65年ぶりに故郷へ ローマ皇帝マルクス・アウレリウス像がトルコに帰還

2025年08月14日 掲載

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Marcus Aurelius Antoninus

ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの青銅像
(画像提供:トルコ共和国大使館 文化観光局)




トルコに帰還したマルクス・アウレリウスの青銅像は、西暦2年から3世紀に製作されたもの。皇帝を哲学者として描いた極めて稀少な作例として、古代美術史上特別な価値を持つと同時に、アナトリア地方で発見された青銅彫刻の中でも、とりわけ優れた作品の一つとされている。

1960年代に違法発掘され、国外へ。その後、複数の所有者を経てクリーブランド美術館が収蔵されていた。長きにわたる、粘り強い法的・外交努力の末、アメリカ合衆国から返還。間もなく首都アンカラでの展覧会で一般公開が予定されている。マルクス・アウレリウス像のトルコ返還は、単なる文化的な勝利にとどまらない、国際法、科学、外交が連携した成果ともいえ、またトルコにとっては、不正な文化財の取引と戦う継続的な取り組みの中でも、非常に重要な節目となった。

国外へ持ち出されたすべての文化遺産の回復に揺るぎない決意を持つトルコ政府は、「未来への遺産プロジェクト」としてトルコ国内の各地で発掘・修復活動を推進。2026年までに800件の考古学的研究の実施を目指している。

情報提供:トルコ共和国大使館 文化観光局


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