ドイツ/フランスの日帰り旅行 車内で感じる欧州の多様性 今回取ったルートは、ドイツのシュトゥットガルトからフランス・ストラスブールの日帰り往復旅行である。 シュトゥットガルトからストラスブールへは途中ドイツのカールスルーエ(Karlsruhe)に停車するのみで、所要時間はおよそ1時間15分だ。 日本なら首都圏近郊に住む人たちの通勤時間と大差はない。欧州人はともかく、我々日本人にとってはさほど苦にならない時間と言えるだろう。 駅の電光案内板でホームを確認すると「シュトゥットガルト発パリ行き」とある。終着駅のパリまで乗っても約3時間半というから、欧州各国が一層近くなったことを改めて実感する。 いよいよTGVへ乗り込む。銀色ベースの車体にある、筆文字で書いたような丸い「TGV」のロゴ(写真左)がかわいらしい。 通常、1等車は車両の前方か後方にあるが、シュトゥットガルト駅発の場合は前方に配置されていた。 1等車両の座席の色はグリーンとシルバー(写真右下)。通路をはさんで片側に2座席、もう一方に1座席の3列で、体の大きな欧米人でも十分なゆったりとした作りになっている。 背もたれや足乗せなどのリクライニングはもちろんのこと、コンセントも備えられているので車内でパソコンの利用も可能だ。座席番号はシートとシートの間に記されている。 一方、2等車両は1等車両に比べると両側2席と少しピッチは狭いものの、赤とパープルの色合いがフランスらしさを感じさせる斬新なデザイン。また、有名デザイナー、クリスチャン・ラクロワによるスタッフの制服も洒落ている。 列車は静かに出発し、ドイツ語・フランス語・英語の車内アナウンスが流れる。乗務員にはこの3ヶ国語のいずれかが通じるので、言葉にもさほど苦労することはないだろう。 なお、東線はドイツ国鉄の車両も運行されているが、その場合の列車番号は「TGV」ではなく「ICE」として表記されている。 |
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取材:2007年12月 |