中国返還と香港観光の将来

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荒川 一郎




香港の中国返還まであと1年となった。
あらゆる状況を総合してみるに当面ドラスティックな変化はないであろうというのが、期待も含めた西側の大方の観測だが、いずれにしろ東洋の真珠といわれてきた香港が、中国返還後、どのような変貌をとげることになるのか、今世紀末最大のエポックと言ってもよい。勿論、観光も同じだ。

本文は、97年の中国返還を睨みながら、香港観光の現状と将来をマーケティングの視点からまとめた「香港観光・私論」である。従って、読者は主に旅行業界人を想定して書下ろしたものであるが、当然のことながら香港観光のマーケティング論を考えるとなれば、果たして香港観光とは何か、日本人にとって「初めての海外旅行」の目的地として象徴的な存在であった「香港の現在と将来」は、専門家でなくとも広く共通する関心事である。「返還後の香港観光はどうなるか」香港観光協会の日本支局長として直接、今日の香港観光の下地造りにかかわりあってきた私にとって、香港は観光マーケティング論の全てであり、全エネルギーを注ぎ込んだ偉大な教師でもあった。

幸い双方向通信が可能であるインターネットを使えば、読者はもとより現地関係者との対話も可能である。香港観光の原点を紹介しながら、観光地としての明日の香港を展望してみたい。まずは、今も昔も、そしてこれからも香港の最大の魅力のひとつである、グルメ考からからとり上げてみたい(ご意見をお待ちしてます)

著者敬白
1996年6月
荒川 一郎



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