現代美術の国際展「ヘルシンキ・ビエンナーレ」が一般公開

2021年06月18日 掲載

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2106 Helsinki Biennaali 01

Alicja Kwade: Big Be-Hide, 2019 © Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021




「ヘルシンキ・ビエンナーレ」は、ヘルシンキの手つかずの自然と都市遺産が融合した旧軍用島、ヴァッリサーリ島で開催される国際的な現代アートイベント。国際的に活躍するアーティストが、それぞれの配置場所の特性を活かして制作された作品を中心に構成され、ヘルシンキの野心的な文化的体現やアートシーンを、一般と組織の双方レベルで発展させることをビジョンに掲げて開催されている。人間と自然環境との関係を追求した展示作品も多い。

ヴァッリサーリ島のさまざまな場所が、作品そのものに組み込まれている。人間と自然環境との関係を追求する作品も多く、ヘルシンキ本土からフェリーで到着するを出迎えてくれるのが、ヤーコ・ニエメラのインスタレーション「Quay 6」(写真右)、その他にも消化器官に姿を変えた地下室「Indigestibles(=不消化)」(写真左)など独創的な作品もある。



2106 Helsinki Biennaali 02

(左)Dafna Maimon: Indigestibles, 2021 © Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021
(右)Jaakko Niemelä: Quay 6, 2021 © MaijaToivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021




こうしたビエンナーレに参加するアーティストたちに、多くのインスピレーションを与えているのが、時間、変化、そしてヴァッリサーリのかつての住人たちの痕跡。何十年もの間、人間が住めずにいた建物はビエンナーレ終了後に解体されるが、そこに植物の生命の新たなサイクルが始まると、絵の跡はゆっくりと消えていく。

このビエンナーレには、世界41ヶ国からアーティストやアーティストグループが参加。ヴァッリサーリの文化的歴史、地政学的位置、多様な環境に関連した作品やインスタレーションがリアル展示されている。



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(左)Tuomas A. Laitinen: ΨZone, 2021 © Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021
(右)Katharina Grosse: Shutter Splinter, 2021. Commissioned by HAM/Helsinki Biennial 2021 © Katharina Grosse and VG Bild-Kunst Bonn, 2021. Courtesy of KÖNIG Gallery. Photo: Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021




2021年はコロナ禍ということもあり、ヴァッリサーリ島のインタラクティブなVR体験「Quest Virtual Helsinki – Vallisaari Island」が公開されているほか、アーティストへのインタビュー映像をはじめ、パフォーマンス映像、選りすぐりのデジタルアート作品など、日本からも楽しめるバーチャルコンテンツも充実している。

「ヘルシンキ・ビエンナーレ2021」の参加アーティストおよび作品、媒体等は、以下の公式ウェブサイトでチェックできる。

Helsinki Biennaali

会期

2021年9月26日(日)まで

主会場

ヴァッリサーリ島(ヘルシンキ)

URL

http://www.helsinkibiennial.fi


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