シシリアの旅

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シシリアの旅 (その8)

メッシーナ、ジャルディーニ・ナクソス、まとめ


古代遺跡からエトナ山を望む
タオルミーナに八泊したので、ここを基地にしてメッシーナとジャルディーニ・ナクソスの町を訪ねました。

メッシーナ


メッシーナはご存知のようにシシリア島の西北端にあり、イタリア本土からの入口の町です。タオルミーナからはバスで一時間ほど、往復で8000リラ(500円弱)です。

この街はゲーテが訪れる四年前の1783年に大地震に遭い、ほとんど復興されていない街の惨状が詳しく描かれています。その後1908年にも大地震に遭い、さらに第二次世界大戦でも大きな被害に遭いました。そのためか観光案内所でゲーテが訪ねた寺院や泊まった旅館について尋ねてもさっぱり要領を得ませんでした。

この街で印象に残るのは、一衣帯水のイタリア本土の眺めです。絶え間なく出入りする船を眺めると、望郷の念も起こってきます。

建物では、サンティッシマ・アンヌンツィアータ・デイ・カタラーニ教会は12世紀のノルマン時代末に建てられ、ビザンティンとアラブとノルマンの三つの様式が溶け合ったような小さな教会でした。この建物は地震にも残ったようです。

一方、ドゥオーモはルッジェーロ二世によって建てられたノルマン時代の建築ですが、1908年の大地震でほとんど崩壊し、さらに再建中に第二次大戦での空爆を受けました。
時間の配分が悪く、州立博物館を見逃したのは残念でした。

海岸を望む

ジャルディーニ・ナクソス


タオルミーナの外港といえる位置にあり、まずここに植民したギリシャ人がタオルミーナの街を開いたようです。町は海岸に沿って帯状に広がっています。眼を上げれば、タオルミーナを望むことができます。

ここで見るものは、観光案内所によると、考古学公園と付属の博物館だけとのことです。公園では遺跡を近景に、たわわに実る柑橘類の木越しにエトナ山を遠望できます。今では庶民的な海水浴場として人気があります。

メッシーナの港

エトナ登山は次回の楽しみに


シシリアでの最後の二泊をカタニアにしたのは、エトナへ登るためでした。少しでも暖かくなってからがよいだろうと、日程を最後にしたのですが、生憎と雨に降られました。雨になると、カタニアの街からはエトナは全く見えません。霧の中のエトナへ行っても仕方がないとあきらめました。エトナへのぼるには、スキーはべつとして、暖かい季節の方がよいでしょう。

ギリシャ劇場からエトナ山を望む

終りに


シシリアを有名にしたゲーテの言葉があります。
「シチリアなしのイタリアというものは、われわれの心中に何らの表象をも作らない。シチリアにこそすべてに対する鍵があるのだ」

(2002年5月号)


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