フライブルグの老舗ホテル「リングホテル・ツム・ローテン・バーレン」 | ライン川を越え フライブルグへ |
---|
「ビールとソーセージだけは美味い」と言われるドイツだが、ドイツ産の赤ワインと上品で美味しい肉料理が味わえる店がある。その店があるのは、スイスのバーゼルから車で約1時間半の場所にあるドイツの都市、フライブルグだ。 フライブルグの人口は約16万人、うち10%が学生という学術都市。歩道には整然と石畳が並び、市内には清流を湛えた用水路が張り巡らされている。環境に配慮して整備されたこの街は、エコシティとして世界からも注目を浴びている。 目指すレストランがあるのは、市内中心部のオバーリンデン通りにある「リングホテル・ツム・ローテン・バーレン・フライブルグ」という老舗ホテルの中にある。
さて、ホテルのどっしりとした扉を開け、左横にあるレストランに足を踏み入れると、どっしりとした重厚感のある木製の調度が目に飛び込んできた。これといって凝った彫刻が施されているわけではないが、そこから放たれる黒い光沢がその歴史を感じさせる(写真左下)。
|
|
牛肉は柔らかく、味付けも上品。パンチの効いた旨みが印象的だが、ドイツ料理にありがちな尖った“塩気”は感じられない。また、ヨーロッパではその料理のボリュームに驚かされることが多いが、日本人には有難い程よい分量の一皿だった。 レストランの地下には古いワインセラーがあり、地元バーデン地方をはじめ世界のワインがストックされている(写真上)。
この「シュペートブルグンダー」というのは、フランスのブルゴーニュ地方の高級葡萄品種「ピノ・ノワール」と同じ品種のワイン。寒さの影響などもあり、同品種といえどもフランスに比べ少し薄めだが、濃厚なルビーカラーのどっしりしたフルボディ・ワインで、力強い料理によく合う。 食事を堪能し、ほろ酔い気分で帰途に着く。
|
|