フランスの「ワイン祭り」を巡る旅
フランスワインの名産地、ボルドーやブルゴーニュなどをはじめ、フランスでは毎年各地で数多くのワイン祭りが開かれている。こうしたイベントでは、ワインの試飲はもちろん、地元グルメや伝統的な催しが同時に楽しめる場所もたくさんあるので、ワイン好きに限らず、フランス文化に興味のある人にも訪れてみて頂きたいお祭りである。
開催時期は、各地とも予約が殺到し宿泊施設は混み合うため、ホテルの予約は早めに手配するか、もしくは少し離れた大きな都市に宿泊するのがお勧めである。
ボーヌのワイン祭り
フランスで最も有名なワイン祭りと言えば、ブルゴーニュ=フランシュ・コンテ地方のボーヌで行われる「栄光の3日間」だ。毎年11月の第3週末の3日間にわたり行われるこのお祭りには、フランス人だけでなく、世界各地からワイン関係者が集う。
土日にはその年に収穫された新酒の試飲会が開かれ、ずらりと並んだワイン樽からガラス管を使って直接グラスに注いでもらえる。また、郷土料理をはじめ、パレードや大道芸人のショーなど、楽しいイベントも目白押しだ。
Les 3 Glorieuses de Beaune
開催時期 | 毎年11月の第3土・日を含む3日間 |
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開催地 | ボーヌ |
ボルドー・ワイン祭り
「ボルドー・ワイン祭り」は、隔年開催されているボルドーとヌーヴェル=アキテーヌ地方のワインを紹介するヨーロッパ最大のワインイベント。毎回70万人の人出が見込まれている。
主なプログラムは、広大なワイン街道の訪問やテイスティングをはじめ、ブドウ畑を散歩しながら、そこに広がる世界で最も美しいシャトーを訪問。さらにアートの展覧会、コンサート、大規模な音と映像のスペクタクルなども楽しめ、夜には幻想的な花火が打ち上げられる。
期間中、ボルドーは文字通り「世界のワイン首都」となり、ワイン好きに限らず、お祭りの雰囲気を楽しみたい人にもピッタリのイベントである。
Bordeaux Fête le Vin
開催時期 | 隔年6月下旬の4日間(次回は2018年) |
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開催地 | ボルドー周辺 |
ウェブサイト |
コルマール・ワイン祭り
ストラスブールの南70キロ、スイスのバーゼルにも程近いコルマールは、「アルザス・ワイン街道」のほぼ中間に位置しする町。「アルザス・ワインの首都」とも呼ばれている。
コルマールでは毎年、アルザスワイン業者370社が出展するワインの見本市が催され、テイスティングや販売はもちろん、特設レストランも出店する。また、連日コンサートが繰り広げられ、会場は大いに盛り上がる。
170キロもあるアルザス・ワイン街道も見学し、街道沿いのブドウ栽培農家の人と触れ合ったり、アルザスワインをテイスティングしたり、中世の町並みが残る村を散策したり、ブドウ畑の中を歩きながらアルザスでの生活の美学が感じられる絶好の機会でもある。
Foire aux vins de Colmar
開催時期 | 毎年8月上旬の10日間 |
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開催地 | コルマール |
ウェブサイト |
モンマルトルのブドウ収穫祭
「モンマルトルのブドウ収穫祭」は、毎年10月の第2週末に開催される、秋のパリの風物詩。モンマルトルのブドウ畑と根強い関係を持ち、その歴史は1934年にまで遡るワイン祭り。モンマルトル美術館の裏手にあるブドウ畑の総面積は1556平方メートルにおよび、栽培されているブドウの品種は全27種類を数える。
ここで入手できる、モンマルトルの畑で収穫されたブドウのみで造った「パリ産ワイン」は、毎年1,000本前後で限定生産されている知る人ぞ知る希少なワインで、お祭りではフランス各地方の文化や名産品を紹介する出店者が多数集まるスタンドの他、伝統芸能を紹介するパレードも開催。サクレクール寺院の一帯は、3日間にわたり大賑わいとなる。
Fête des Vendanges de Montmartre
開催時期 | 毎年10月の第2週末の3日間 |
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開催地 | パリ、モンマルトル地区 |
ウェブサイト |