ザクセン州立歌劇場(ゼンパー・オーパー)

ゼンパー・オーパーの名で親しまれているザクセン州立歌劇場
世界屈指のオペラハウス「ゼンパー・オーパー」
宮廷文化が華開いた街には、音楽、絵画など洗練された芸術が集まる。
街の中心に位置するザクセン州立歌劇場(旧称:ドレスデン国立歌劇場)は、「ゼンパー・オーパー」の愛称で親しまれている世界屈指のオペラハウスだ。
「ゼンパー・オーパー」劇場内部
ヴァーグナーが芸術監督を務めた『タンホイザー』が初演された劇場として知られ、何度か来日公演も行われているので、観劇、あるいは歌劇団の名を耳にした人も多いことだろう。

設計者、ゼンパーの名を冠したこの歌劇場が建設されたのは19世紀のこと。火災・戦災で幾度となく焼失し、現在のものは1985年に再建された三代目になる。
だが、幸いにも設計図やゼンパーの手紙といった資料が残されていたため、内部の色彩にいたるまで、細部に渡り建築当初のまま復元されたという。

歌劇場広場に堂々と鎮座する外観はもとより、内部もまたため息が出るほど美しい。
赤い絨毯に豪華なシャンデリアは、世界でも有数のレベルを誇る劇団演じる“夢の世界”への入口にふさわしい壮麗さだ。蛍光灯ではない柔らかな明かりが、眩いまでに内部を照らしている。
「ゼンパー・オーパー」劇場内部
青緑色のギリシア風の柱(写真左上)は大理石でできている。観客席(写真右)には白を基調とした金装飾が施され、開幕前の赤い緞帳が静かに、舞台上の夢の世界と現実世界を仕切るように下がっている。

ドレスデンを訪れたなら是非とも観劇したいものだが、オペラのチケットは現地の人でもなかなか取りづらいという。残念ながらチケットが入手できなかった場合には、劇場見学ツアーへの参加がお勧めだ。

オペラで有名なゼンパー・オーパーにはバレエ団もある。
バレエ団の演目もコンテンポラリーやオリジナル、ノイマイヤーなどの振り付けによる作品など、日本ではあまり見ることのできない演目も多いので、殊にバレエファンなら一見の価値ありだ。また、同バレエ団では日本人ダンサーの竹島由美子さんがプリンシパルを務めているので、興味のある人はぜひ足を運んでみてほしい。
ドレスデンの街を日本語でじっくり味わう「ウォーキングツアー」

ゼンパー・オーパーのある劇場広場横にあるドレスデン観光局の前から、ウォーキングツアーが催行されている。
ツアーは基本的に劇場広場から出発し、ゼンパー・オーパーを眺めた後、ツヴィンガー宮殿、ドレスデン城、フラウエン教会、ブリュールのテラスなど観光名所を巡る。参加者のリクエストに応じ、コースが変更されることもあるそうだ。

また、集合時間に来た人だけで出発するので、シーズンオフには運がよければ個人ガイドになる可能性もあり。日本語ガイドによる日本語のツアーなので、街の概要や土地勘を得る上でも利用したい。
BACK | NEXT
画像・文章の転用、および転載はご遠慮下さい
Supported by: Dresden Tourismus GmbH
Tourism World Inc. All rights reserved