2025年10月、EUが新たな出入国管理システム「Entry/Exit System(EES)」を導入
2025年10月12日より、欧州連合(EU)が新たな出入国管理システム「Entry/Exit System(EES)」を導入する。これは、シェンゲン圏に短期滞在(最長90日間)を希望する第3国からの旅行者を、域内の出入国審査時に登録する自動化されたITシステムで、以下がその対象となる。

画像提供:オーストリア政府観光局
対象となるのは
- 第3国国民(EU、欧州経済地域、またはスイス国籍を持たない旅行者)
- 29のシェンゲン協定加盟国のいずれか1ヶ国以上への短期滞在(180日間のうち最長90日間)する人
- 短期滞在ビザ(査証C)の所持者か、査証が免除されている人
- 氏名、生年月日、性別、渡航書類、国籍
- 入国または出国の日付と場所
- 生体認証データ(顔画像と指紋)
で、入国時に以下のデータが収集される。
この「EES」は段階的に導入され、移行期間を経て2026年4月10日までにEU全域で運用開始が予定されている。移行期間中は、パスポートにスタンプが押印される。
登録は空港の入国審査窓口で、入国審査官によって行われる。12歳以上でICチップのついた「生体認証パスポート」の保有者は、セルフサービス・システム(自動登録機)を使っての登録が可能。
この情報を提供してくれたオーストリア政府観光局によると、「EES」の導入によりオーストリアの各国際空港で影響が生じる可能性があるという。2025年10月12日以降の入国で初めての登録になる場合は、あらかじめ入国および出国時にかかる時間を考慮しておこう。
EES案内(日本語版)
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