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フランスやドイツへも足を延ばせる!
スイス最大のクリスマス・マーケット、バーゼル



 スイスのバーゼルは、同国でも最大のクリスマス・マーケットが開かれる町。ドイツのシュトゥットガルトから、列車で約2時間半ほどで到着する。

また、ドイツ、フランスと国境が隣接していることから、フランスのミュルーズへは車で約1時間、ドイツのフライブルグまでも車で約1時間半という利便のよさが特徴の一つだ。つまり、バーゼルを拠点にすればスイス、フランス、ドイツのクリスマス・マーケットが楽しめる。

だが、フランス、ドイツへ足を延ばすのは一先ず置いておき、まずはバーゼルのクリスマス・マーケットへ出かけてみる。

 クリスマス・マーケット(写真上)の中心は、バーゼル市内のバルフッセル広場(Barfusserplatz)で、約100軒もの屋台が並んでいる。
スイスでも家族と過ごすクリスマスは大切な行事でマーケットも昔から行われていたが、ここ20年くらいで非常に規模が大きくなったと言う。

 市に並ぶクリスマス・グッズは、ほとんどがスイスの工房で作られた“Made in Switzerland”。どれも品質の良さが自慢だ。

 また、伝統的なものに限らず、モダンなデザインのオーナメントやクッキー、チョコレートといったお菓子に加え、アロマオイルなどのハーブ製品(写真右)、チーズの屋台がでているところがいかにもスイスらしい。
もちろん、グリューワインの屋台も出ており、料金は1杯5スイスフラン。ここでもドイツ同様、2〜3フランのデポジットでカップのお持ち帰りができる。

 さて、クリスマス・マーケットを訪れたら、その足で市の散策をしながらライン川や市庁舎のライトアップ(写真左)も見に行ってみよう。
フランス、ドイツと国境を隔てるライン川は、この町のシンボル。橋や川沿いの建物を彩る電飾が川に映え、ただでさえ旅情をそそる「ライン川」が一層ロマンチックに輝いている。

この他にも、バーゼルのもう一つのシンボル、赤い石で造られた市庁舎も見事だ。石組の煉瓦の赤とは違う切り出し砂岩の赤色が、一種澄んだような色彩で夜景に浮かび上がる。また、中庭には建物の3階分はあろうかという大きな天然のツリーが聳えている(写真右下)。ちょうど訪れた時には、ツリーの下でミニ・コンサートが開かれ、広場にもその合唱の歌声が響いていた。

 これはバーゼルに限ったことではないが、ヨーロッパのクリスマスシーズンには、町のあちこちでクリスマスの歌声が響き、それが町の冬景色に彩りを添えている。
「町や心に残る風景」というのは、人があってこそだとつくづく思わせられる。

 ちなみにバーゼルでは市内のホテルに宿泊すると、トラムや博物館入場料が割引になる『バーゼルカード』がチェックイン時に配付される。つまり、観光客でも交通費を気にせず、自由に市内を散策できるということだ。

 春や夏にはコンベンションや会議などビジネス利用で混み合うバーゼルだが、冬場はホテルも取りやすいという。こうしたサービスを活用しない手はない。(TN)



 

1年中クリスマス!?  バーゼルの「ヨハン・ワナー・クリスマスショップ」


 1年中クリスマス、というお店がバーゼルにある。
クリスマス・オーナメントをはじめ、クリスマスのデコレーショングッズを販売している「ヨハン・ワナー・クリスマスショップ(Johann Wanner Weihnachtshaus)」だ。

 本店はビルの2階にあり、店内にはガラスボールやサンタクロース、天使のオーナメントといったクリスマス・グッズが所狭しと並んでいる。また、入口(写真左)のある1階のにも、すでに大きなトナカイや白クマ、クリスマスツリーなど冬のアイテムでデコレーションされていた。

 この店のオーナーであるワナー氏(写真右下)は、1969年にアンティークのディーラーとしてビジネスを始めた。
骨董品や室内装飾品などを取り扱いながら、83年にクリスマス・グッズの専門店としてこの店を開いたそうだ。

 「スイス・オリジナル」を掲げ、専門のデザインチームを配置。毎年、その年の流行やトレンドなどを取り入れながら、新しいデザインのグッズを作り出し販売している。これまでに作りだした商品は、1000万種以上というからすごい。

 ゆっくり店内の品々を見ていると、どこか懐かしいブリキのおもちゃのようなオーナメントや、アンティーク人形さながらの天使やマリア様、どことなくキッチュな黒いガラスボールなどが並んでいる。
どれもハイ・クオリティで、ちょっとした「クリスマスグッズ博物館」といった感じだ。

 同店を訪れたこの日、ちょうどドイツのテレビ局の取材が入っていた。また、英国からも団体客も訪れていて、グループに参加していた老婦人は『英国には、こうした店やクリスマス・マーケットがないから楽しい』とが話してくれた。
 この手のクリスマス・ショップは日本にもないから、やはり楽しい。

 『ぜひ楽しんで行ってください』とワナー氏。
人気は、天使のグッズ(写真左)だそうだ。

 ここは1年中クリスマス。シーズンを逃した人もそうでない人も、バーセルを訪れたら次のクリスマスのためにこの店を覗いてみてはどうだろうか。(TN)
  ●ヨハン・ワナー・クリスマスショップ
   (Johann Wanner Weihnachtshaus)
   営業時間:月〜金 10:00〜18:30 土 10:00〜17:00
   住所:Spalenberg 14, CH-4051 Basel
   TEL:+41(0)61-261-4826 FAX:+41(0)61-261-4892