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素顔の英国・Everyday People
<その3>
Education
ロンドン大学のとあるカレッジの登校時
イギリスには専門学校や大学正規の教育機関以外にも、アダルトスクール(成人学校)やワークショップ、夏期講習など学ぶための機会が充実している。そんな中から私がイギリスにいる間、顔を出したイギリスの学校のお話しをいくつか。
アウトサイダーが集まるアートスクール
ロンドンにいた1年目は、アートスクールにフルタイムで通っていた。フルタイムとは週15時間以上授業を取ることで、それ未満はパートタイムの学生となり、授業料も安い。が、パートタイムでは外国人はビザがもらえない。イギリスの教育システムでは学位を取るという点ではパートタイムでもフルタイムでも同じなので、時間はかかるが安くすむので、働きながら学ぶ社会人も多い。かつては外国人でもパートタイムのコースでもビザが取れるよう学校で取り計らってくれたそうだ。
さて、私が通っていたアートスクールは大学ではないので、専門学校ということになろうか。日本のブリティッシュ・カウンシルでたまたま見つけた『Flood Light』という学校案内の本の広告に出ているのを見て、写真のコースもあり、授業料も安いし、ということで決めてしまった。現地で探す手間を惜しみ、行く前に決めておきたかったのだ。
ある授業でたまたま撮った集合写真。
この中にイギリス国籍の生徒はいない。
入ってみると半分が日本人。といってもロンドンに来たばかりというより、語学学校にも飽きたし、ビザも欲しいし、といったロンドン歴の長い人が多かった。先生たちも外国人あり、学位のない先生あり(教員免許はいらないが普通は学位を持っている)、と様々。オーナーは一見フレンドリーだがケチなスコットランド人。見学に来た人にはうま〜く入学を薦めるビジネスマンで(意思の弱い日本人はまさにカモ)、先生や事務アルバイトとも口喧嘩が絶えなかった。設備や器材も一応あるが狭いし古いし数は足りないし、とないない尽くし。集まる生徒もイギリス人はほとんどおらず(予備校のようなところで、正規の教育機関でないため、政府の補助金が出ない)、日本人以外にも北欧人(自国の政府が学費を出す)、北米人、香港人など外国人が多い不思議なところであった。
先生の一人。すごい学歴の持ち主なのだが、外国籍
のためイギリスで正規の学校での職が見つからない。
というととんでもない学校みたいだが、このはみ出したような集まりが妙に居心地が良かった。当り前の価値観からちょっと外れた、楽しい仲間にも巡り会え、後に行った大学などより先生は外国人にも親切で献身的であった。最初から学位を目指してきている人が集まる予備校のような学校(外国人のための大学準備コースというのもある。もちろんほとんどの生徒が日本人)よりのんびりしていて楽しく過ごせたと思う。ここの同期(?)の人達も今それぞれの道を歩いているが、なぜか皆不思議な連帯感を持っていて、会うたび「あの学校、おもしろかったよね」という話になるのだ。
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