トルコ、観光の魅力の一つとして「スローフード」を今秋よりさらにアピール
国内の各地域で伝統的なローカルフードを体験できることから、「スローフード」のトレンドが実践される旅として近年注目が集まるトルコ。何世代にもわたりヘルシーなレシピが継承されているトルコでは、ゆっくりと穏やかな時間だけでなく、より健康的な「食文化」を楽しむことができる。
中でも近年、注目が集まっているのが「ゼロウェイスト料理」。これは「何一つ無駄にしてはいけない」という考えのもとに成り立つ、古くから受け継がれてきたトルコ料理の特徴のことで、例えば乾燥したパンを自家製クラッカーに、果物の皮はジャム作りに利用するなど、食材を無駄にすることなく、じっくりと何日もかけて調理し、伝統の味で食卓を飾る。
とりわけ小さな集落では、消費者が食材の栽培や生産に積極的な役割を担っており、トルコに多くの「スローフード」の店が出現し、このトレンドを受け入れ易くする大きな要因となっており、また自ら栽培したものを最寄りの市場で販売する生産者から食材を買うことは、トルコの食文化において不可欠な要素で、生産者と消費者のコミュニケーションと社会的に良好な関係を構築する場ともなっている。
特に新型コロナによるパンデミック以降、消費者の健康志向が高まり、何を食べ、飲むべきかをより深く考えるようになった。その結果、オーガニック食材を販売するマーケットへの関心が高まっている。
イスタンブールなどでは、特定の日に「エコロジカルマーケット」が開催されているほか、アナトリアの都市ではエコロジー認証を受けた商品を売る生産者が市場の中にスタンドを設置して販売。野菜や果物は、いずれも人工肥料や化学肥料などを使わずに栽培されたもので、生産者の手で農場から食卓に届けられ、大都市でもトラキア、地中海、エーゲ海地域の地元に根ざした小規模な生産者の食材が購入できる。
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