オーランド諸島で自治100周年の祝賀イベントを開催 サステナブルな取り組み4選の紹介も
フィンランドの多島海域に位置するオーランド諸島は、6,500ほどの島々からなるフィンランドの自治領。2022年は、そのオーランド諸島が自治権を獲得してから100年目となる。そうしたオーランド諸島の人の活力源となっているのが、100年にわたり受け継がれてきた「強い意志(=Willfullness)」。自治100周年を迎えるにあたり、この「強い意志」に敬意を表した祝賀イベントが、2022年6月9日から12日まで開催される。
この「100周年記念パーティー」は、オーランド諸島の住民やコミュニティ、組織や企業、さらに観光客も参加できる一体型のイベントで、期間中は多種多様なジャンルやスタイルの音楽・文化イベントをはじめ、文学関連のイベントや講演会、セミナー、ディナーパーティー、祝賀会など、誰もが楽しめる様々な記念行事が予定されており、サステナブルな取り組み4選を紹介される。
パーティーのスケジュール
2022年6月9日(木)
祝典や著名人の来訪に加え、音楽、演劇、子供向けアクティビティ、エンターテイメントなどを予定。世紀のオーランド料理と称される「オーランド・パンケーキ」の提供もあり。広場で家族揃ってオーランドの自治記念日を祝う。
2022年6月10日(金)
ファミリー向け娯楽施設「スマートパーク」などが一般開放。午後には、100メートル障害物競走と「アフターワーク」の交流会が開催される。
また、「マリエハム」では食事とともに音楽とエンターテイメントショーも楽しめる。イベント会場「アランディカ」では、19世紀にオーランド諸島の島で行われていた歴史的イベントを題材とした新たな室内オペラ「Djävulsdansen i Skarpans」が上演される。
2022年6月11日(土)
パレードや多文化ファッションショー、展示会、クラフトマーケットをはじめ、音楽、食事など、さまざまなイベントが催される。観光名所の「マリエハムン公園」には、大きな障害物コースもあるキッズエリアが設置され、子ども向けの楽しいアクティビティが多数用意されている。音楽とエンターテインメントは、2つのステージで楽しめる。
2022年6月12日(日)
オーランド諸島のすべての教会で祝賀ミサが行われ、礼拝の後には親族の墓と海に花が供えられる。司教はスンド教会のミサに参加し、その様子はテレビ放映が予定されている。アーティスト、職人、デザイナーがスタジオやワークショップを一般公開する「オーランド100クリエイティブ・ツアー」も催される。
<二酸化炭素の排出量を削減するための取り組み>
世界的にサステナブルへの関心が高まる中、オーランド諸島でも島への往来が環境に負荷をかけないよう取り組んでいる。オーランド諸島は、2030年までに二酸化炭素の排出量を2005年比で少なくとも6割削減を目標としており、これを達成するため様々な取り組みを紹介する。
① 電気充電スタンド
電気自動車のための充電スタンドが広く普及しているオーランド諸島。また、サイクリングロードをさらに拡張し、主要道路の多くには便利で安全なサイクリングレーンが整備されている。島間の移動には、電動フェリーの導入計画も進められている。
② 魚のあらで作ったガソリン
見どころが敷地内の各所に点在している「マリエハム」では、歩いて回ることもできまるが、夏にはミニ鉄道「Röde Orm」で観光も楽しめる。この列車は、オーランドの「エッケロ」という自治体で採れる魚の粗で作ったバイオ燃料が使われている。
③ 天然ガスで走る船
旅客船会社は、燃料に含まれる硫黄の量が全体の0.1%を超えてはならない規制があるため、近年の硫黄酸化物の排出は実質ゼロとなっている。一方、海運会社は、船の船底に無害な防汚塗料を使用し、また省エネ運航やローターセイル、プロペラブレードの改良など、さまざまな技術を活用して二酸化炭素排出量の削減に努めている。
④ 観光産業が行うサステナブルな経営
認定を得るため、宿泊施設は地元産の有機食品や飲料の使用、水やエネルギーの消費量の削減、廃棄物のリサイクルや分別、環境に配慮した清掃方法などを目指している。また、利用客にも持続可能な活動への参加を促し、従業員には環境保護に関する教育を実施している。
Åland 100 years
開催日 |
2022年6月9~12日 |
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開催地 |
オーランド諸島 |
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