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初めてのローカル線


 もう一つクロアチアからスロヴェニアに入る時印象的だったのは、初めてのローカル線での貴重な体験だったが、国境の町ドボヴァで列車を乗り換える際に徹底的なチェックが行われ、全員の検査終了まで誰も列車から出られずカンズメにされたことだ。一緒に乗り合わせたザグレブからセリエ近郊の親戚に行く母娘から聞いた話では、難民のチェックが厳しいとのことだった。一般の旅行者には国際列車に乗ることをお薦めする。

 昔は同じ国であっても、スロヴェニアは将来のライバルとして特に隣国のクロアチアを意識しているようである。クロアチアは今でこそセルビア問題から手を抜けないが、平和が戻れば産業水準の高さと観光資源の豊富さで最大のライバルとなる可能性が高い。私としては良い意味での両国の切磋琢磨を希みたい。


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