約60年ぶりにモントルーの「ナルシス・フェスティバル」が復活
5月から6月上旬にかけて、レマン湖地方のモントルーとヴヴェイの上にあたる一帯では、可憐なナルシスの花の群生に出会える。まるで雪原のように見えることから「五月の雪」と呼ばれ、古くから愛されてきましたナルシス。地域の人々だけでなく、この地を訪れる王侯貴族や資産家、芸術家など、世界のセレブをも魅了してきた。
そんなナルシスブームに湧いていた1897年にスタートしたのが「ナルシス・フェスティバル」。これがたちまち話題となり、オリジナル歌劇が作られた他、ディアギレフ率いるロシアバレエ団やパリ・オペラ座のバレエ団による公演や、“映画の父”と称されるリュミエール兄弟がモノクロ映画『ナルシス祭り』を制作。ユーロビジョン(欧州国際交換中継放送)が開局した1954年には、初めてヨーロッパ諸国に中継放送されるほど、スイスを代表する大イベントへと発展した。だが、規模が大きくなるにつれ継続が困難になり、1957年に惜しまれつつも幕を閉じた。
そんな伝統の祭りが2015年、約60年ぶりに復活することになった。開催日は5月29日と30日の2日間。初日にオープニングセレモニーと、ナルシスクイーンを決めるコンテストが行われ、翌30日の午前中には隣町ヴヴェイのマルシェ広場でフォルクロールマーケットが、午後にはかつて祭りのシンボルであった花で飾られた山車を中心にした華やかなパレードが予定されている。
ナルシス開花予測
可憐なナルシスの花を訪ねるハイキングは、特に花を愛する日本人に人気があり、多くの日本人ツーリストが4月末から6月にかけて、レ・プレイヤード、レザヴァン、コーの周辺などに広がる代表的な群生地を訪れている。日本の桜と同様、その年の気候状況によって開花状況が異なるのが少々難しいとこではあるが、この程ナルシスの開花予測がチェックできる待望のウェブサイト、http://narcisses.com が誕生した。日本語ページも用意されているので、スイス旅行の計画の参考にしてみてはいかがだろうか。
Fête des narcisses 2015
開催日 |
2015年5月29、30日 |
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開催地 |
モントルー・ヴヴェイ (レマン湖地方) |
ウェブサイト |