カンガルーの仲間たち

アジリワラビー

アジリワラビー(Agile Wallaby、スナイロワラビー)はオーストラリア北部で最も普通に見られるカンガルーで、海岸の砂丘地域から岩場の丘陵地域まで広く生息しています。
森林地帯でもよく見られますが特に野焼きの後の新鮮な新芽が出始めた場所に好んで現れます。一年中繁殖が可能ですがほとんどの子供は雨季が始まるまでに生まれます。ダーウィン郊外のイーストポイント保護区で比較的容易に観察することができます。

ブラックワルラー

ブラックワラルー(Black Wallaroo)は、カカドゥ地域の岩場だけに見られるカンガルーで、とても足場の悪い急峻な岩場を優雅に跳び回ります。大変用心深いのでめったに見つけることができませんが、ノーランジーロックなどの岩場でフンを見ることが出来ます。

*ワラビーとカンガルー

カンガルーの仲間の中で、比較的小型のカンガルーはワラビーと呼ばれています。大型のカンガルー(レッドカンガルーなど)が、強靭な後ろ足で地面を強く蹴ってピョンピョンと前方上に向かって走るのに対し、ワラビーは前足と後ろ足を上手に使って前方に向かって走ります。また、ワラビーは前足の先端にある爪を使い岩場などを進むことができます。カンガルーが草原や丘陵に生息しているのに対し、ワラビーは森林地帯や岩場にも生息しています。ワラビーの顔付きはカンガルーに比べほっそりしているので容易に見分けられます。以前には、トップエンドにもカンガルーが生息していましたが、アボリジニの野焼きやディンゴ、バッファローなどの影響でいなくなったものと考えられています。ワラルーは、カンガルーとワラビーの中間の大きさです。


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