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カリフォルニアの新しい風を楽しむ
州都サクラメントから高原リゾート・レイクタホへ


写真=シエラネバダ山脈


<その4> 透明な景観とダイナミックなアクシビティを楽しむレイクタホの休日

 カリフォルニア州の東端を北から南へ644kmにわたって走るシエラネバダ山脈は、米国本土の最高峰ホイットニー山4276mを擁する米国でも代表的な山岳地帯である。中北部のレイクタホから中部のヨセミテ国立公園、そしてその南にはセコイア国立公園が位置し、南北に長いカリフォルニアを背骨のようにカバーする。その代表的な高地湖畔リゾートであるレイクタホは、湖の青と空の青がどこまでも一体になって透明な景観を形成していることから別名「ブルー・レイクタホ」とも呼ばれている。



写真=雪景色が美しいレイクタホ
 サクラメントを出発してエルドラドの丘陵地帯を過ぎると国道50号線はやがて高原から山岳地帯に入る。そしてのぼり切ったところが、ネバダとの州境の街サウス・レイクタホである。50号線はそのあと東側を北上すればネバダ州のリノ(Reno)に抜け、西側を辿ればタホ市を経て80号線に入り、再び出発点のサクラメントに戻る。

 湖水の透明度が37mと聞いて余りピンと来なかったが、日本で透明度の最も高い阿寒湖が25m前後と聞いて、レイクタホの清浄さにあらためて驚るかされた。周囲の山々から眺望するレイクタホは、どこまでも穏やかで青く透明だ。湖水を遊覧する観光船の白がまぶしく光る。
 湖や周囲の山岳地帯、開けた高地地帯など変化にとんだ自然を活用して、1年を通じあらゆる種類のスポーツを楽しめるというが、熱気球やグライダーといった空のアクティビティまで体験できるというから恐れ入る。そしてレイクタホといえば、何といっても特筆すべきはウィンタースポーツである。
米国でも最大級のスキーリゾートといわれるマンモス・マウンテンとヘブンリーをはじめレクタホを取り囲むようにスキー場が点在する。近年は日本のスキー場では物足りないスキーヤーも時折見かけるようになったと、地元の観光協会では話す。

 今回は、ウインター・スポーツのひとつスノボービルに挑戦することになった。場所は、街中からリノ方面へ4マイルほど北に行ったゼプファー・コーブ(Zephyr Cove)。ネバダ州だ。
 ゼプファー・コーブは、米国最大のスノーモビル・センターのひとつで、マシーンはすべて最新鋭のSKI-DOOに統一、全部で100台以上の装備を誇るというから凄い。団体でも、最高80台160人まで利用を受け付けるというから、日本ではまず体験できないスケールである。利用資格は7歳からシニアまで。インストラクターがマシーンの操作方法を細かく教えてくれるうえ、グループの先頭と最後方についてガイドしガードしてくれるから、初心者でも車の運転ができる人だったら、問題なく乗りこなせるというから嬉しい。



写真=スノボービルに挑戦
標準のコースである2人乗りのSKI-DOOを利用し交互に運転しあいながら2時間のコースを楽しんだ場合、ガイド付きの料金が2人で139ドル、これに防寒具を一揃い12ドルを加えるとざっと150ドルになる。

 眼下に青々と清浄な水をたたえるレイクタホを時折眺望しながら、スノモービルで走る雪と樹氷の白一色の世界は、ダイナミックで新鮮な楽しさに溢れている。軽快なエンジン音を響かせながら、足跡ひとつない雪原を走る贅沢は、また格別だ。



写真=ガイドが一定間隔で後続の参加者を
チェックしながら先導する

 いかに雪の世界だろうとこんなにガソリンを撒き散らして走り回って自然を痛めつけないのだろうか。心配になって係員に聞くとパンフレットを示しながら、ゼフィア・コーブは環境監視機構(Planet Ever Green)のメンバーとして、自然へのダメージを最少限に抑えるため、コースの設定や利用客への指導など、徹底的な配慮をしていると胸を張った。
寡聞にして知らないが、日本では国立公園や森林保護地域でのスノモービル・ビジネスは認められているのだろうか、もし可能だとしてもどのような規則や規制があるのだろうか。スノモービルひとつとっても米国のウインター・スポーツはダイナミックで、日本ではまず体験できない贅沢さだ。
 雪下にあるレイクタホの自然はやがて春になるといっせいに緑の野原となり絶好のハイキングコースとなる。ゴルフもいい。キャンプも楽しい。ハイキングだって長短コースはいろいろある。透明な自然の中でダイナミックに楽しむアクティビティの数々は、想像するだけで楽しいではないか。

 そしてとどめは、街に帰って楽しむ食事とショー、そしてカジノでのひと時だ。カジノはすべて道を挟んだネバダ州側にある。世話になったカリフォルニア州にお金を落とすつもりが、間違ってネバダ州側に大金を落とすことなど、間違ってもないようにギャンブルはあくまでほどほどが肝要だ。

取材協力:カリフォルニア州観光局
最終更新日:2006年6月5日
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