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 話が長くなり、また、専門的になるのでここでは深く立ち入らないが、旅行業者もまた、送り出す日本側も、受け入れる香港側も、色々な理由で「売り物」としてのショッピングの魅力に大きく依存している。

 従って、ショッピングの時間を削って『スポットライト香港』の催し物をパッケージに組み込んでもらったり、あるいはそれらの催し物を目玉にした特別なパッケージ(スペシャル・インタレスト・ツアー)を企画してもらうのは、消費者の志向傾向とコストの両面の条件から見ると容易なことではないのである。

 また、香港側にはこれによる香港観光の総体的な需要喚起という大きな負荷があるのだから、5本や6本の特別パッケージを企画してもらったとしても話にならない。これは心して取り組まねばならない問題であろう。

 また、個々の観光客に、フリータイムなどを利用して積極的に楽しんでもらうため、「催し物」の詳細や具体的なスケジュールは勿論、入場券の入手方法や会場への一人歩きのための親切なインフォメーションなどを十分に準備し、徹底させねばならない。

 需要を刺激するためには観光客が香港に到着してからの情報提供では遅い訳で、出発前に、どう売り込み、どう需要を高めるか、そのセールズ作戦が目的達成のキーとなろう。

 この機会に、「何時か香港に行って見ようかな」とただ漠然と考えておられるすべての方々に私から次のようにお願いしたい。

 『出発日などの旅行計画を決める前に、是非、
 香港観光協会のFAXインフォメーション
 (東京の場合は03-3249-7210,アクセスコード3870#、
  大阪の場合は06-411-1100、アクセスコード3870#)、
 又はインターネットのホームページ(アドレスはhttp://www. hkta.org/japan/)
にアクセスして各種イベントの情報や必要インフォメーションを取り出して参考にしてください。できれば直接香港観光協会の事務所を訪れることをお勧めします。何時香港に行かれても、『スポットライト香港』や『トキメキ100日間キャンペーン』(これは返還の日から100日間の間のみ)の楽しい、また、この機会をのがしたら2度とチャンスがないかも知れない貴重な「催し物」が日本からの観光客をお待ちしているのです』

 さて、話は戻るが、返還後の観光客の落ち込みはある程度は避けられないと思う。先に述べたように、香港観光の需要が「返還」という稀有の「売り物」に刺激されて、その直前の約1年間に集中したのだから、返還後しばらくは、「静かな時」があるのは仕方がない。香港に興味を抱く消費者市場の絶対数の問題だと納得しよう。

 先の『スポットライト香港』や『トキメキ100日間キャンペーン』は返還後の退潮に即応した対応策であると同時に、将来の香港観光促進のための1つの指針ともなるもので極めて意義のあるものである。




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