伝統と現代性のコラボレーション
21世紀の豪華客船クイーン・エリザベス誕生
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クイーン・エリザベス船体 |
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「あなたの知っている豪華客船の名前は?」と聞かれたら、多くの人が真っ先に挙げる名前が「クイーン・エリザベス」だろう。170年以上の歴史を持つ海運会社キュナードラインはこれまでクイーン・エリザベスの名を持つ3隻の客船を輩出した。
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ロイヤルコートシアターの客席 |
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1940年に就航した初代クイーン・エリザベス。2代目といえるクイーン・エリザベス2は、1969年に誕生し、2008年秋に引退。そして2010年10月、現代の海の女王として新造客船クイーン・エリザベス(QUEEN ELIZABETH 90900総トン)が生まれた。
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グランドロビー |
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この船の誕生はまさに英国民の誇りだ。イタリアの造船所で建造されたクイーン・エリザベスが母港の英国サウサンプトンに初入港する様子や、命名式典でエリザベスU世女王陛下が新造船に名前を授けるゴッドマザーを務めた模様が、連日のようにBBC等でTV放映された。
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キュナードラインにはクラシカルなイメージがあるが、新クイーン・エリザベスの魅力は伝統と現代性の融合を見事に実現した点だ。
キュナードラインのピーター・シャンクス社長は「客船クイーン・エリザベスはまず、キュナードヘリテージと呼ばれる当社ならではの文化的遺産と、伝統的なブリティッシュスタイルの船旅を重んじている。そしてフォーマルの似合う船であり続けたいと願っています。同時に、この船は、当社で最も若い存在でもあり、現代のお客様に快適に過ごしていただける斬新さも取り入れました。ベランダ付客室が多いこと。上質なエンターテイメントを提供できること。姉妹船クイーン・ヴィクトリアにはなかったブリタニアクラブレストランの新設等々、今日的嗜好も取り入れ、楽しさの幅を広げた点が特徴です。」と語った。
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クイーンズルーム |
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クイーン・エリザベスの中枢ともいえるグランドロビーは、三層吹きぬけの美しいロビーだ。正面には寄木で描かれた客船の大壁画が飾られ、豪華客船黄金時代にタイムトリップしたような華やかさに迎えられ旅が始まる。
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この船の名室の1つクイーンズルームは、最近の新造客船ではほとんど見かけない広々としたダンスフロアのある2層吹き抜けのボウルルームである。昼は英国式アフタヌーンティーの場となり、夜は洋上の舞踏会のようにダンスの花が咲くエレガントな社交場だ。
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ロイヤルコートシアターは、830人収容の大劇場。青と金を基調色にした優美な劇場にはボックス席まであり、ここもフォーマルウエアの紳士淑女が観劇をする様がよく似合う。
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