ノスタルジックな蒸気機関車に乗ってモーリッツブルクへ
モーリッツブルクは、ドレスデンっ子に人気の日帰りドライブのデスティネーション!
モーリッツブルクには、ザクセンの初代国王となったアウグスト1世の命により狩猟用の宮殿として建てられた「モーリッツブルク城」があり、最大の見どころとなっています。
駅からこの城に向かって歩いて行くと、途中にツーリストインフォメーションがあります。ここでは、様々な観光情報を提供してくれますが、地図は有料です。このツーリストインフォメーションの先にレストランやカフェ、クレジットカードでのキャッシングができるATMもあります。
早速お城の見学と行きたいところですが、その前にちょっと腹ごしらえでもしましょう!
ドイツの春の味覚と言ったら、やっぱりホワイトアスパラガスですよね。これでもか~!!!ってほどのボリュームです。シュニッツェルとホワイトアスパラ、一体どちらが主役なのか分かりません。
ホワイトアスパラガスは、シュニッツェルだけでなくフィレステーキなどの付け合わせとしても食べられますが、私は断然シュニッツェルをお勧めします。このサクサク感がたまりません。毎日食べても(?)飽きません。
値段はこの先変わる可能性がありますが、なんとこのボリュームで13.80ユーロです。大きな都市では20ユーロ前後するお店も少なくないので、かなりお得感があります。
お腹も満たされたところで、お城へと向かいましょう。ここはドレスデンっ子が、週末によく出かける場所の一つだそうです。
建築当初はルネサンス様式の建物でしたが、その後バロック様式へと改築。現在内部はバロックミュージアムになっていて、調度品や伊万里焼のコレクションなどが展示されています。
ダイニングルームの65もの赤鹿の角は圧巻。石の間には絶滅した大鹿の角なども見られ、いかにも狩猟の城といった感じです。内部のイメージ写真は モーリッツブルク城のウェブサイトでもご覧になれます。
内部の見学が終わったら、城庭園へ出てみましょう。ちょっとした散歩にも最適です。自然保護区の森の中に佇むこの壮麗な城では、毎年8月に音楽祭が開催されています。
屋根に目についたようなこの館、ちょっと面白いと思いませんか?なかなかシュールですよね?
実はこれ、チェコとの国境にほど近い山岳地帯を中心に見られる建物で、雪が落ちやすいように窓の上の庇が工夫されているんです。私はこの屋根を見る度に「あ~、ザクセンに来たんだな~」って、妙に実感したりします。
ホワイトアスパラガスの他にもう一つ、春のドイツで忘れてはならないのが菜の花畑!
ドレスデンの周辺にも美しい菜の花畑が広がっています。
ここに植えられている菜の花は、ある時期が来るとカットされバイオマス燃料として活かされますが、それまで人々の目を和ませてくれます。
少し歩き疲れたので、モーリッツブルク城の近くから路線バスに乗り、菜の花のある風景を求めつつラーデブルクまで足を伸ばしてみることにしました。
モーリッツブルクとラーデブルクの間にも菜の花畑がたくさんあり、車窓から楽しむことができます。お気に入りの場所が見つかったら、途中下車してその先のバス停まで歩いてみるのも良いかも知れません。但し、町中のようにバスがバンバン走っているわけではありませんので、お戻りのバスの時刻にはご注意下さい。
バスの運行スケジュールは、ドイツ国鉄(DB)のウェブサイトで検索できます。非常に便利なサイトですので、ぜひご活用下さい。
ラーデブルクからドレスデンまではバスとSバーンを乗り継いで戻れますが、同じバスでモーリッツブルクへ戻ることもできます。ですが、終点では日本のように乗客全員を下ろしたりせず、その手前から継続して乗車している人もいますので少し分かりずらいのが難です。
万が一、行先が変更になっているといけませんので、モーリッツブルクへ戻る場合は運転手さんに確認を。途中、他より停車時間が長い場所がありますので、走行の邪魔にならないように停車時に尋ねると良いでしょう。
次の停車地は、日本と同じように社内アナウンスと一緒に電光表示板に表示されますが、ラーデブルクに入ると「Radeburg Bahnhof」「Radeburg Rathaus」など、バス停の名前にすべて「Radeburg」が付いていて、バスの行先と同じ「Radeburg」というバス停があるわけではありませんので、そこも注意しておきたいところです。
そんなこんなしているうちに、満開の菜の花にどっぷり魅せられ「点火」してしまった私は、その後も美しい菜の花畑を求めてまさかのサバイバルへと突入。路線バスを複数乗り継ぎ、終バス(とはいっても、まだ夕方・・・)でグローセンハイン・コットブーザー駅へと流れつき、そこからSバーンでドレスデン中央駅まで戻りました。
自由気ままに取材をしていると、時に(しょっちゅう?)そんなハプニングにも出くわすものです・・・。
でも、「サバイバルはカンベン!」という皆様は、しっかりと情報収集をし、路線バスの冒険は早めの時間に設定して、計画通りにお出かけ下さい。