入江ワニと淡水ワニどう違う?   




 カカドゥ国立公園にはオーストラリアにいる2種類のクロコダイルが生息しています。

入江ワニ(saitwater/estuarinecrocodile)

名前にかかわらず海水でも淡水でも生息できます。
入江ワニは、潮が上がってくる川や海岸の沼地、マングローブの林、氾濫源のよどみなどでよく見られますが、海岸から遠く離れた淡水のよどみにも生息しています。
体長は5メートル以上にも成長し、7メートルまで成長するのも珍しくないといわれています。主に魚を餌としていますが、犬やバッファローそして人間を襲うこともあります。


淡水ワニ(freshwater/johnston'S crocodile)

通常淡水地域のみに生息し上流の川にもっとも多く見られます。魚、カエル、その他の水性動物を餌としており、挑発しない限り人間には害を与えないことが多い。体長が3メートル以上になることはまれです。

入江ワニと淡水ワニの比較


  <淡水ワニ>       <入江ワニ>

*体の特徴

 狭い口顎              広い口顎
      
 頭のすぐ後ろに4つの大きなうろこ  特にこの部分に特徴はない
 が一列に並ぶ

*大きさ

 最大でも3m            6m以上に成長することがある

*寿 命

 50年ほどの寿命          70年以上生きることがある

*主な餌


 小動物、魚、カエル、トカゲ、    主に魚を食べるが、大型の陸上
 ヘビ、コウモリ、鳥を食べる     動物も襲って食べる


*巣づくり

 乾季に水辺の砂地に穴を掘って    雨季に川岸に土や草木でマウンド
 巣を作る              状の巣を作る      
 15個ほど産卵する         50個近く産卵する

*生息域


 オーストラリアのみに生息する    インドや東南アジア、マレーシア半島                      からパプアニューギニアにかけて生息
         
 淡水ワニの生息域           入江ワニの生息域



カカドゥの川は、アリゲーターリバーと名付けられていますが、これは初期の探検家がクロコダイルをアリゲーターと思い込んだためで、オーストラリアにはアリゲーターは生息していません。
クロコダイルは、アリゲーターより狭い口顎をしており、口を閉じたときに下顎の大きな歯が見えるのが特徴です。


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