エコツーリズムと海外旅行
このエコツーリズムという言葉は、便利なキャッチフレーズとして、自然に優しい旅行であればどんな旅行にでも、また今後観光地保全の切り札となる旅行として、商標のごとくすでに日本でも使われていますが、なかには間違って使われている例も見られます。
エコツーリズムは、その本質について十分理解を得ていかないと企業にとっては直接関係のないこととみられかねません。
エコツーリズムには実際、その有用性について否定的な見方と過大な期待の両面があります。また実態の内言葉にすぎないと言われかねない面もあります。
日本でも多くの企業が環境対策に取り組んでいますが、エコツーリズムが訪問先の環境保全に役立つところまではいっていません。環境産業も環境保全について応分の役割を果たすべきであるという声は益々大きくなっていますが、多くの会社は、本当のエコツアーはどういうものか、また何をやらねばならないのか、さらにこの経済不況下において、何故、こういうことにかかわりをもたなければらならないのか等について、まだよくわかっていないのが現状です。
環境問題に対する一般国民の認識は徐々に高まりつつありますが、自然観察ツアーや冒険旅行に対する旅行者のニーズはそれ以上の速さで高まりつつあります。アメリカのエコツーリズム協会の専務理事M.E.ウッド氏は次のように行っています。
「エコツーリズムはアメリカで普及し、アフリカで根をおろし、アジアを捉え、ヨーロッパで生活の一部にまで高められた。エコツーリズムは、今、多く倫理面からも論じられている。
旅行者や旅行先のために、これこそ本当のエコツーリズムだと言えるにはどのような基準を満たせばよいかという声が聞かれる。エコツーリズムという竢苺W繧ェしばしば間違って使われているために、責任感のある多くの会社が、かえってエコツーリズムという言葉の使用をやめようとしている。」