この秋はトゥールーズの「ジャコバン・ピアノ・フェスティバル」へ♪
今日の東京は、数日ぶりにスッキリとした青空が広がっていますが、いつの間にか関東も梅雨入りしていたのですよね。
先月末から観光関連のイベントが目白押しで、梅雨入りも気に掛けている間のないほど、当編集部もプレス資料でバッグをパンパンにしながら、連日パタパタと取材に走り回っていました。
連日なかなかハードだったのですが、そんな中でも心癒やされる優雅なひと時もありましたので、コーヒーブレイクのお供にでも少しご紹介をしたいと思います。
去る6月1日、フランス観光開発機構を通じたトゥールーズ観光局からのお招きで、世界5大陸を舞台に活躍する日本人ピアニスト〈福間洸太朗さんのピアノ・リサイタル〉に行ってきました。会場は、東京・銀座のド真ん中にあるヤマハホールです。
さすがに日本を代表する楽器メーカーのYAMAHAとあって、会場は小さめながらも抜群の音響効果! もちろん、ピアノの調律に抜かりはありません(笑)
今回のリサイタルは、毎年9月にフランス南部のトゥールーズで行われている「ジャコバン・ピアノ・フェスティバル」の協力の下で行われたということもあり、現地から来日した関係者の姿もありました。
「ジャコバン・ピアノ・フェスティバル」は、世界各国から有名ピアニストたちを迎え、13世紀から14世紀にかけて建造された南仏ゴシック芸術の至宝「ジャコバン修道院」を舞台に繰り広げられる音楽祭。
聞くところによると会場となるこの修道院は、驚くほど感動的な音の反響なのだそうで、益々足を運んでみたくなります。
ところで、ここで福間洸太朗さんについて、もう少しご紹介することにしましょう。
福間さんは、現在ベルリンに在住。都立武蔵高校を卒業された後、ヨーロッパへ留学され、パリ国立高等音楽院をはじめ、ベルリン芸術大学・同大学院、コモ湖国際ピアノアカデミーで学ばれたそうです。20歳の時に、日本人では初となるクリーヴランド国際コンクールで優勝され、ショパン賞を受賞されたのだそうです。
これまでにカーネギーホール、リンカーンセンター、ウィグモアホール、ベルリン・コンツェルトハウス、サルガヴォーでリサイタルをされ、さらにクリーヴランド管弦楽団、モスクワフィル、イスラエル・フィル、フィンランド放送響、ドレスデン・フィルなど、海外の著名オーケストラとの共演も多数おありのようです。
さらに2014年12月にはジュネーブ、2015年の夏には金沢と神戸のアイスショーに招待され、ステファン・ランビエールや羽生結弦、安藤美姫など、一流スケーターとも共演するなど、その活動範囲もかなりの幅広さで。日本ではピアニスト100、トッパン・ピアニスツ、ピアノ・エトワール、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンなどのシリーズにも出演されているそうです。
今回の公演では、J.S.バッハの『パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582』や、モーツァルトの『幻想曲 ニ短調 K.397(385g)』など、休憩を挟み全7曲が演奏されたのですが、鳴り止まぬ観客からのアンコールに応え、さらに4曲を披露。なんと第1部からアンコールまで、約2時間にもわたる充実のリサイタルとなりました。
アンコールでは、今回のリサイタルがトゥールーズの「ジャコバン・ピアノ・フェスティバル」の協力を得ていることから、日本語だけでなく、来場したフランス人の方々のために流暢なフランス語でもご挨拶。さらに、今回の演奏曲の中にフランスの作曲家が入っていなかったといことで、アンコールの1曲目にはサティの『ジュ・トゥ・ヴ』を選曲されるなど、福間さんのお人柄が伝わってきます。実はこれ、私も大好きな1曲なので、個人的にも嬉しかったです。
この『ジュ・トゥ・ヴ』を作曲したエリック・サティと言えば、今年でちょうど生誕150年に当たりますので、今年は耳にする機会が増えるかも知れませんね。
トゥールーズは、スペインとの国境に近い南仏ミディ・ピレネー地方の中心都市。フォアグラや鴨のマグレ、カスレ、チーズのロックフォール、スミレのお菓子などのトゥールーズ名物と一緒に、ぜひ音楽祭の方もお楽しみ下さい。
トゥールーズの「ジャコバン・ピアノ・フェスティバル」、2016年は9月6日から28日までの開催です。プログラムは、イベントの公式ウェブサイトでご確認になれます。
(協力:フランス観光開発機構/トゥールーズ観光局/ジャコバン・ピアノ・フェスティバル運営事務局)
Piano aux Jacobins 2016
開催日 |
2016年9月6~28日 |
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開催地 |
トゥールーズ |
ウェブサイト |
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