、やはりフランス!と思わせられるのは、とにかく漂ってくる焼き菓子の匂いがとても美味しそうなことだ。
アルザスのクリスマスのお菓子・クグロフ(写真右)をはじめ、ココナツ風味やチョコレート風味のマカロン、アーモンドの粉で焼いたクッキーや、シナモン入りのキャラメル風クッキーなどが並び、思わず吸い寄せられてしまう。上品で何とも香ばしい香りがする。
お菓子を売る屋台は当然ドイツやスイスにもあるが、やはりお菓子の国・フランスは一味違う。
マカロンやクッキーの詰め合わせは、1袋5〜10ユーロ。
落ち着いて日本円に計算してみると決して安くはないが、ずっしり重たく食べでがあるうえ、日持ちもするのでお土産にも最適だ。
グリューワインは、フランスでは「ヴァン・ショー(写真左)」という。「熱いワイン」という意だ。
基本的にフランスのヴァン・ショーはプラスチックのカップだが、近い将来ドイツのように代金を支払えば持ち帰りできるようになるのではないかと、希望的な推測をしてみたりする。
ミュルーズの市内の見所は、クラッシックカーなど400台以上の車が収められている国立自動車博物館や、フランス国鉄(SNCF)の鉄道博物館Cite du Train(Citeのeはアクサン付)。その他にも染色博物館や壁紙博物館など「テキスタイルの町」ならではのスポットもある。
鉄道&車ファン、テキスタイルファンは二重、三重に楽しめるという、ちょっとオタク心をくすぐられるテイストもある町だ。(TN)
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