3日目は、フォーマルナイト。このクルーズのタキシード着用率は約30%。だから、タキシードでも、手持ちの背広でもいっこうに構わない。また、65米ドルでタキシード一式が借りられる(靴は別料金)。レンタルシステムもあるので、日本から持っていくのが面倒くさい人や、タキシードをぜひ着てみたいという人には便利である。
この日、キャプテンズテーブルをともに囲んだのは、ほとんどが、アメリカのクルーズエージェントの人々であった。年間利用客が600万人を超えた北米のクルーズマーケットを支えているのがこの人々でもある。互いに情報交換をしながら、ロブスターやビーフウエリントンの大ごちそうに舌鼓。ホテルマネージャーから、この船の総料理長はインド人であることも教えてもらった。
一方、今回のレギュラーテーブルのテーブルメイト達は、全員が1人旅で、現役で仕事を持つ人達ばかりだ。空軍の検査技師、保険コンサルタント、大学教授、コンピューター会社勤務、幼稚園の先生等々、職種は様々だが、彼らが、仕事の合間に5泊のクルーズにやってきて、上手くリフレッシュの場として活用していることが羨ましかった。日本では、お金と時間のある老人の旅というイメージのクルーズ。早く本場アメリカ並みの賑わいを見せてほしいものだ。
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カーニバル・プール |
某日、カーニバルクルーズの人気プログラム「胸毛コンテスト」がプールサイドで開催された。胸毛自慢の男性客7人が登場し、1人1人がターザンの真似をし「アーアーア-―」と雄たけびを上げ、胸をどんどん叩いて、野性度を競うコンテストは、もう笑いの渦。英語が達者でないと、外国客船は楽しめないと考えている方もいるが、このクルーズには世界32カ国から来た2000人のお客様が乗っていた。この中には日本と同じように、母国語が英語でない国の人もたくさんいる。そこで、この胸毛コンテストのように、たとえ英語がよく分からなくても、万国共通で楽しめる、見ているだけで十分楽しめる催し物が沢山用意されている。
また、この船には昼食どきに、「揚子江」という名前の中華料理コーナーも、開店する。メインダイニングルームでは、リクエストしておくと、白いご飯とお箸も出してくれた。
このように、食事面でも日本人にとても乗りやすい外国客船である。
それでは、最後に本船の初代マスター・ラッセロ船長から日本の皆様へのメッセージをお届けしよう。
「この船は、姉妹船カーニバルデステニーより、1デッキ増え、よりスぺーシャスになり、遊びの幅もぐんと増えました。たとえば、音楽を例にとると、日本で人気のあるカラオケもあれば、ジャズもクラシック音楽もあります。日本のお客様のご乗船をお待ちしています」。
カーニバルクルーズラインズのキャッチフレーズは「ザ・ファンシップ」。陽気で明るいクルーズをぜひ楽しんでほしい。日本での問い合わせはアンフィトリオン・ジャパン(電話03―3832―8411)まで。