英国での食事の呼び名
「お茶にいらっしゃいませんか」と言われても夕食であったり、
「ディナー」と言われても日本のランチであったり、
英国人と一緒に生活をしますと現在でもその階級が直ぐ分ります。
英国の人々は、階級によって13時頃頂く昼食の事を「ディナー」と言ったり、「ランチ」と言ったりします。
労働者階級の人々はサンドイッチとコーヒー、紅茶又はグラス・ワインやビールの事を「ディナー」と呼びます。
それは食事の内容に関係なくこのように呼んでいます。
建築関係の労働者はお昼頂くサンドイッチも
日曜日の昼間食べる火を通して調理した料理も「ディナー」と呼んでいます。
(*英国では日曜日のお昼は、その週の一番の御馳走を用意します)
また、管理職はサンドイッチでもレストランでフルコースを頂いても、
お昼に頂けば全て「ランチ」で日本と同じです。
夕食は、伝統的に労働者関係の人々は夕方6時頃とりますが
これは「ティー」と一般的に呼ばれています。
この「ティー」はかなり内容が確りしていて、肉料理と野菜料理、
プディングかケーキ、バターをつけたパンが添えてあり、紅茶を頂きます。
また、同じ頃いただく「ハイ・ティー」と呼ばれるのは、労働者の方々が帰宅して直ぐ火を通さず頂ける料理で、
冷たいお肉(鶏肉など味付て火を通してあるもの)サラダに胚芽パンを薄く切ってバターをぬって添えてあり、
暖かい紅茶をたっぷり頂き、お休みになる前に暖かいミルクのたっぷり入った紅茶とクッキーなどを頂きます。
その他、中産階級や上流階級の人々が家族や友人を呼んで楽しむアフタヌーン・ティーがありますが、
これは午後4時頃頂きスコーン、フィンガー・サンドイッチ、デコレーションをしたケーキに
紅茶を3種類くらい用意してゆっくりと2時間程かけて楽しみます。
上流階級や中産階級の人々は一般的に遅い時間の20時過ぎから夕食が始まります。
この食事がインフォーマルな食事であれば「サパー」と言い
フォーマルであれば「ディナー」と言います。
ディナーの時はきちんとした服に着替える習慣があります。
作:長谷川洋子
英国センター
http://www.britain-centre.co.jp