チェコのイースター
「イースター祭」のルーツは非常に古い。他の欧州諸国同様、ユダヤ教=キリスト教の伝統に根ざしたチェコでは、イースターは「キリストの復活を祝う日」というキリスト教色が前面に現れた祝日となっているが、チェコではそれ以前の神教の伝統の要素をも含んだ祭日となっている。
イースターの食事
「厳格な断食」と「豊潤」という2つの反対概念が共存するイースター。「断食」はイースターに入るまで続くが、その後は真逆状態となり、伝統的に数えきれないほどの料理で祝う。食べ物は地方によって異なり、しばしばそのギャップの大きさにも驚かされる。しかし、その中にはチェコのほぼ全土で共通しているものもある。
プラハのイースターマーケット
イースター期間中の楽しみの一つが「イースターマーケット」。このマーケットはチェコ各地で開催されるが、プラハの旧市街広場や共和国広場、ミール広場などにも市が立つ。最も大きいのが150もの屋台が立ち並ぶ旧市街広場。ポムラースカやイースターエッグ、お菓子などを求める人たちで賑わう。
お家で味わうチェコのイースター「マザネッツ」
チェコのイースターに欠かせない料理といえば、その一つが「マザネッツ」。聖土曜日に焼くのが伝統で、焼く前に鋭いナイフで十字に切り込みを入れる。味はクリスマスの「ヴァーノチュカ」と似ていて、甘くておいしい。日本で入手できる材料でも作れるのでチャレンジしてみよう!
伝統を満喫できる場所
チェコの民俗伝統を体験するなら、「スカンゼン」と呼ばれる野外博物館。イースターのシーズンなら「ヴァラフ地方のイースター」と呼ばれるイベントが開催される、モラヴィア地方のロジュノフ・ポド・ラドホシュチェムという町にある野外博物館は必見だ。
その他、東ボヘミアにある「ヴェセリー・コペッツ野外博物館」では、伝統的な衣装を身に纏ったスタッフが、イースターの装飾が施された建物内を案内。すでに廃れてしまったものや、様々な民俗習慣、伝統について解説してくれる。また、ワークショップも開催されており、そこで体験した手作りの民芸品を、持ち帰ることもできる。
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